産経新聞「ますます理念なき野合化が進む野党再編」批判

産経新聞「ますます理念なき野合化が進む野党再編」批判

今の野党がすべて結集しても衆院では与党325に対し、144でしかない(無所属を除く)。参院でも与党134に対し102(同)にとどまる。本当に国のため、あるいは理念が大事だというならば、妥協を重ねて多少数は増やしたけれども与党から無視される大野党よりは、石原氏が4日の記者会見で語ったように、「自民党が無視できないような存在」として与党に政策を飲ませる立場を目指す方が、よほど国のためになるのではないだろうか。
                  産経新聞

産経新聞 の社説は「ますます理念なき野合化が進む野党再編」と断じている。
 しかし、このような判断は目先の政治しか見ていないからだ。もし、石原氏のいうように「自民党が無視できないような存在」を目指した政党を目指すなら、ずっと少数政党であり続け、政治の周辺でうろうろする存在にしかなれない。政治の中心に存在するには大きな政党を目指さなければならない。

「今の野党がすべて結集しても衆院では与党325に対し、144でしかない(無所属を除く)。参院でも与党134に対し102(同)にとどまる」と現在の政治状況がいつまでも続くと考えるのは間違いである。自民党政権から民主党政権になり再び自民党政権になった。政治は変化するのであって、いつまでも同じではない。
 もし、産経新聞が主張するように自民党以外が少数政党であったなら、自民党が過半数割れし、自公合わせても過半数に満たなかった場合は一部の少数政党を加えて自民党政権が延命する。産経新聞の理論は自民党延命論である。
 それでは日本の政治はいつまでも自民党政治が続くことになる。そうならないために保守の大政党をつくるのに大きな意義がある。大政党をつくるには妥協しあいながら理念を拡大していき、多くの政治家を結集させていかなければならない。純粋な理念に固執すれば大政党なんかつくれない。
自主憲法と憲法改革を並記するくらいでなければ大政党はつくれない。石原氏と江田氏は妥協するべきであった。
ただ理念で絶対に受け付けることができないのが左翼思想であり、護憲主義、公務員保護主義である。

 橋下氏や江田氏ら野党再編論者は、口をそろえて言う。「結集には理念が大事だ」と。しかし、数の論理や妥協という名の下で理念を平気で捨て去ってしまう危うさをも露呈した今回の維新分裂劇。橋下氏の目指す道が「第二の民主党」になることが予見できたからこそ、石原氏も早めの離別を決断したに違いない。
                産経新聞

 石原氏と江田氏が理念に固執したから、維新は分党した。維新の分裂劇では理念に固執すれば少数政党になってしまうことを露呈したのであって、「数の論理や妥協という名の下で理念を平気で捨て去ってしまう危うさをも露呈した」のではない。
 みんなの党も渡辺元代表が自分の理念に固執したから維新の会との合流が流れた。
 理念に固執したために合流を実現できなかったのがこれまでの野党の政治状況である。産経新聞は間違った認識をしている。

 維新の会、結の党、みんなの党、民主党が合流して、新政党をつくった時、産経新聞が危惧しているように第二の民主党になるのだろうか。
 それは民主党を分析し、新政党に民主党と同じ矛盾があるかどうかを検証しなければわからない。安易に民主党と同じだとは言えない。
 はっきりしていることは、民主党は保守と左翼が混合しているが、新政党は保守政治家が占めることだ。自民党とは対決だけをやるのではなく、同じ保守政党として是是非非でやっていくことだ。

 戦後は自民党対旧社会党・共産党であり、保守対左翼の対立の構図だった。しかし、資本主義・民主主義国家である日本では保守対左翼の構図はあるべきではなかった。保守対左翼であったために国民は自民党を選択するしかなく、自民党政権が長く続いた。
日本も米国のように資本主義・民主主義を肯定する保守政党の対立であるべきだった。
 現在、その機運が高まってきた。野党の保守政党がまとまって一つの政党になれば、日本は保守二大政党時代になり、政治が正常化していく。
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