米国と北朝鮮の戦争は起こらない


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米国と北朝鮮の戦争は起こらない

 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は2018年1日午前9時(日本時間同9時半)、新年の辞を発表し、米本土を攻撃できる核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実戦配備を宣言した。正恩氏は新年辞で「米本土は核打撃圏にある」とし、「核のボタンは私の事務室の机の上にある」と強調した。
 北朝鮮はミサイルと核実験を繰り返し、米国との戦争も辞さないことを宣言している。

「北朝鮮との交渉では、核兵器かICBMか、少なくともどちらか一方を放棄してもらう。それが嫌だと言うなら、もう我慢はしない。迷わず北朝鮮を叩く。その頃には、わが軍も北朝鮮攻撃の準備が整っているだろう」
と、米国のトランプ大統領は核とミサイル開発を止めない北朝鮮とは戦争をやるしかないような発言を繰り返した。
 トランプ大統領と金正恩の発言は戦争が差し迫っていることを感じさせるものであった。
 
 2017年は米国と北朝鮮との緊迫が強まりいつ戦争が始まるかという雰囲気が高まっていった。
2018年の初頭には米国が北朝鮮を攻撃するという噂が広まった。安倍首相が衆議院選挙を10月にしたのは2018年初頭には米国が北朝鮮を攻撃するから、北朝鮮を攻撃すれば自民党の支持が下がり敗北するかもしれないと判断したからだという噂もあった。
元自衛隊員だった人物からの伝聞としで、公にはなっていない米国の情報とでは北朝鮮のミサイルを無力化する戦術などがあり、三月にはミサイルを無力化して一気に北朝鮮を攻撃するという噂も聞いたことがある。

 八重山日報に掲載してある正論12月号の広告を見ると、北朝鮮の危機が散りばめられた題名が並んでいる。

櫻井良子よしこ「なぜ国難を論じない・・・迫り来る北朝鮮の有事、中国の脅威・・・。我が国は国難と正面から向き合うべきだ。しかし、相変わらず核武装を論じることもできない・・・」。 
麻生幾氏「忍び寄る恐怖・・・半島有事が静かに始まる・・・」。
久保田るり子氏「破局のカウントダウン・・・核ミサイルはどうなっている? 米国はいつ軍事攻撃を始める?・・・」
渡部昇一、小池百合子、西尾幹二、日下公人、中山恭子、吉川勝久、吉川元偉「核戦争勃発に備えろ・・・北朝鮮有事を考えるための7論文」

評論の題名は北朝鮮危機に米国の北朝鮮攻撃が現実に差し迫っているのを感じさせるものである。
 
北朝鮮は2015年から核開発とミサイル実験が激しくなっていった。アメリカと韓国を威嚇する狙いで弾道ミサイルを発射しただけでなく、、ノドンとみられる弾道ミサイルを秋田県沖の日本の排他的経済水域に発射した。これまで直接的な威嚇の対象にはなりにくかった日本にまで強いメッセージを送り、日本もミサイル攻撃の対象であることを宣言した。日本の緊張も一気に高まった。
北朝鮮のミサイルは開発が進み、核爆弾を装着したICBMは米本国まで届くと豪語するようになった。そして、金正恩は1月1日の新年のあいさつで米本土を攻撃できる核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実戦配備を宣言した。

なぜ、北朝鮮の金正恩は核実験を頻繁にやりミサイル開発を進めているのか。米国を攻撃するためだろうが、そう思う人は多いかも知れない。

金正恩は米国と戦争をしようとしているのか。
答えはNOである。

金正恩は核開発をする理由を、
「責任ある核保有国として、敵対勢力が核で自主権を侵害しない限り、先に核兵器を使わず、核拡散防止の義務を履行し、世界の非核化実現に努力する」と述べている。
もし、米国が北朝鮮を攻撃した時に北朝鮮も韓国、日本、米本国に核ミサイルで反撃して多大な被害を与えることができるようになれば米国は北朝鮮を攻撃することができないと考えているのが金正恩である。だから金正恩は核、ミサイルを開発しているのである。金正恩の発言からは米国から攻撃されないために核、ミサイル開発をしていることが分かる。金正恩は米国を攻撃するためではなく北朝鮮を米国の攻撃から守るために核、ミサイル開発をしているのである。
金正恩が核、ミサイルを持てば米国に攻撃されないが、持っていなければ攻撃されると思っている理由がある。
かつて米国は朝鮮戦争、ベトナム戦争をやっている。そして、アフガン、イラク戦争もやった。シリアにも参戦している。過去の歴史を見れば米国が米国と対立している国を攻撃してきたことは明らかである。しかし、米国は核を保有している旧ソ連や中国は攻撃しなかった。キューバ危機の時は米国は旧ソ連と戦争しようとしていた。しかし、戦争にならなかった。戦争にならなかった理由は突き詰めていけば両国とも核爆弾を所有していて、米国と旧ソ連との戦争は核戦争になる。核戦争になせないために戦争をしなかった。 
北朝鮮が核、ミサイルを持っていれば旧ソ連や中国のように攻撃されることはないが、持っていなければアフガンやイラクのように北朝鮮は米軍に侵略されると金正恩は信じているのだ。だから、金正恩は米国に攻撃されないためには核、ミサイルの開発は絶対に必要だと思っている。

米国と戦争になれば北朝鮮は確実に負ける。北朝鮮が勝つ可能性は0パーセントである。米国との戦争=金正恩の死である。そうなることは金正恩だって思っているだろう。自分が確実に死ぬ戦争をやるはずがない。金正恩は自分が死ぬ戦争にはならないために核、ミサイル開発をしているのだ。だから、核、ミサイル開発をどんどん進めているが、これ以上開発すれば米国に攻撃される手前の段階までの開発はするが、攻撃される段階までの開発はしないだろう。そのことが予想できたのがグアム問題である。

金正恩は、北朝鮮に対するトランプ米政権の軍事的圧迫を非難し、中長距離弾道ミサイルと称する「火星12」で「グアム島周辺への包囲射撃を断行する」と宣言した。
宣言に対してトランプ大統領は、グアム島周辺にミサイルを飛ばせば米国の危機であり、米国が北朝鮮を攻撃する可能性があると警告をした。
今までは有限実行をしてきた金正恩であったが、北朝鮮がグアムの近くまでミサイルを飛ばすことはなかった。飛ばせば米国が北朝鮮を攻撃する危険があったからである。北朝鮮は米国に攻撃されないぎりぎりまでは核、ミサイル実験をやるが、攻撃されてしまうな実験まではしないことがわかったのがグアム問題である。

金正恩は、「ICBM(大陸間弾道ミサイル)を撃ってアメリカのクリスマスを台無しにする」と宣言した。「実際、今年のクリスマスに向けて核弾頭を搭載したICBMを配備しようとしている」という報道もあった。しかし、アメリカのクリスマスを台無しにするようなICBM発射はなかった。発射する気はなかったのだ。発射すれば北朝鮮は米軍に攻撃されて金正恩政権は崩壊するからである。

「正論」12月号は北朝鮮が核、ミサイルによる戦争を起こす危機を問題にして北朝鮮危機に備える必要を主張している評論を載せている。彼らの指摘するような朝鮮危機はない。朝鮮危機は勘違いである。
北朝鮮問題を追及していれば、金正恩の本音は米国に攻撃されないために核、ミサイル開発をしているということが分かってくる。

「正論」の北朝鮮危機を強調している評論家たちは北朝鮮のことを冷静に分析していない。北朝鮮は危険な国であり、戦争をしようとしている国であると決めつけている。決めつけるのは金正恩の本当の心理を分析していないからである。金正恩は本気で米国と戦争しようとはしていない。むしろ、金正恩は戦争をする気はないし戦争になることを避けている。金正恩は米国に攻撃されないために核、ミサイルを開発しているのである。金正恩を冷静に分析すれば分かることである。米国と北朝鮮が戦争することはない。

 「正論」にとっては本の売り上げを優先しなければならない。本の売り上げを伸ばすには北朝鮮危機を煽り立てたほうがいい。商売だから、売上を伸ばすために北朝鮮危機を煽った評論を載せたのだろうと思うのは失礼だろうか。

 緊迫した状態は一年続くか、それとも五年十年と続くか知らないが、戦争になることを金正恩は避けるだろうし、戦争になることはないだろう。
 北朝鮮の本当に深刻な問題は戦争危機ではない。国民の貧困である。
 
日本海沿岸で北朝鮮のものとみられる木造船の漂着が相次いでいる。2017年の件数が83件と、過去5年間で最多である。木造船のほとんどは北朝鮮の漁船である。こんなに多くの漁船が漂流するというのは変であるが、驚かされるのは漂着した木造船から遺体が発見されたことである。一隻ではない。遺体のある木造船が何隻も漂着した。秋田県男鹿市で海岸に漂着していた木造船の中からは一部が白骨化した8人の遺体が発見された。驚くべき事実である。無人の木造船もあり、その船の乗組員も死んだだろう。
日本に漂着するのはごく一部であり、実際の遭難者は数百人に上ると言われている。

なぜ、海に慣れているはずの漁民の船が漂流するのだろうか。それには日本では考えせれない北朝鮮事情、金正恩の独裁政治がある。
北朝鮮は近年自らの排他的経済水域(EEZ)での漁業権を中国に販売しており、北朝鮮漁民の漁場は狭くなってきている。中国船は海産物を乱獲したので北朝鮮漁民の収穫は激減した。
ところが漁場を中国に売った金正恩委員長は「全体で約年間50万ドル(約5550万円)」のノルマを漁民に課している。
北朝鮮漁民は独裁者金正恩のノルマをこなすために日本のEEZまで長距離遠征せざるを得なくなった。漁船は老朽化している上に、米国などの経済制裁によって燃料は不足しているために海難事故が頻発していると言われている。
北朝鮮漁民の漂流と死は独裁者金正恩の過酷なノルマの強制が原因である。

北朝鮮の深刻な問題は核、ミサイルではなく独裁者正恩の過酷な独裁支配に国民が虐げられ困窮していることである。
人道支援として北朝鮮を援助しても、援助物質は困窮している国民には届けられないで金正恩が収奪する事実が過去に明らかになった。
北朝鮮へ人道支援したお金とか物資はミサイル開発に使われているのだ。

大水害の影響で数千人の死者・行方不明者が発生し、中朝国境の川には「大量の死体が浮かび、数万人の人々が住む家もないまま彷徨っている状態になった時に、韓国に住む脱北者は「従来と同じやり方であれば、人道支援は行うべきではない!」と人道支援に反対した。
人道支援の物資は被災者には届かず北朝鮮へ人道支援したお金とか物資は軍隊に奪われ、横流しされ、ミサイル開発に使われていくからである。

人道支援に反対する脱北者Aさんは、
「今、苦しんでいる人々を見殺しにするわけにはいきませんが、支援物資が不正に流れるのであれば支援はするな」
「もどかしくて仕方ありません。激しい憤りを感じています。同胞の窮地を救ってあげたい!。それでも『支援はするな!』と叫ぶしかないのです」
と涙ながらに語った。

金正恩時代になって経済難が深刻化し、扶養家族がいる数多くの女性が売春せざるをえない社会になっている。

政治犯収容所のおおよそ20万人の政治犯は過酷な労働を強いられている。これに加えて、教化所(刑務所)、労働鍛錬隊(強制労働キャンプ)などの拘留施設、そして炭鉱や農場での強制労働を合わすと110万人が奴隷状態にある。それは北朝鮮人口2250万人のうちの4.88%に相当する。。奴隷の人口比率では北朝鮮が世界で1位である。
経済難は朝鮮人民軍にも大きく影響していて兵士の栄養失調が蔓延している。

北朝鮮では韓国の映画を観ただけで逮捕されて罰せられる。韓国映画が保存されたメモリーカードが発見された女子大生は保衛部に連行され、激しい拷問を加えられた。10年の懲役刑が避けられないことを悟った彼女は、いとこの美容室から持ちだしたパーマ液を飲んで、服毒自殺した。

北朝鮮では金正恩に異議を唱えれば一家が処刑される。韓国の国家情報院は金正恩氏に異議を唱えたとして15人の当局者が処刑されたと報告した。

金正恩は恐怖政治を通じ自身の「唯一支配体制」の妨げとなる人物を容赦なく粛清してきた。
軍部のトップに浮上した李英鎬を非協力的な態度を見せたとの理由で突然解任した。李氏を含め、金総書記の葬儀で霊きゅう車に付き添っていた金正覚(キム・ジョンガク)氏、金永春(キム・ヨンチュン)氏、禹東則(ウ・ドンチュク)氏の軍幹部4人は金正恩体制下で粛清されたか一線から退いた。
13年12月には張成沢氏を処刑した。世界に衝撃を与えた張氏の処刑は、ナンバー2の存在を許さない金委員長の唯一指導体制の構築が目的だった。
15年4月には当時の玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力部長(韓国の国防部長官に相当)が裁判も行われないまま機関銃で公開処刑され、同5月には、金委員長が進める山林緑化政策に不満を示したとの理由で崔英健(チェ・ヨンゴン)副首相が処刑された。
16年7月には副首相だった金勇進(キム・ヨンジン)氏が最高人民会議(国会に相当)で「座る姿勢が悪かった」と指摘され、国家安全保衛部(秘密警察、現国家保衛省)の調べを受けた後、処刑された。
金元弘(キム・ウォンホン)国家保衛相が朝鮮労働党組織指導部の調査を受け、大将から少将に降格された後、解任された。
韓国の関係当局の推計によると、金正恩体制で処刑された幹部は12年に3人、13年に約30人、14年に約40人、15年には約60人になるなど急増している。

金正恩は自分の地位を守るために国外対策では核、ミサイル開発を続け、国内対策では国民を弾圧。搾取し、側近を解任、処刑している。
今の北朝鮮はアフガニスタンのタリバン独裁国家やイラクのフセイン軍事独裁国家よりも国民の弾圧・搾取がひどい国家である。
金正恩の独裁政権を倒して北朝鮮国民を「恐怖政治」から解放するために米国や韓国が北朝鮮を攻撃するのに賛成である。しかし、北朝鮮国民を解放するという理由で米国は攻撃することはしない。核、ミサイル開発によって米国が危機に陥るという理由がない限り米国は北朝鮮を攻撃することはないのだ。 
金正恩は米国に攻撃されないようにぎりぎりの緊張感を維持しながら核、ミサイル開発を進めていくだろう。

北朝鮮危機を煽って、日本も核武装するべきであるという主張は北朝鮮との対立をますます高めていく理論であり、北朝鮮問題を解決するのになんの役にも立たない主張である。
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