国家の第一は民主主義である。美しさとか品格はまやかしの国家論である。新聞に掲載されている論文を中心に批判する。
品格より民主そして自由
沖縄全駐労はなぜ米軍基地撤去を主張するようになったか
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全駐労はなぜ米軍基地撤去を主張するようになったか
FM21に(沖縄駐留軍労働組合)島中執行委員長が出演し、米軍基地問題について話しているが、島中執行委員長さんでさえ全駐労が反安保、米軍基地撤去運動に走った事情を詳しくは知らないようだ。
全駐労が今でも反安保、米軍基地撤去運動をやっている背景には、復帰前の上原康助氏を中心とする全軍労の運動が深く関係している。
1960年頃の米軍基地では、琉球住民への賃金差別をはじめとする差別待遇が横行していた。やがてある日一方的に解雇通告を受けたことを契機に労働問題への関心を強め、1960年上原が中心となって「軍労働問題研究会」を立ち上げ、翌1961年には全沖縄軍労働組合連合会を結成、委員長となる。
1963年には全沖縄軍労働組合(全軍労)に改組・拡大し、以後沖縄で最も存在感のある労働組合として、大量解雇撤回スト(1970年)等の争議を指導して待遇改善を勝ち取り、また沖縄革新陣営の中核として、屋良朝苗の行政主席当選などに貢献した。1970年、沖縄において戦後初の衆議院議員選挙に上原康助氏は日本社会党から立候補し当選。以後連続当選10回を果たす。上原康助氏は党内では左派系の「平和戦略研究会」代表を務め、安全保障問題に取り組んだ。
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全軍労は基地労働者の待遇改善のために結成した組織だった。上原氏が懸命に基地労働者の待遇改善に活動し、基地労働者の待遇が向上していったのは事実である。上原氏の功績は大きい。
一方、米軍基地で働いている基地労働者は肩身が狭い思いをさせられていた。米軍は土地を強引に接収し、米軍基地を拡大していったし、軍隊は戦争をするためにあるから沖縄戦の後遺症が強い人たちには米軍を受けいられない面があった。
特にベトナム戦争が激しくなり、戦争の残忍な写真が毎日報道されるようになってから基地従業員への風当たりが強くなった。
報道の自由を重んじるアメリカは戦場カメラマンに戦争の様子を自由に撮らせた。すると沖縄ではベトナム戦カメラマンとして石川文洋氏が有名であるが、多くの戦争カメラマンがアメリカ軍に身を守られながらベトナム戦争を撮り世界中に発表したが、皮肉なことにアメリカ軍に守られた戦争カメラマンたちはアメリカ軍による戦争被害をどんどん撮り、ソンミ村虐殺事件のようにアメリカ軍の残虐行為を撮って報道した。
アメリカ軍の残虐な行為が報道されと、アメリカ軍は人殺しだとアメリカ軍への非難が高まっていった。アメリカ軍への非難は次第に拡大していき、アメリカ軍基地で働いている基地労働者も同罪であると沖教祖・公務員を中心とした反戦平和・米軍基地撤去運動をしている団体は非難するようになった。
1968年、嘉手納基地で重爆撃機B52が墜落炎上爆発すると、沖縄の反戦平和・米軍基地撤去運動が一気に燃え上がった。ますます基地労働者の肩身が狭くなっていった。
それに、労働者組織は社会党か共産党に属するのが当たり前だった。全軍労委員長の上原康助氏は旧社会党から立候補して国会議員になっている。全軍労の政治思想は社会党に同化されていった。
あの頃は、アメリカは資本家が労働者を搾取する国であり、ソ連、中国は労働者のための国家であると信じられていた。社会党は北朝鮮が理想国家であると在日朝鮮人の北朝鮮移住を応援していたくらいである。
ベトナム戦争、B52重爆撃機の墜落炎上、全軍労の旧社会等への傾倒などがあり、全軍労は反戦平和・米軍基地撤去運動に傾いていった。
那覇市の牧志ウガンは政治集会を開くところだったが、全軍労の集団が初めて参加した時、多くの労働者が感動し拍手していたのを覚えている。
米軍基地撤去イコール自分たちの職場を失うことである。つまり自分たちの死を覚悟した反戦平和・米軍基地撤去運動である。全軍労内部で強い葛藤があったはずである。その噂は聞いたことがある。
自分たちの死と引き換えでもいいから反戦平和・米軍基地撤去運動に転じた全軍労の精神は悲痛でありたくましくもあった。
革新政党は、「祖国復帰すれば核も基地もない平和で豊かな沖縄になる」と断言していた。その甘言を信じた面もあるだろう。
全駐労が今でも反戦平和・米軍基地撤去運動を掲げて反米軍基地運動をしているのには深い事情がある。
全駐労の政治思想を打ち砕いた思想はまだ沖縄でまだ見たことがない。
全駐労の反戦平和・米軍基地撤去運動の政治思想を打ち砕いて、日米安保を認め米軍基地の存在を是認する全駐労にするべきだ。
私なりに米軍の存在を認める理論を書いてみる。
米軍は朝鮮戦争では北朝鮮が国境線を超えて南朝鮮に侵略してきたので、国連が認めた国境線まで北朝鮮を押し返すのが目的であった。ベトナム戦争も同じであり、北ベトナムによる南北統一を防ぐための戦争だった。
ところがまるで米軍がベトナムを侵略しているように騒ぎ、戦争カメラマンはベトコンや北ベトムからは写真が撮れないので、アメリカ軍に守られながらアメリカ軍の残忍性を写真報道していった。
そのためにアメリカ軍が侵略者であるような誤解を生んだ。
ベトナム戦争が終わり、日本、台湾、フィリピン、韓国などアメリカ軍が駐留・応援した国々は民主主義国家になり経済も発展し、社会主義国家中国、北朝鮮とははっきりと色分けができる今なら、はっきり言える。
米軍は社会主義勢力の拡大を防ぐためにアジアに駐留してきた。アジアに民主主義国家を誕生させ、経済を発展させ、アジアの平和を守ってきたのは米軍である。
沖縄が戦後67年間戦争・内戦に巻き込まれなかったことや民主主義社会になったのは米国・米軍のおかげである。私たちはアメリカに感謝するべきだ。
米軍基地労働者は米軍が沖縄・日本だけでなく、アジアの平和と民主主義を守っていること理解し、自分たちの仕事に誇りを持つべきだ。
米軍基地労働者は共産党や社民党の政治思想から決別するべきである。
沖縄だけを考えると基地被害を戦争被害のように考えてしまう。それでは駄目だ。アジア全体のことを考えるべきだ。
戦後、朝鮮、フィリピン、台湾、ベトナム、カンボジア、チベット、ウィグル地区などアジアのほとんどの国でアルジェリアのような戦争・内戦が起こった。戦争・内戦は銃弾が飛び交い多くの死者がでる。基地被害と戦争被害は根本的に違う。戦後の沖縄は基地被害はあったが戦争被害はなかった。基地被害を戦争被害と同じように見るとは根本的に間違っている。
アジアのほとんどの国で内戦・戦争が起こり何十万、何百万人という人が犠牲になった。しかし、沖縄・日本だけは戦争も内戦も起こっていない。起こる可能性もなかった。それはなぜか、答えはひとつである米軍が駐留していたからである。
私たちはアジアの国々、民主主義、社会主義についてもっと探究するべきである。アメリカ、アメリカ軍に感謝し、アジアの平和と民主主義を守るために米軍の沖縄駐留を認めるべきである。
中国が民主主義国家になればアジアは真の平和になる。アジアの平和維持に米軍は必要なくなる。その時までは米軍の沖縄駐留を私は歓迎する。
今週の木曜日に「沖縄の真実」に出演することになった。
全駐労が日米安保反対・米軍基地撤去運動に走った理由を説明しようと思う。
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