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進むべき方向がわからない状態の記録

2011-06-27 10:05:47 | 音盤ノート
Steve Kuhn "Non-Fiction" ECM, 1978.

  ジャズ。これも未CD化作品。Kuhn(p), Harvie Swartz(b), Bob Moses(d), Steve Slagle(sax, flute)というカルテット編成での、"Motility"(参考)に続く二作目である。

  Kuhnのソロ部分だけをとってみれば、"Motility"より冴えており聴かせるものになっている。しかしながら、収録した曲がどれもいま一つの出来で、このアルバムからその後レパートリーが出なかったのもうなずける。A面一曲目のSwartz作はフュージョン風で、B面最後の曲は組曲形式なのだが、それぞれ、激しいインタープレイをするでもなく、リラックスさせるでもなく、耽美に浸るわけでもなくで、何を伝えたかったのかよくわからないままである。

  とまあ、微妙なクオリティの作品ではある。その後、フロントをShiela Jordanに変えたところをみると、本人も満足していなかったのだろう。そしてそれは正解だった。
コメント (3)
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