[混とん県知事選]の根本原因は革新の衰退だ



「沖縄内なる民主主義6」(A4版・60ページ・600円税抜き)。
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○戦後沖縄は60万人から140万人に人口が増えた。
○沖縄の幸福度は全国1位(834.0)である。
○戦後69年間、沖縄は米軍の抑止力で戦争に巻き込まれないで平和であった。
○米軍基地と関係なくリゾートホテルはどんどん増え、観光は発展し続けている。米軍基地が観光発展を阻害しているというのは嘘である。





普天間第二小学校 騒音被害・命の危険

沖国大ヘリ墜落 命の危険


○辺野古基地埋め立ては大浦湾の自然を壊さない。
○辺野古基地は普天間基地の何十倍も安全である。
○辺野古移設は普天間基地の危険を解除する。
○嘉手納飛行場以南の米軍基地返還は90%近くの県民の周囲から基地がなくなる。




[混とん県知事選]の根本原因は革新の衰退だ


 2014年9月26日の沖縄タイムスの社説の題名が「『混とん県知事選』なんでそうなったのか」である。
 [混とん県知事選]であるなら普通の表現であるが、その次に「なんでそうなったのか」と続けている。「なぜ」ではなく「なんで」はほほえましい言葉であると同時に、タイムス社説がうろたえている心情をにじませている。

県知事選をめぐって前例のない政治状況が生まれている。こんな選挙、過去にあっただろうか。
             「沖縄タイムス社説」

と書いているように、タイムス社説は本心で「なんでそうなったのか」と原因が分からないで困惑しているようである。盲目的に革新支持に徹底し、政治状況を客観的な視点から見ることもなく、革新側の視点からしかみていないタイムス社説は現状を正確に見る能力を失っている。、

民主党県連代表の喜納昌吉氏が知事選への出馬を正式に表明した。仲井真弘多知事、翁長雄志那覇市長、下地幹郎元郵政民営化担当相はすでに立候補を明らかにしており、県内政治に大きな影響力を持つ4氏が知事選に名乗りを上げたことになる。

 民主党本部は自主投票の方針を決めている。喜納氏を公認しない考えだ。喜納氏が予定通り出馬すれば、党本部と県連の亀裂がいっそう深まるのは避けられない。

 仲井真、翁長両陣営から熱烈なラブコールを受ける公明党は、この段階になってもまだ最終的な態度を決めていない。

 なぜ、こういう複雑な状況になってしまったのか。
            「沖縄タイムス社説」

 「なぜ、こういう複雑な状況になってしまったのか」とは笑える。四人が立候補したのにはそれぞれに理由がある。その理由を解き明かしていけばいいだけのことだ。絡み合った「混とん」を解いていき、単純化していくのが社説の仕事であるが、「混とん」を解き明かすことができないで「複雑な状況」に見えてしまうのは、「混とん」が解きほぐすことができないくらいに複雑に絡みあっているからではない。タイムス社説が私利私欲の視点で「混とん」を見ているからである。

タイムス社説は保守対革新の対立を最初から想定し、その対立の構図を固定化している。そして、革新を徹底して応援し、革新の勝利を得るためにあらゆる努力をしている。そのようなタイムス社説だから客観的な分析能力はない。
 とにもかくにも、タイムス社説にとっては明確な保守対革新の構図が絶対的に必要である。ところが翁長市長が立候補し、次に下地氏が立候補し、そして、喜納氏が立候補する過程で、保守対革新の構図が見えなくなったのだ。

 最初に保守対革新をあやふやにしたのが翁長市長であった。翁長市長のアイデンティティー論にたぶらかされた革新が翁長市長支持にまわった。左翼イデオロギーの権化である共産党でさえ保守である翁長市長を支持したのだから、革新のたぶらかされかたはひどいものである。哀れさえ感じる。

 始まりはオスプレイの普天間飛行場配備問題だった。保守である翁長市長が革新の売りであるオスプレイ配備反対運動の先頭に立ったのだ。これで一気に革新の売りが翁長市長に奪われ、那覇市長選の時、革新は対立候補を出すことができなかった。革新イデオロギーの強い共産党がなんとか立候補を出しただけであり、那覇市長選は翁長市長の圧勝であった。
オスプレイ配備反対という革新の一丁目一番地を翁長市長にとられては革新はなす術はなかった。
 
 オスプレイ配備反対・辺野古基地建設反対はアイデンティティーではない。イデオロギーだ。翁長市長はイデオロギーを革新と同じにしながら、お互いに腹八分、腹六分にして沖縄のアイデンティティーで闘わないと日米政府と立ち向かうことはできないと説いた。翁長市長の巧妙なアイデンティティー論に革新はたぶらかされていった。翁長市長は革新の票が欲しいだけである。革新のイデオロギーもアイデンティティーも翁長市長にとってへのかっぱである。
 翁長市長は元々は辺野古移設推進派であった。ところが前回の県知事選の時に、公約を県外移設に変えた張本人である。そして、那覇市長選に勝つためにオスプレイ配備反対の先頭に立った。
 翁長市長は選挙に勝利するためには手段を選ばない政治家である。アイデンティティーもイデオロギーもない政治家である。アイデンティティーもイデオロギーも選挙に勝つために利用することしか考えない政治家である。
 革新を支持し、革新を勝たすために自分の持てる能力を使い果たしているタイムス社説には翁長市長の本性を見抜く余裕はない。
 
 タイムス社説は四氏が立候補したことに混乱し、「県知事選をめぐって前例のない政治状況が生まれている。こんな選挙、過去にあっただろうか」と述べているが、本当は保守の翁長市長が革新を巻き込んで立候補したことが前例のない政治状況である。
 翁長市長のオスプレイ配備反対、辺野古基地建設阻止は翁長市長の革新票を得るための選挙戦術であることに気づかないで、むしろ保守の翁長市長を革新に巻き込んだと勘違いして喜んだのがタイムス社説なのだろう。だから、「革新」の翁長市長を応援したのだ。

 翁長市長は保守と革新が対立するのではなく、沖縄のアイデンティティーで保守と革新が一緒になるべきだと主張した。だから、タイムス社説は翁長市長の中に「革新」の部分を見ることができた。翁長市長の「保守」の部分を頭の中で消し、翁長市長の「革新」の部分を見ることによって翁長市長を応援することができたのである。

 しかし、翁長市長の「保守」の部分をどんなに頭の中で消しても、翁長市長の政治から「保守」を消すことはできない。翁長市長は埋め立て承認撤回を「保守」であるために明言しなかった。そして、「建白書」には普天間飛行場の閉鎖・撤去が銘記されているのに、翁長市長は県外移設を記者会見で公言している。翁長市長の建白書の実現とは閉鎖・撤去てはなく県外移設である。
 すでに「混とん」は翁長市長が正式に立候補した時から始まっていた。「混とん」の原因は翁長市長のアイデンティティー論とそれにたぶらかされた革新にあった。
ところが翁長市長の「革新」部分に期待するタイムス社説は翁長市長の「保守」部分を頭の中で消して、仲井真知事対翁長市長を保守対革新の構図に収めたのである。「混とん」を見て視ぬふりをしたのだ。
 そのために間違った判断をした。

 米軍普天間飛行場の県外移設を公約に掲げて当選した仲井真知事は昨年12月、県議会や県軍用地転用促進・基地問題協議会など関係機関・団体や県民への事前説明をせずに、辺野古埋め立てを承認した。これが混迷の始まりである。そうである以上、埋め立て承認と辺野古移設の是非が、知事選の最大の争点になるのは当然である。
           「沖縄タイムス社説」
 仲井真知事が「辺野古埋め立てを承認した」のは混迷の始まりではない。保守対革新の対立の始まりだ。なお今知事は「県外移設」を主張していたが、辺野古埋め立てを承認した。これはあやふやな仲井真知事がはっきりと保守の立場を明確にしたこということだ。だから沖縄二紙や革新は仲井真知事を激しく非難した。
 「辺野古埋め立て承認」は「混迷」ではなく「対立の鮮明」である。

 的確な判断ができないタイムス社説は「混迷」していく。


 菅義偉官房長官は記者会見で、埋め立ての是非は「争点にならない」と語った。沖縄の人々の切実な思いを無視した不遜な発言と言うしかない。有力4氏は、辺野古移設問題について、「推進」「反対」「県民投票」「承認撤回」など、4者4様の公約を掲げている。違いは鮮明だ。
           「沖縄タイムス社説」
 
 四者の公約の違いが鮮明であるなら「混とん」ではない。むしろ違いが整理されて いるから県民は選択しやすくなる。
「[混とん県知事選]なんでそうなったのか」「こういう複雑な状況になってしまったのか」と自分で問題提起をしながら、原因を解き明かすのではなく「違いは鮮明だ」と締めくくっている。おかしな社説である。

 仲井真知事対翁長市長を無理やり保守対革新の構図にしたタイムス社説は、たとえば建白書には閉鎖・撤去が銘記されていることを繰り返し記事にし、世論調査でも国外移設・閉鎖・撤去が過半数を超えていることを掲載して「県外移設」の翁長市長に圧力を加えたように、革新の主張を翁長市長が取り入れるように圧力を新聞で加えた。
タイムス社説には保守仲井真知事と翁長市長の革新部分の対立の構図しか視野に入っていなかった。
 ところが下地氏が立候補に名乗りを上げ、辺野古移設は県民投票にゆだねることを公約にした。と下地氏の公約は、保守であるが故に辺野古埋め立て承認撤回を公約できない翁長市長よりも下地氏の公約のほうが革新やタイムス社説の主張に近い。
 新聞記事は文字の世界であり理屈の世界である。記事で仲井真知事を批判して、翁長市長に票が流れるような記事を書くのがタイムスにとって難しくなってきた。そして、四人目の立候補者喜納氏は「埋め立て承認撤回」を公約にした。革新、タイムス社説と同じ主張である。
 革新、タイムスは理屈上は喜納氏を支持しなくてはならない。しかし、革新は翁長支持を決めたからタイムス社説も翁長市長が有利になるような記事を書かなければならないのだが、下地氏の登場に加え喜納氏の登場でそれが難しくなった。

 「混とん」に陥ったのは県知事選ではなく、タイムス社説である。
 「混とん」状態にあるタイムス社説は「なぜ、こういう複雑な状況になってしまったのか」と自問したにも関わらず「4者4様の公約を掲げている。違いは鮮明だ」と述べ、複雑な状況になった原因については追究していない。革新に盲目になっているタイムス社説には追究する能力がないからだ。
 
 後半は「混とん」とは関係のない内容になっていく。


 名護市の辺野古沿岸部では、防衛省によるボーリング調査が進んでいる。

 工事を「粛々と」進めることによって後戻りできないような印象を有権者に与え、振興策や基地絡みの財政支出を増やすことによって「辺野古移設やむなし」の空気を広げる。それが政府の基本姿勢である。

 だが、政府は見たい現実だけを見て、自分に不都合な現実を見ようとしない。

 1996年の返還合意以来、今年で18年になるというのに、今なお、これほど反対が根強いのはなぜか。

 沖縄返還交渉に携わった元米国防次官補代理のモートン・ハルペリン氏が指摘するように、困難な外交交渉といわれた日米返還交渉よりもはるかに長い時間を費やしているにもかかわらず、依然として辺野古移設の展望が見えないのはなぜか。無理筋の計画を地元の民意に反して押し通そうとしているからである。
          「沖縄タイムス社説」

 辺野古移設反対の主張をしているが押しが弱い。押しを強くすれば翁長市長ではなく、下地氏や喜納氏を応援してしまう記事になる恐れがあるからである。
 たとえば、世論調査を参考に辺野古移設反対を主張すれば下地を応援することになる。埋め立て承認を撤回するべきであると主張すれば喜納氏を応援することになる。それを避けたために押しの弱い文章になったのだろう。

 しめくくりは翁長市長や革新応援をあきらめた文章になっている。

    
 有権者の中には「誰が知事になっても変わらない」というあきらめにも似た声がある。本当にそうだろうか。

 変わっていないように見えるが、そうではない。

 大田昌秀、稲嶺恵一、仲井真弘多ら3知事の対応をつぶさに検証すると、その時々の選挙公約や知事の政策、方針転換などが、日米の取り組みに影響を与え、状況を変えていったことが分かる。

 知事のアプローチの仕方が変われば状況も変わる。選挙で選ばれた知事の力は決して小さくない。
             「沖縄タイムス社説」

 仲井真知事が県外移設を公約にしながら辺野古埋め立てを承認したことを、なんのための公約なのだと仲井真知事の対応を非難したのが沖縄二紙だった。対米従属、政府従属と保守系知事を非難しつづけてきたのに、最後は保守系革新系の知事を両方を合わせて「知事のアプローチの仕方が変われば状況も変わる。選挙で選ばれた知事の力は決して小さくない」と評価している。

 下地氏、喜納氏の立候補によって、頭が「混とん」としてきたタイムス社説である。革新を応援したいタイムス社説にとって、応援したい革新の芯が見えづらい複雑な状況となってしまったが、その根本的な原因は翁長市長、下地氏、喜納氏が立候補したからではない。革新系の立候補が一人もいないことにある。そして、その原因は革新の衰退にある。

 資本主義・議会制民主主義国家の日本では社会主義の革新が衰退するのは時代の必然である。革新が強いと言われている沖縄も例外ではない。
 沖縄二紙がどんなに頑張っても革新は衰退する運命にある。

 
 日本共産党・社会民主党は480人の衆議院議員の中でたった10人だけである。国会ではすでに革新は衰退している。



第37回世日フォーラム沖縄

沖縄と日本の未来を考える講演会

9月7日の統一地方選挙が終わり、いよいよ11月16日投開票の県知事選挙戦に突入しました。3選を目指す自民党推薦の仲井真弘多知事に対し、「オール沖縄」を掲げて、革新諸派の支持を受けた翁長雄志那覇市長、それに元郵政民営化担当相の下地幹郎氏が出馬表明し、保革中道の三つ巴の様相を呈しています。
そこで当フォーラムでは、全国的に人気の高いブログ「狼魔人日記」の管理人である江崎孝氏を招いて、最近の沖縄情勢から見た知事選の行方について講演していただくことになりました。ご多忙とは存じますが、読者の皆様始め、知人、友人の方、万障お繰り合わせの上、多数ご参加くださいますようお願い申し上げます。
           
演 題 「沖縄がアジアの中心となる日」
      ~沖縄の将来にとって誰が知事にふさわしいか~
講 師   江崎 孝 氏(コラムニスト)

プロフィール;江崎 孝 えざきたかし

1941年 沖縄生まれ。 慶應義塾大学(経済学部)卒業、
東京にて商社勤務の後、沖縄にて貿易会社経営。
同時に雑誌『WILL』や『正論』などで評論活動開始。
現在人気ブログ「狼魔人日記」の管理人、チャンネル桜沖縄支局
のレギュラーキャスターを務めている。
著書『マルチ商法を斬る』、『沖縄「集団自決」の謎と真実』(共著)

【日 時】平成26年10月12日(日)午後1時30分開場
     午後2時開演、4時終了       
【会 場】沖縄県立博物館・美術館 講座室
     〒900-0006 那覇市おもろまち3-1-1
      電話 098(851)5401(博物館班直通)

【会 費】1,000円 ⇒ 500円
【主 催】世日フォーラム沖縄 
【後 援】世界日報社那覇支局、自主憲法制定沖縄県民会議、勁草会
【連絡先】世日フォーラム沖縄事務局  電話&FAX:098 (862) 9195


2014/09/24 に公開
平成26年9月24日水曜日に放送された『沖縄の声』。本日、水曜日の放送ではキャス¬ターの又吉康隆が翁長市長のアイデンティティーの破綻、嘉手納基地以南の米軍基地返還¬問題、集団的自衛権の行使容認が徴兵制度につながるという嘘の報道について解説していただきます。

沖縄の声




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