安全問題研究会~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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こんなにおかしい!ニッポンの鉄道政策
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福島原発事故から10年! 関西電力前行動へのメッセージ

2021-03-11 23:23:21 | 原発問題/一般
(このメッセージは、福島第1原発事故から10年を迎えるに当たって、11日に関西電力本社前で行われた「全交関電前プロジェクト」による原発廃炉のための行動に寄せたメッセージをそのまま掲載しています。)

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●3.11 全交関電前プロジェクト 福島10周年関電前行動へのメッセージ

 みなさん、こんにちは。

 10年前の3月11日、私は福島県西郷村に住んでいました。停電、断水した職場、余震はやまず、物資の供給が止まったスタンドでは1回10Lまでに給油が制限され、車の列が続く中、原発が次々爆発していくという異常な状況は今も忘れることができません。

 事故から数ヶ月経っても混乱は続きました。「子どもが水のようなサラサラとした鼻血を出し、ティッシュが1箱、空になってもまだ止まらない。これ以上ここには住んでいられない」と、親が子どもを抱えたまま避難説明会に殺到、私の周辺からスーッと人が引くように「自主避難」して消えていくという状況は、1年以上続きました。草刈り機で刈られた後、自宅近くの小さな神社の境内に積み上げられた草や、側溝の泥を測定してみると、10μSv/時までしか計れない私の簡易線量計が振り切れました。福島市内のヤマダ電機の駐車場では、110μSv/時という数値が計測されていました。年間では96mSv、原発作業員でも現場離脱しなければならないほどの放射線量の中、避難指示も出されずに200万福島県民が汚染地に放置されたのです。

 あれから10年経ちました。健康被害、食品や土壌など環境の汚染、情報隠蔽やウソ・ごまかし、賠償問題、区域外避難者問題など、解決に至ったものは何ひとつありません。誰ひとり責任を取らないまま、すべての問題が10年後の今日も続いています。

 この間、良かったこともあります。裁判所の決定で何度も原発が止まるようになったこと、役立たずの「もんじゅ」が廃炉になったこと、10年間、世論調査で原発を「なくすべき」が1度も6割を割ったことがないことなどです。少しずつでも社会は事故の教訓を読み取り、変わりつつあることを信じたいと思っています。

 関電本社前に集まったすべての市民のみなさんに私は訴えます。これから先の10年は、日本のみならず世界の市民の力で先送りされた問題を粘り強く解決し、事故を引き起こした関係者に責任を取らせる時代にする必要があります。脱炭素に名を借りた原発再稼働や汚染水放出、北海道への核のごみ押しつけなどの動きに警戒し、原子力の時代を終わらせる10年にしなければなりません。被ばくによる苦難の経験を福島で最後にするため、今後も頑張りましょう。

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