ひろの東本西走!?

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神戸大学:図書館

2009-01-10 21:57:51 | 近代建築

さて、図書館です。ここの2階ホールと閲覧室にトップライトのステンドグラスがあることをgipsypapaさんのブログで知り、今回どうしてもこれを見たいと考えていました。ただ、お正月なので開いているのかどうか懸念していましたが、訪れたのが5日の月曜日だったこともあり、OKでした。

図書館については基本的に写真撮影は不可とのことでしたが、受付の方から個人的にデジカメで少し写真を撮るくらいであればOKとの言葉を頂いて、いそいそと撮影。少しだけと言いつつも、結局この中だけで30分くらいウロウロしました(汗)。

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これは2階ホールのステンドグラスです。デザイン・色使いともに昔ながらのものとはちょっと趣が違い、比較的シンプルな幾何学模様であっさりした感じです。中央部は色ガラス無しにして明るく、たっぷり採光できるようにしているようです。これはこれで軽やかで良いですね。

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閲覧室はアーチ(ヴォールト天井)が見事。今までこのような図書館は見た記憶がありません。天井面の格子状のデザインは空間をきりりと引き締めています。トップライトのステンドグラスはホールのものに比べて1枚1枚がやや小ぶりでしょうか。色もこちらの方が少し淡いような気がします。アップで見ると、様々な模様のガラス(磨りガラス?)が使われていることが分かります。

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年季の入った机も良いです。脚の側板に刻まれているのは、昔の校章でしょうか。上は花びら、下は水紋の様にも見えます。ちょっと珍しいデザインですね。

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写真の最後は玄関回りの面格子(これはアール・デコかな?)と照明です。これらのデザインも味わいがありますね。

今回巡った4つの建物は形や素材、色などのデザイン面で共通性があり、キャンパスとしての統一感にも寄与しています。但し、詳細に見ていくと違いが色々分かってきて、それぞれの建物の個性のようなものが感じられます。個人的には色合いは全体にもうちょっと濃い目orアクセントカラー的なものがある方が好みなのですが、素晴らしいことに間違いはありません。

この日の探訪は普段より遅く11時過ぎから見始め、13時半を過ぎた頃にはお腹が空いてきました。また、翌日がたっぷり年末・年始休をとった後の初出ということもあり、疲れを残さぬようにこの日の探訪は早めに切り上げました。私にしては珍しいですね。この近くでは、六甲高・中や六甲ケーブル山頂駅にも行きたかったのですが、これらは次回のお楽しみということにします。

これまでに大学のキャンパスは幾つか見てきました。その中で良いと思ったのは、東北大学、東京大学、慶応義塾、明治学院大学、立教大学、南山大学(ちょこっとだけ)、京都大学、同志社大学、関西学院大学、神戸女学院、京都工芸繊維大学などです----早稲田大や一橋大は未見。

それらに比べると、私が通った某O大学は建築としての魅力が乏しかったなあ。上に挙げたような大学に通い、そのキャンパス内で学生生活を送っていたら、もうちょっと早く近代建築に目覚めたかもしれません。ただ、母校にあった唯一の近代建築(現在は登録文化財)も在学中にはその魅力に全く気付いていなかったので、結果は同じだったかな?


神戸大学:兼松記念館、図書館

2009-01-10 00:08:31 | 近代建築

本館・講堂に続いて、兼松記念館(S9)へ。

兼松という名前については、gipsypapaさんのブログから引用させて頂きました。

 >この名前についている兼松というのは、現在の総合商社兼松株式会社
 >のことで、創業者兼松房治郎の遺志を継いで行われた社会貢献事業の
 >一環として当時の神戸高商へ寄贈されたものです。
 >兼松は他にもオーストラリアにシドニー病院兼松病理学研究所、
 >国内では一橋大学兼松講堂(1927年、伊東忠太設計)などの寄贈を
 >しています。

とのこと。なお、神戸大学は1902年(明治35年)の神戸高等商業学校設置をもって開学の起点としているそうです。歴史ある大学ですね。

外観の最大の特徴はドドーンとした円柱を持つゴツイ車寄せでしょうか。一見すると無骨一点張りのようにも見えますが、梁下には浅い彫り込みがあったり、照明もきちんとデザインされているなど手抜かりがありません。

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そして、内部では本館と同様に階段回りが見事でした。本館に比べると若干小ぶりな感じがするものの、大理石やタイルの使い方など全体のテイストはよく似ています。ここでは鋳鉄製でしょうか手すり部の透かし模様のデザインが秀逸。このモチーフ何でしょうね。幾何学模様にも見えますし、植物的な柔らかさ・優しさもあるような。

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次に4つ目の建物である図書館(S3)へ。軒先のロンバルディア帯が見事です。ズームアップして見ると、凝ったデザインであることがよく分かりました。そして、ここの内部が圧巻!これについては次の記事で書くことにします。

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