イラク新憲法が成立…国民投票で反対は2県だけ



 【カイロ=柳沢亨之】イラク独立選挙管理委員会は25日、15日行われた憲法草案の賛否を問う国民投票の最終開票結果を発表した。

 全体では、賛成が投票総数の半数を大きく上回る78・59%で、県別で反対票が3分の2以上となったのは、アンバル県(反対96・96%)とサラハッディン県(同81・75%)の2県にとどまったことから、草案は承認された。

 新憲法が成立したことで同憲法に基づく12月15日の国民議会選を経て、同月末までには本格政権が発足する見通しとなり、イラク自立に向けた政治プロセスは大きく前進した。

 イラク基本法(暫定憲法)によれば、投票総数の過半数を獲得したうえで、反対票が3分の2以上の県が3県に満たなければ草案は承認される。このため、憲法草案への反対論が根強かったイスラム教スンニ派が多数派を占める中・西部4県が注目されたが、ニネベ、ディヤラ両県では、反対票がそれぞれ55・08%、48・73%だった。

 新憲法は、イラクを議会制民主主義の連邦共和国と定めたイラク初の民主憲法となる。起草の中心は、移行政府与党のシーア派とクルド人で、スンニ派は連邦制の明記に強く反対した。しかし、同派最大政党「イラク・イスラム党」が、憲法修正に向けた小委員会設置を条件に、賛成に転換したことから承認にこぎつけた。
(読売新聞) - 10月25日22時29分更新
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« バカな男二人 <内閣改造>... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。