新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

救われた話

2008年12月02日 07時18分34秒 | 身辺雑記

 過日の写真散策の帰り、私鉄に乗った。

 始発駅だったが、少し混み合っていたので、優先席に座った。

 4人掛けの席が向かい合っている。

 私が座っている側には、姑と嫁の関係らしい中高年女性が二人。紙袋を椅子の上に載せている。従って4人席に3人が座った。

 対面の席には、70代男性、20代女性、高年女性の3人。

 少し離れたところに、子供を抱いたお母さんが、4~5歳くらいの女の子と乗ってきた。抱かれている男の子は、すっかり寝入っている。

 とっさに私は立ち上がった。

「さあ、ここへ座って!」

 対面の席に座っていた70代男性も、大きな声をかけてきた。すでに立ち上がっていた。

「お嬢ちゃんもここに座れるよ!」

 3人しか座っていなかったので、男性が立てば母と子が座れる。

「ありがとうございます」

 子供を抱いたお母さんとお嬢が、うまい具合に座れた。

 立ち上がった70代男性は、私たちが座っている座席の前に立った。4人の席に3人しか座っていない。当然座れるはず。

 ところが、座席には紙袋が置いてある。

「こっちへ詰めれば、4人座れるよ!」

 キツイ口調で私は言った。「紙袋は膝の上!!」 これが私の欠点なのだ。

 渋々ながら、中高年の嫁・姑が席を詰めた。

 ぺちゃぺちゃと煩く話をしていた嫁・姑も、すっかり黙ってしまった。気分を害したのかも知れない。冗談じゃねえ!気分を害しているのは私のほうだ。

 その間、向かいの席の20代女性は、一心不乱に携帯をピコピコしている。「電源をお切り下さい」というアナウンスが聞こえていないのだろうか。

 子育て時代を経験しているはずの中高年女性は、子供を抱いた若い母親に対し、何の気遣いもしない。時々そのように気づくことがある。

 もちろん男性もダメだ。それを承知の上で言うのだが、子育ての大変さを経験しているのだから、もっと優しくしてやれないものか。

「私たちだって、苦労してきたのよ!子育てに苦労はつきもの」 

 そのように言いたいのだろうか。

 ピコピコの若い女は論外だ。

 これでは国が壊れて行く。納得できない憤懣が、私の胸中で渦を巻いていた。

 子連れの母子が席を立った。降りる駅がきたらしい。

「ありがとうございました」 母親が、みんなに向かって頭を下げた。

「○○ちゃん、ありがとうって、お礼を言うのよ」 お嬢に促した。

「ありがとうございました」 お嬢は舌足らずな言い回しでお礼を言った。

 ほっとした。凄く救われた気持ちになれた。

 日本が壊れませぬように!

 ランキングに参加しております。応援のクリックをお願いします。

   ↓  ↓

  にほんブログ村 シニア日記ブログへ                                          


             

             

 

コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする