朝日のあたる家が聞こえてくるよ・1142句~1143句








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55・生きたいと叫んでいるのか朽ちた木は

54・戦世の傷跡残す畑道

53・ひっそりと闇の刻ただ黙々と

52・密かなる怒りしいっと闇の中

51・昼下がりまばゆき石の坂上る


50・潮風を浴びて古の道たどる

49・春の朝ぷかりぷかりと何処へゆく

48・春の日に小さき命微笑んで

47・這い出ては浮かれ浮かれの浮世かな

46・けだかくも寂しく空のはぐれ鷹



45・電柱とバナナの向こうの青い空

44・無遠慮におれは世間に挑むのさ

43・這いずって夜の魂どこへ行く

42・がじゅまるが生え水道の出た岩や

41・冬なのに咲いて浮かれるチキナかな


40・どこへ行く俺の魂年の暮れ

39・道標のないわくわくの俺の道

38・電線のひしめく町に朝が来る

37・暴風に踊る踊るよ今朝の椰子

36・暴風の夜外灯が煌々と


35・青空の下で踊れや踊れ夏

34・仰向けに寝そべる木々に雨が降る

33・混ざり合い息しあいながら生きている

32・茜空忙しい雲に闇の松/a>

31・ああ今は出口の見えぬふきだまり


30・キャッキャッと跳ねて笑ったきみはもう

29・街霞むのどかな浜の昼下がり

28・眩しさと暗さに潜む街の日々

27・眩しさにうだる石道海が見え/a>

26・葉落としじっと春待つ茄子かな


25・まばゆさと影が沈黙昼下がり

24・真昼間のまぶしさ受けじっとする

23・虚しさが弾け散って今日の酒

22・向こうは悲しい闇だよ通おりゃんせ

21・なあ雲よ今日はなぜかさびしいよ



20・なにくそと生きる命のたくましさ

19・仲ノ町疲れて帰る午前七時

18・なにを見てなぜ黙るのかチビクロよ

17・なにゆえに闇に叫んで迸る

16・昇る夢落ちる夢みな浮き草よ


15・おまえと野を行き微笑みも遠い日

14・おーい夏が来るぞー夏がなあほい

13・俺もおまえもただ当てもなく漂って

12・俺はまだ枯れていないぞと叫んでいる

11・俺と住み俺を信じぬ孤高猫


10・くそったれなにがなんでも生きぬくぞ

09・朽ちてなお車の轍昔橋

08・細雨に頭垂れてる子バナナよ

07・ホイホイホピーピーヒャラヒャラエヘヘヘヘ

06・ひっそりと俺を待つバー秋の夜


05・はっと起ききみの居ない部屋さみしさよ

04・凍え夜床が揺れて俺一人

03・ゲロ吐いてネオン求めて午前二時

02・崩れゆく記憶と心走馬灯

01・こおろぎの潜む闇からリーンリーン




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