国家の第一は民主主義である。美しさとか品格はまやかしの国家論である。新聞に掲載されている論文を中心に批判する。
品格より民主そして自由
家庭教育じゃない、学校教育こそが重要だ
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早稲田大学教職大学院教授の田中博之氏は、アンケート調査などをやった結果、「家庭学習力が総合的に高い子ほど教科学力が高かった」と説明した。家庭学習をするということは長い時間勉強することであり、長く勉強すればするほど成績が上がるのは当然だ。ややこしい言葉を使っているが、要するに学校の勉強意外にも勉強したほうが成績は上がると言っているだけであり、当たり前のことだ。
家庭学習は、一人で勉強するケース、学習塾に通う、家庭教師から習ったりするケースがある。三つのケースを田中教授は調査していない。調査の不徹底だ。学習塾や家庭教師から勉強したほうがひとりで勉強するより学力は上がる。
貧困家庭は共稼ぎが多い。子どもの勉強を親が見ることができないし、家庭教師を雇ったり学習塾に通わすことができない。田中教授の理屈からいうと貧困家庭は子どもの家庭学習力が低いから成績が悪くなるということになり、貧困家庭の生徒の成績が悪くなるのは当然であるという理屈になる。
田中教授の理屈では、沖縄の子どもの学力が全国一低いのは、県民所得が全国一低いからであるということになる。田中教授の理屈を肯定する教師や知識人が沖縄に多い。沖教祖も暗にその理屈を容認している。
冗談じゃない。沖縄の学力が低いのは、田中教授のいう通り県民性もある。しかし、根本的な原因は沖教祖や教育庁や教育委員会や政治家が学力向上に真剣に取り組まないからだ。
生徒が勉強する場所は学校だ。学校の学習指導の充実こそが生徒の成績を向上させる根本だ。その第一は小学生のときから「落ちこぼれ」を特別授業で学習指導することだ。しかし、沖教祖や教育委員、政治家にその情熱がない。
生徒に基礎学力を身につけさせる情熱はないし、学力向上への情熱もない。
1976年に県教育委員長であった大濱方榮氏の県教育委員会で発言したことが沖縄タイムスに掲載された。大濱氏は医者であり教育の経験はなかった。いわゆるお飾りの教育委員長であったが、次の発言をしたために教育論争に巻き込まれていく。
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今のとちょっと重複しますけど・・・・・ 津嘉山先生のご発言のあった中学生で「希望」の「希」の字も書けないのが何パーセントとか、というようなことは、私はこれは、最近、日教組の中にも、過去の運動、教育活動のあり方に対して、槙枝委員長自身が反省といいますかね、そういった発言をしているんです。これは非常に大きなことだと思います。やはり、今までは「学力とは何か」という論争が余りにも教条的主義的になったきらいが、多分にあると思うんですよ。転換期に来ていますから、私は、これは、非常にいい時期だから、教育庁も教育委員会も、教職員組合に対して学力低下の責任は何といっても現場の教師にあるんだということをはっきりいうべきだと思う。もちろん、行政にも責任はあるし、親も責任はあるし、いろいろ責任はあったかも知らないけれども、最大の責任はやっぱり教育現場の教師にある、ということをピシャッと打ち出す時にきていると。言うべきことは言うという姿勢を教育委員会も、教育庁も、持つべきだと私は思う。
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以上の発言が沖縄タイムスに掲載されるとものすごい反響があり、大濱氏は琉球放送で沖教祖の平敷委員長と一時間の対談をし、それはテレビとラジオで放送された。
保護者や市民からの応援はすごかった。しかし、教育関係者は冷たい反応をしている。沖教祖は
1. 大濱発言は政治的意図に基づいたもの。
2. 教師と父母の分断を狙っている。
3. 教育観の皮相さを示している。
4. 学力低下を一方的に教師に押し付けるのは非常識だ。
平敷沖教祖委員長は、「軍国主義化する中教審路線や自動販売機の問題やシンナーを売る業者がいるなど商業主義が横行している社会の環境問題もある。・・・・・・教師は教師なりに努力している」と述べている。40年以上前の沖教祖と八重山教科書問題の沖教祖がほとんど同じ政治思想であることに驚くばかりである。
大濱氏は市民や保護者から圧倒的に支持されながら、教育界では孤立無援の闘いを強いられる。そして、教育界はなにも変わらなかった。
沖縄の政治家、教育庁、教育委員会、沖教祖は今まで生徒の学力向上に真剣に取り組んだことがなかった。だから、沖縄の学力は全国一低いのだ。
橋下大阪市長は大阪の子どもの学力向上を目指して次々と政策を打ち出している。教育委員とは徹底的な討論をやり、大阪教職労組とはすさまじい闘いをやっている。橋下市長には大濱氏とは違って松井府知事や維新の会という強い味方がいる。必ず大阪の教育改革は進展していくだろう。
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