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秋の日はつるべ落としと申します。
日が翳ったと思うや、もう夕暮れがやってきます。
有無を言わさぬ雰囲気ですね。
「ダメダメ!誰が何と言ったって、ダメはダメ!」
その時分の風は、優しさがありません。薄暗い孤独を連れてきます。
そうなれば、お仲間をさがすしかありませんね。一人では寂しすぎるのです。
『おでん』の暖簾を分けて入ります。
同じような浮かない顔の仲間がいるものです。もちろん、顔見知りではありません。
ちらとこちらを見ます。しかし、言葉をかけるでもなく、また、自分のお猪口へ眼を戻します。
空いている席を見つけ、私も座ります。
ほっとした気分の一瞬です。
行き暮れてわずかな酒ぞ秋寂し 鵯 一平
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