安全問題研究会~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

公共交通と原発を中心に社会を幅広く考える。連帯を求めて孤立を恐れず、理想に近づくため毎日をより良く生きる。

【声明】検察当局による原発事故「不起訴」に関する声明

2013-09-09 23:55:31 | 原発問題/一般
管理人よりお知らせです。

福島原発告訴団を含む複数の市民団体が、福島第1原発事故に関し、検察当局に行っていた告訴・告発について、検察当局は本日、政府・東電関係者など全員を不起訴とする決定を行いました。

この不起訴決定について、当ブログ管理人が声明を発表しました。

以下にご紹介するのは、当初、福島原発告訴団の公式声明案として当ブログ管理人が起草したものですが、その後の情勢変化によってこの案が採用されないことになったため、当ブログ管理人が個人の立場で発表するものです。

なお、この声明をお読みいただくに当たっては、福島原発告訴団による告訴・告発が政治家を対象としていないため、菅直人・元首相らに対する告訴・告発は福島原発告訴団によるものではないこと、また、以下の声明が福島原発告訴団の公式声明でないことに特にご留意願います。

福島原発告訴団の公式声明、団長談話は、こちらをご覧ください。

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【声 明】

検察庁による政府・東電関係者の不起訴処分に抗議する
~市民自ら法執行者となる新たな時代の扉を開こう~

 本日、検察当局は、1万5千人近い告訴人と、適正捜査、起訴を求める10万筆を超える署名に込められた市民の思いを無視し、国と東京電力関係者からなる被告訴人全員を不起訴とする決定を行った。この決定は、福島原発事故という史上最悪の企業犯罪を引き起こした加害者を免罪するのみならず、企業犯罪では誰も罰せられないことが常態となっている日本の恥ずべき歴史にさらに新たなページを積み重ねる不当なものである。私たちはこの不当な決定に強く抗議する。

 この決定はまた、日本が法治主義に基づいた近代社会であり続けることを放棄するものであるとともに、市民の生命より経済活動を優先することを宣言した点において、それ自体、新たな犯罪と呼ぶべきものである。収束の気配が見えない福島原発事故に苦しむ多くの市民の怒りはさらに強まるであろう。

 検察庁含む政府・東電が、今回の決定により、企業犯罪の責任を追及するために行動し続けてきた私たちの意思を挫くことができると考えているなら重大な誤りである。もとより困難を承知の上で立ち上がった私たちは、福島原発事故の責任者が正当な社会的制裁を受けるまで、今後もひるむことなく行動を続ける。

 民主主義社会では国民が主権者であり、すべての法は国民の名において作られる。検察が法治主義も国民の奉仕者としての立場も放棄した今、私たち市民は、みずからの名において作られた法をみずからの手で執行していく新たな時代の入口に立った。私たちは、どんな逆風が吹いても、困難に見舞われても、未来に対する責任と勇気をもって、この新しい時代の扉を果敢に開く決意である。

 私たちは、政府や企業の犯罪に苦しんでいるすべての人たちと連帯し、ともに闘っていくことが、未来を切り開く唯一の方法であると考える。ひとりひとりが尊敬され、大切にされる新しい時代を作るため、できる限り多くの人がこの決意を共有し、ともに行動するよう、私たちは呼びかける。

 2013年9月9日
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