安全問題研究会~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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東北新幹線にE5系「はやぶさ」登場

2011-03-06 22:11:45 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
「はやぶさ」発進、高速新時代 乗客、ファンら祝う(河北新報)
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 東北新幹線の新型車両E5系「はやぶさ」が5日、営業運転を始めた。国内最速の最高時速300キロで走行し、東京―新青森間を最短3時間10分で結ぶ。JR東日本の新型車両導入は1997年12月以来。始発の新青森、仙台、東京各駅では一番列車の出発式が行われ、最新鋭車両のデビューを祝った。

 新青森駅では午前6時10分、同駅開業CMヒロインの地元高校生岸本麻衣さん(17)らの合図で、約400人を乗せた上り一番列車「はやぶさ4号」が出発。鉄道ファンや関係者らの拍手を浴びながら、ロングノーズの緑の車体が滑り出した。

 出発式では三村申吾青森県知事が「はやぶさの運転開始により、本当の意味で青森からの新幹線時代が始まる」とあいさつ。JR東日本の清野智社長は「E5系は技術の粋を集めた。今後、車両を増やし、期待に応えたい」と述べた。

 東京発の一番列車「はやぶさ1号」は出発前、60代ぐらいの男性がホームから線路に転落した影響で7分遅れの午前8時19分に発車。二戸―八戸間では、乗客がトイレの非常通報装置を誤って押したため緊急停車し、新青森駅には定刻より3分遅れの午前11時25分に到着した。

 さいたま市の主婦小林伸子さん(49)は新青森駅で「時速300キロが出ているとは思えないほどスムーズな走行だった。トイレも広々としていた」と満足そうに話した。

 はやぶさは東京―新青森間を1日2往復、東京―仙台間を1往復する。料金は東京―新青森間の普通車指定席で1万6870円と、現行のE2系「はやて」より500円高い。国内初のファーストクラス「グランクラス」は本革シートで、専用アテンダントによる飲食サービスが受けられる。東京―新青森間の料金はグリーン車より5000円高い2万6360円。

 2013年3月には最高時速を320キロまで上げる予定で、東京―新青森間でさらに5分程度の短縮を目指す。
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進化系列車はやぶさ「飛来」 速さ、快適さ、乗客満足(河北新報)

 「ロングノーズ」の真新しい車体が、みちのくの大地を疾走した。東北新幹線の新型車両E5系「はやぶさ」がデビューした5日、始発駅となる新青森、仙台の両駅はお祝いムードに染まった。乗客は、国内最速の速さと快適性に満足げ。ビジネスや観光需要を刺激する“はやぶさ効果”に、沿線自治体や観光関係者は期待を膨らませた。

 新青森駅には早朝から乗客や鉄道ファンらが詰めかけた。三村申吾青森県知事は「熱い思い、熱い感動でいっぱいだ」とあいさつ。午前6時10分発の上り一番列車「はやぶさ4号」に盛んに手を振った。仙台駅ではすずめ踊りやプロ野球東北楽天の星野仙一監督のメッセージが披露され、新高速時代の到来を祝った。

 国内最速の時速300キロは、乗客に強い印象を与えた様子。東京から仙台まで乗った世田谷区の弁護士船越輝さん(32)は「揺れが少なく静かで、あっという間に着いた」と舌を巻く。仙台まで来た八戸市の会社員千葉隆和さん(54)は「全然疲れずスーッと来た感じ」と満足そうに話した。

 スピードに加え、国内初のファーストクラス「グランクラス」もはやぶさの魅力。本革の電動リクライニングシートや飲食サービスが付く「最上空間」は、人気で予約が取りにくくなっている。

 東京―仙台間でグランクラスを利用した東京都大田区の会社員瀬津亜也さん(38)は「シートが体に合わせて調整できて快適だった」。大宮―新青森の旅を楽しんだ埼玉県行田市の会社員岩崎弘泰さん(38)は「飛行機と同じようなサービスを受けられた。まぜご飯や厚焼き卵もおいしかった」と笑顔を見せた。

 4月から大型観光宣伝「青森デスティネーションキャンペーン(DC)」が展開されるだけに、関係者の期待は大きい。青森県観光連盟の九戸真樹専務理事は「この盛り上がりを契機に受け入れ準備を加速させたい」と意気込む。

 一方、スピード重視で停車駅が絞られ、はやぶさの恩恵を十分受けられない駅も多い。昨年12月の全線開業でターミナルの座を明け渡した八戸駅には、上り1本しか停車しない。八戸観光コンベンション協会の笹垣正弘会長は「次のダイヤ改正で停車本数を増やせるよう、官民一体でJRに要望していく」と語った。


<トラブル相次ぎ一番列車遅れる>

 東北新幹線の新型車両E5系「はやぶさ」は営業運転初日の5日、東京発新青森行きの下り一番列車「はやぶさ1号」が相次ぐトラブルで遅れが生じた。

 JR東日本によると、東京駅で午前8時ごろ、はやぶさ1号の先頭車両前で、60代くらいの男性がホームから線路に転落。男性にけがはなかったが、安全確認のため出発が7分遅れた。

 午前10時55分ごろには、二戸―八戸間で乗客が誤って非常通報装置を押したため緊急停止。すぐに運転を再開したものの、定刻より3分遅れで新青森駅に到着した。
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待ちに待ったE5系「はやぶさ」がついにデビューした。2002年に試験用電車「FASTECH 360」が登場してから9年の努力がついに実を結んだ形だ。「はやぶさ」の愛称には「九州のイメージが強すぎる」として鉄道ファンの間に否定的な意見もあったようだが、当ブログ管理人は気に入っている。

18席だけ用意された特別席「グランクラス」はグリーン車よりも上の等級だ。JRはそのような宣伝はしていないが、1969年に等級制(1~3等車の区分)が廃止され、モノクラス制(現在の普通車、グリーン車という区分)に移行して以来、42年ぶりの1等車復活といえる。

旧等級制時代の1等車では、列車ボーイとして乗務した乗務員がお茶などの給仕を行っていた。グランクラスで給仕に当たるのは当時のような男性職員でなく、女性スタッフという違いはあるが、サービス水準的にも1等車といっていい。

ところで、気になるのが記事の最後にある男性の転落事故だ。最近、廃止や開業、新車登場などのイベントになると、ホームに人があふれて身動きもできないほどで、いつかこんな事態が起きるのではないかと思っていた。そろそろ入場整理を行うなどの方法をとらないと、死亡事故が起きてからでは遅い。

最後に、当ブログ管理人が今朝撮影した写真と動画をご紹介しておこう。写真はサムネイルをクリック。動画は上から順に、下り「はやぶさ1号」と上り「はやぶさ4号」で、撮影場所は新白河駅。大きな画面で見たい方は、画面左のリンク集からタブレットのチャンネルに飛んでいただけば閲覧可能である。



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