学者はやっぱり駄目だ





学者は政治家ではないし経営者でもないから、経済を根本的な視点から追及できる立場にある。そして、仮定を立ててじっくり問題を掘り下げる研究をすることもできる。

沖縄の土は赤土で痩せていて農業には適さない。だからさとうきびは小さい。沖縄は島国で水が少ないから稲作には向いていない。せいぜいさつまいもが作れるくらいだ。石油などの資源も沖縄にはない。
こんな沖縄に130万人が住んでいる。世界のどこにこんな不毛な島に130万人もの人間が住んでいる場所があるのだろうか。

大阪市立大名誉教授宮元憲一氏は復帰前から沖縄の経済を見てきたというが、果たしてアメリカ軍基地経済なしに130万もの人間が沖縄に住むことができたのか、できたとすれば沖縄にどのような産業が発達していたのか。それを説明してほしいものだ。

農業や水産業で130万人の人間が沖縄で生きるのは不可能だ。日本の技術力は世界最高といわれている。しかし、それは本土のことであり沖縄には製造技術はない。だから、本土並みの製造業を発展させるのは沖縄には無理だ。

沖縄は島国であり、他国との交流は不便であり、資源はないし土は痩せている。こんな沖縄の人口が130万人であり東京都並みの人口密度であるのは異常である。あり得ないことである。宮本氏は基地経済が沖縄経済の発展を阻害しているというが、それでは130万人が生活できる自立経済の産業構造の仮説を立てることができるのか。残念ながら宮本氏にはできないだろう。

沖縄の人口が東京都なみの人口密度を成り立たせているのは基地経済と政府の特別優遇にある。政府の特別優遇も沖縄に基地があるからであり、実質的な沖縄の基地経済は数字以上のものがある。この現実と真っ向から取り組む経済論でない限り沖縄への真摯な提案は不可能だ。

沖縄の自立経済の問題は「県自ら開発計画作成を」すれば解決できるような甘っちょろいものではない。むしろこれまで順調に経済発展したのは国の官僚の指導があったからである。沖縄に自ら経済発展を飛躍させる能力があるかどうか疑問だ。

米軍基地の縮小はベトナム戦争を終わったときから確実に進んでいる。これからも進むだろう。日本政府の国債の借金が限度に近づいているから次第に政府からの援助は減っていく。沖縄の基地経済に変わる産業育成はまったなしだ。ほんとうに深刻な問題なのだ。

基地がなくなれば沖縄経済はよくなるなんてアホな考えであり、そんな悠長なことを言っている場合ではない。


学者であるなら政治の上っ面をなめるようなことはしないで、もっと根本的な追求をしてもらいたいものだ。


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