竹富町教委は分裂主義者だ



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発売日
A4版「沖縄内なる民主主義」(600円税抜)は2月3日(火曜日)、県内書店で発売します。
お詫び
「かみつく」から「沖縄民主主義4」に改名しましたが、勝手ながら、さらに普及版としてA4版「沖縄内なる民主主義4」にしました。
狼魔人日記でネット発売
書店ではA4版「沖縄内なる民主主義」(600円税抜)のみの発売ですが、狼魔人日記ではA5版の「沖縄民主主義4」も600円で発売します。ご了承お願いします。


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竹富町教委は分裂主義者だ

 一九六七年、私は琉球大学に入学したが、キャンパスや建物のあちらこちらに「トロッキスト・分裂主義者」のポスターが貼られていた。トロッキストとはなんのことか読谷村の田舎から出てきた私にはかさっぱりわからなかった。「トロッキスト」とはなんなんだろうと気にはなったが、それほど興味はなかったから「トロッキスト」の正体を追及することはなかった。

 トロッキストとはロシア革命の指導者であったトロッキーの思想を支持する人間たちのことを指していた。トロッキーはスターリンとの政争に敗れ、メキシコに亡命するのだが、スターリンによって暗殺される。
 トロッキーを暗殺した人間をアラン・ドロンが演じた映画が日本で上映されたこともある。
 トロッキーは「永続革命論」で、革命は道半ばであり、常に改革をしていかなければならないと説いている。トロッキーは党内民主主義を主張し、政策は賛成多数で決めるべきであると説いたが、学者タイプのトロッキーは派閥争いが下手で「政敵は殺せ」のスターリンに敗れて亡命をした。そして、メキシコでスターリンが送った暗殺者に殺された。

 「トロッキスト・分裂主義者」のポスターを貼っていたのは共産党の下部組織である民青=民主青年同盟であった。私が入学した頃は学生自治会、男子寮、女子寮自治会の自治会長は全員民青だった。琉大は共産党が握っていたのだ。
 民青のオルグ活動も活発であった。特に読谷村は革新が強く、民青が多かった。私は何度も民青の先輩に勧誘されたが断った。私なりに政治に興味はあったが、演劇・文学に興味がある私は一市民として政治に参加をするだけであり、政治活動をする気は全然なかった。

 しかし、沖縄の歴史で初めての主席公選選挙、B52重爆撃機の炎上墜落、民青の卑劣な行為を目にした私は情熱にかられて、革マル系の学生運動に参加し学科委員長になった。
 そのおかげでトロッキーを知り、「トロッキスト」の意味も知った。トロッキーは、「永続革命」「党内民主主義」などを説いた人間であり、分裂主義者ではなかった。
トロッキーはスターリンの政敵であったが、日本でもスターリンを批判する活動家がトロッキストとなった。トロッキストの多くは元は熱心な共産党員であった。沖縄の革マルを創設した人も熱心な共産党員であったが、本土で革マルの盲目の指導者である黒田寛一と出会い思想が変わったという。
トロッキストから発展して革命的共産主義同盟が結成された。しかし、革共同は分裂して革マル派と中核派に分裂する。近親憎悪の強い両派は血みどろの内ゲバを展開するようになる。

 日本共産党はソ連と親密関係がありスターリンを批判するトロッキストは政敵であった。だからトロッキストに分裂主義者のレッテルを貼ってトロッキストを排除しようとしたのである。

 竹富町が十一日に公民教科書を独自に選び、文科省の是正要求には従わず不服審査の申立てもしないと発表した。私の頭に浮かんだのが竹富町は分裂主義者であるということだった。すると学生の頃の「トロッキスト・分裂主義者」の張り紙を思い出した。
 トロッキトを分裂主義者と喧伝したのは他ならぬ日本共産党である。竹富町の慶田盛教育長は共産党員である。その彼が分裂主義者なのだ。苦笑してしまう。

地区協議会を結成した理由は町村単位では教科書選定の負担が重く、共同でやれば負担が軽くなるというのと、隣接し合う地域では転向生徒も多く、教科書を同一にしたほうが生徒のためにはいいという理由があったからである。地区協議会をつくった理由は教科書の無償給付とは別の理由からであった。

生徒にとって育鵬社版であろうと東京書籍版であろうと関係ない。文科省が認定したのだから二つの教科書に大差はないからどちらを勉強してもいいのだ。生徒が困るのは地区内で教科書が違うことだ。今度の場合は公民だけだったから転校生の問題は起こらなかったが、もし、竹富町が地区協議会を離脱して、小学一年生から中学三年生までの教科書が石垣市、与那国町と違ってしまったら竹富町と石垣市、与那国町の間で転向するすべての生徒に悪い影響が出る。
地区協議会は無償給付とは関係なく、転校生のために必要であったから結成されたのだ。竹富町もそのことは理解していたはずである。ところが反保守イデオロギーの塊である竹富町は公民の育鵬社版を嫌い東京書籍版を使用した。イデオロギーに固執した結果地区協議会を分裂させたのである。

そして、法律が改正されたのを理由に地区協議会を離脱するという。注視しなければならないのは、竹富町が地区協議会から離脱して困るのは文科省ではなく八重山地区の生徒たちであることだ。文科省は全然困らない。
文科省の目的は全国の義務教育を受ける生徒に教科書を無償給付することである。国は法律通りに全生徒に教科書を無償給付する義務がある。法律では国が無償給付することが定められているのであって、竹富町のように有志の寄付で生徒に無償給付してもいいとは定められていない。それは国から見れば違法行為である。法治国家にとって竹富町のような違法行為は許されない。
今回の無償措置法の改正では反育鵬社版にこだわる竹富町でも地区協議会から離脱して単独に教科書採択でき、国は竹富町に無償給付することができる。国は法改正で目的を果たすことができたのだ。

竹富町は八重山地区協議会の規則を破った。東京書籍版を使用して、公民教科書で八重山地区を分裂させただけでなく、自分のやった違法行為を正当化した。そして、文科省の違法行為を辞めるようにという是正要求を蹴った。蹴ったにも関わらず不服審査を申し立てないという。それも違法行為だ。申し立てしない理由を、膨大な資料作成などが必要で、現実的ではないからだという。笑える理由である。

これから問われてくるのは、竹富町が地区の生徒を犠牲にしてでも革新イデオロギーに固執して八重山地区を分裂させるか否かである。
生徒を犠牲にし、違法行為の限りを尽くして竹富町であった。竹富町が地区協議会から正式に離脱するのなら竹富町教委は正真正銘の分裂主義者である。

もし、単独採決をするのであれば、竹富町教委に「革新イデオロギー妄執の分裂主義者」のレッテルを貼ろう。
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