鳩山氏より軽い知識人たち 2





ラミス氏は鳩山方便の記事を正確には読んでいないようだ。鳩山氏が辺野古案に戻ったのは県外移設が不可能であることを知ったからである。鳩山氏は九州でもかまわないと考えているほうである。ラミス氏の話は鳩山氏の「抑止力は方便」に対する批判になっていない。
抑止力というのはいつ何時でも戦争ができるという圧迫感を与えることであり、「アジアの国にヘリコプターで入って陸上戦をする訓練」が抑止力をもつのだ。ラミス氏は抑止力を理解していない。

岡留氏は鳩山氏が官僚に押し切られたといっているが、鳩山氏は抑止力論争で負けたのであり、官僚に押し切られたと簡単に片付けられるものではない。そして、鳩山氏の説明する抑止論については岡留氏は反論をしていない。

佐藤氏は「本当に県外・国外移設をやろうとしたら準備不足もいいところ」とあたかもちゃんと準備すれば県外移設ができると言っているが、それこそ無責任な言い方である。佐藤氏は真剣に「県外移設」の可能性を考えたことがないのだろう。



普天間「前首相かなりの責任」外交ブレーン苦言

 22日に行われた衆院予算委員会の中央公聴会で、鳩山政権で外交ブレーンを務めた外交評論家の岡本行夫氏が自民党推薦の公述人
として意見陳述し、鳩山前首相を批判する一幕があった。

 米軍普天間飛行場移設問題に長年取り組んできただけに、鳩山氏の無責任な発言で問題解決が遠のいたことに無念さを隠しきれなかったようだ。

 岡本氏は、首相当時の鳩山氏に「抑止力という概念を説明し、ご理解を得るよう努めた」と語ったうえで、「(沖縄県名護市)辺野古への(普天間飛行場)移設案は実現可能だったが、(鳩山氏が)『県外へ』と言ったため無理になった。前首相にはかなりの責任がある」と苦言を呈した。

 岡本氏は「与野党協力し、沖縄の海兵隊を小さくして本土に持ってくる閣議決定でもして……」と提案もしたが、その表情と言葉には疲労感が漂っていた。

(2011年2月22日22時04分 読売新聞)


岡本氏は、鳩山前首相が県外移設が困難であると知ったときにブレーンになった人だ。岡本氏は中国の覇権主義の拡大を抑止するにはアメリカ軍は必要であると考えている。フィリピンからアメリカ軍が撤去すると、すぐにフィリピン近くのナンシャ諸島に中国軍が基地をつくった事実を指摘した人物でもある。

アメリカ軍は抑止力として沖縄・日本に駐留する必要があるかどうかの根本的な問題を論争する必要がある。共産党や社民党や社大党は復帰前からアメリカ軍基地撤去を主張している。沖縄の革新政党はアメリカ軍不要論者であり反米主義者である。名護市長や宜野湾市長は「アメリカ軍基地は抑止力がない。それどころかアメリカ軍が駐留しているから沖縄が戦争に巻き込まれる恐れがある」という考えから辺野古移設反対である。

佐藤氏、岡留氏、ラミス氏はアメリカ軍の抑止力を肯定するのかそれとも否定するのか、立場を明確にするべきだ。
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