花の四日市スワマエ商店街

表参道スワマエ商店街会長のひとり愚痴

映画「四日間の奇跡」

2006年03月28日 | わたくしごと、つまり個人的なこと
映画「四日間の奇跡」をDVDで観る。あまり期待をしていなかっただけに結構感動した。
ブストーリーということで借りてくるのに気がひけたが、宝島社の「このミステリーがすごい」で第一回の大賞を取った、浅倉卓弥の書いたベストセラーの映画化だ。
督は「半落ち」の佐々部 清。キャストが結構良く、吉岡秀隆・石田ゆり子・西田敏行・松坂慶子・平田満・石橋連司とそうそうたるメンバーだ。
口県角島の海辺に建つ療養所へ、青年、如月敬輔(吉岡秀隆)と少女、千織(尾高杏奈)がピアノの演奏に訪れる。そこで献身的に働く岩村真理子(石田ゆり子)は、高校時代、ひそかに如月に恋心を抱いていた。12年ぶりの再会。
アノ演奏を終えた別れの日、浜辺で千織と真理子は落雷に合い、千織をかばった真理子は重傷を負ってしまう。そこで奇跡が起きる。どんな奇跡かというと、ネタバラシになるので控えるが、心の移動みたいなものだ。
の心が入れ替わるって、以前、北村 薫の「スキップ」で読んだ。「スキップ」の内容を紹介する。
和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子高二年。それは九月、大雨で運動会の後半が中止になった夕方、わたしは家の八畳間で一人、レコードをかけ目を閉じた。目覚めたのは桜木真理子42歳。夫と17歳の娘がいる高校の国語教師。わたしは一体どうなってしまったのか。独りぼっちだ・・・でも、わたしは進む。心が体を歩ませる。顔をあげ、『わたし』を生きていく。
日間の奇跡」とは無論、舞台設定も異なる。共通点は心が移動することだけだ。角島の風景もきれいだし、挿入曲の「月光」「別れの曲」「亜麻色の髪の乙女」のピアノ曲もすばらしい。それぞれが持つ重い過去を振りほどき、それぞれが明日に向かって生きていく。話がうまく出来すぎている気もするが、心癒される作品だった。
だ、気になったのは、倉野順次(西田敏行)の療養センターは新しくきれいだし、経営に苦労はないのだろうかと思ってしまう。30人ほどの患者と生活を共にしているが、介護師の真理子が倒れても院内は一向に忙しくなった様子がない。
あ、あまり現実的なものを持ち込んでも興ざめするだろう。ロマンチックな感動作だった。