新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

雨情すすき

2008年10月31日 05時48分23秒 | 写真俳句・エッセー

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ふたりゐて雨情すすきの思ひなり

 私は野口雨情が好きだ。雨情の生家が、私の故郷にあるからではない。

 子供のころから、童謡の「しゃぼんだま」や「七つの子」は、好きな歌であった。

 歌謡曲の「船頭小唄」も、よく口ずさんだ歌だ。

 ♪ おれは河原の 枯れすすき  同じお前も枯れすすき

    どうせ二人はこの世では  花の咲かない枯れすすき ♪

 こんな歌い出しのあの歌だ。

 大正12年、野口雨情作詞、中山晋平作曲で発表され、大いに流行ったのだそうだ。

 もちろん、私はまだ生まれていない。

 私の父は、どう贔屓目に言っても、立派な音痴だ。その父が、この歌をよく唄っていた。

 私を風呂に入れながら、大声で唄った。自ずと私も覚えてしまった。

 母がたしなめても、父は一向に止めなかった。よほど好きだったのだろう。

 戦後、森繁久弥が唄って、ふたたび流行した。あの「森繁節」を真似る人が増えたのを記憶している。

 父の影響かどうか知らないが、私も「船頭小唄」が大好きだ。風呂の中では、今でもよく唄っている。

 遊び廻っていた30代のころ、キャバレーの「のど自慢大会」に出場し、この歌で、、ビール1ダースを獲得したことがあった。今だから言える「武勇伝?」だ。

 今でもこの歌は唄いたい。しかし、スナックなどでは、どうやら好かれないらしい。古い歌という理由よりも、あの「陰々滅々」とした調子が、客商売には好かれない。

 私は芒が好きだ。写真にはしばしば撮っている。風に吹かれて撮りにくい被写体なのだが、眼はいつも芒を探している。

 私の頭の中では、「すすき」と言えば「雨情」が頭に浮かぶ。もう離すことはできない。

 もう一人いる。俳人の飯田蛇笏だが、別の話としたい。

   ふたりゐて雨情すすきの思ひなり  鵯 一平 

 このふたりは、かなりお年を召した方でないと、図柄がなり立たない。

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コメント (19)
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