上の写真は、東京の下町。小さな交差点。
その付近で、公共工事をしていた。具体的な工事内容は、この際明言はしない。
吹きさらしの中の工事で、現場はかなり寒かった。
狭い範囲の工事区域であっても、ガードマン(交通整理員?)が3人。無駄な経費ではないかとも思うが、通行人に怪我をさせたり、渋滞になってもいけない。公共工事らしい手厚い対応なのだろう。
監督らしき人やガードマンと雑談。忙しい中なのに、申し訳のないことだ。
50代後半のガードマン氏に、
「寒いのに大変ですねえ」と言いながら、それとなく日当を訊ねてみた。ムニャムニャと言った。ここ10年ほど変わっていない。若干下がり気味かもしれない。私の感覚と合っている。
「でも、こんな世の中ですから、仕事があるだけありがたいですよ」
真底そのように思っている口調であった。私もまったく同感だ。
監督らしい腕章の人にも、
「ご苦労さんですね」 と、余分な声をかけた。
監督氏は、
「いやあ、ご迷惑をかけて申し訳ありません」 と、帽子を脱いで挨拶を返してきた。
地域住民とトラブルを起こしたくないので、対応は丁寧だ。
「ガードマンの配置も、問題になるンでしょうね」 私は余分なことを訊く。
「怪我とか渋滞を起こさないよう、役所も厳しいンです。交通整理員の数も、写真で撮って報告させられたンですよ」
「発注者としては、余分な支出をしていないという証拠がほしいでしょうし・・・」
「ええ、そうなんです。でもこの頃は、記録写真にも問題があって、少し変わってきています」
「記録写真の問題?」
「ええ、プライバシーとか肖像権とか、なかなか難しいンです」
なるほど、なるほど。分かるような気もしてきた。
邪魔になってもいけない。ソコソコにして無駄話は止めた。税金や公共料金の無駄遣いになっては申し訳ない。
不況の風が吹き荒れている。アメリカ発の人災と言われる面もあるが、どのように解釈できても、不況には違いない。傷口を少しでも拡げずに、対策を講じなければならない。
それにしては我が国の政治はお粗末な限り。
審議拒否とか強行採決とか、与野党が政治ごっこに明け暮れている。
多数決とは多数の意見に従うこと。現実の政治にあっては、歩み寄りや妥協のための協議も必要だ。
しかしながら、国民が選択した「捻れ国会」は、妥協や協議の場とはならなかった。解散総選挙に向けた政治ごっこの劇場になってしまった。まったくのお粗末。
この寒空の中、風も「ヒューヒュー」ならず、「フキョー、フキョー」と吹いてるようだ。
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