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そこまでの負担はさせたくない

ゆとり教育が終わって、公立教育に対する信頼が回復していく中で、ここ数年、中学受験人口は減少し続けています。

ただ、それが良く言われる経済的な負担が大きいから、というわけでは実はないようです。

例えば、私立の授業料が払えない、ということではないのです。

「でも、小学校3年生の後半から塾通いでしょ?週2日とか3日とか夜遅くまで塾に行って、家族で食事もできないし、みんなで遊びに行けないのはあまり、良いとは思えなくて。」

この考えはある意味自然だと思うのです。

最近は塾が自分のところに生徒を囲い込もうと考えて、カリキュラムを前倒しにしたり、組み分けをやってなるべく早くから競争させようと意識しているところがある。

そういう話がいろいろ聞こえてきて、

「そこまでしなくちゃいけないのかしら?」

と思うご家庭が増えているのは、ごくごく自然なことだと思うのです。公立もそこそこがんばっているのなら、そこでもいいかな。それよりはもう少し、余裕のある小学校生活を送らせてあげたい。スポーツもやらせてあげたいし。

こういう意見を塾はもっと真摯に考えていかなければいけないと思います。

負担ばかり強いることが、本当に正しい道筋ではない。

本当のプロであるならば、もっと効率よく、もっと妥当なところで受験準備を収めるという努力をするべきであろうと思うのです。

ところが塾間競争に眼が行って、「あっちが6年1学期で終わるなら、こっちは5年3学期で終わる」みたいなことに心血を注いでいるのは、ある意味、家庭の気持ちを汲んでいない。

小さい時は、もっと家族とゆっくりできる時間がほしいはずなのに、そういう方向に眼が向いていないのは、やがて自分の首を自分で締めることになりかねないと思います。

経済力があったとしても、子どもの教育については家庭に考えがあり、「そこまでの負担をさせるぐらいなら」と家庭が思うようになれば、中学受験のマーケットは確実に減少していくでしょう。

すでに公立一貫校を含め、いろいろな選択肢が出ている。昨今報道されている公立の小中高一貫校も今後注目を集めるでしょう。それに対して、中学受験は本当に新たな選択肢を提供しているようには見えない。

むしろ負担ばかりを強いていることについて、多少なりとも考えていかないといけないのではなかろうとか、と思うのです。

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