農協支配から脱して経営に成功





とろける豚肉を開発した薮田さんは、日本大学農獣医学畜産学科を卒業している。そして、飼料会社に勤めている。薮田さんは小規模農家出身ではない。畜産への知識と飼料への知識を持った、農業未経験者である。

東京大学名誉教授でJA総合研究所研究所長の今村奈良臣が推進している農業の6 次産業というのは小規模農家が女性の能力を生かして野菜などの加工をやって商品をつくり、自分たちでつくった商品を、これまた自分たちで作った小さな店で売るという事業である。6 次産業はJAが推進している事業であるが、今村奈良臣氏の指導に従えばJAの配下に組みされて、わずかの収入に甘んじなければならない。今村奈良臣の6 次産業がJAの配下にあるのとは違い、とろける豚肉を開発した薮田さんは農協の配下から離れることによって成功している。

1、農協の飼料は抗生物質が入っている。
2、農協の中間マージンが高い。
3、農協経由だと他の豚と一緒にされて独自性が出せない。

そのような農協の縛りから脱することによって薮田氏の養豚は成功した。農協は零細農家にはありがたい存在であるが、他方農協は零細農家の経営能力のないのを配下におくことによって儲けている企業でもあるのだ。

薮田氏が農協の配下から脱することができたのは、

1、養豚についての専門知識があり、おいしい豚肉をつくる能力があった。
2、飼料の成分について知っていた。
3、飼料の仕入れの仕方を知っていた。
4、食肉処理するハム会社と交渉する能力があった。
5、営業の能力があった。

農業を発展させるには薮田氏のような人材が多く出る環境がなければならない。


LEDが発明されると、LEDの生産が日本や世界へと広がっていった。二次産業の場合には売れる商品が開発されると大量に生産するシステムが整っている。
しかし、農業にはそのシステムがない。会社システムであったなら、薮田さんが売れる豚肉を発明すると、営業部が多くの注文をとり、大量生産することができる。薮田さんは養豚する従業員を指導する立場に立てばいいのだ。

生産から販売までできる会社システムの農業をやればTPP問題はクリアできる。
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