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スクールカラー

よく私はスクールカラーについて、管理型と放任型という分け方をします。ひとつには大学受験に対する取り組みをあらわしていて、学校側が主導して塾のように生徒の成績管理と進路指導をする学校と、生徒にまかせてしまう学校に分かれます。ただ、一番大きな差は、やはり生徒が今後の進路をどう決めていくかにあたって、学校の生徒に対する関わり方ではないでしょうか。


子どもたちの将来が白いカンバスだったとして、放任型の学校というのは、生徒を信頼し、自分で好きなように描くことを待っているということだと思うのです。描ける、描けないという能力論ではなく、その可能性を大事にしている。だからいろいろな経験ができる機会は与えるけれども、最終的にそれを描くのは君たちだよと任せているところが大きいでしょう。

一方、慶應や早稲田のような大学付属校は自分の大学に進むという前提があるので、そのカンバスが本当の意味では白くない。それぞれの学校のコミュニティーの中で育っていくこと自体がすでに色がついている部分があるでしょう。早稲田であればエンジ色かもしれません。つまり早稲田のOB、教員、そういう中で育っていくことが前提だから、何になろうと、どういう道であろうとも早稲田であるということに変わりがない部分があります。その分、子どもたちはただ真っ白なカンバスに向かうよりは選択肢が絞られるわけです。絞られるから書きやすいという面があるし、その分可能性を限定されるという面もあるでしょう。

では、管理型の受験校はどうなるのかというと、カンバスは白いのです。ただ、良く見ると点線が入っているのです。例えばエンジニアになるとすれば、こういう風なのはどうかという点線が入っている。良くわからなければ、その点線通りに絵を描くことができる。色はいろいろ使えるでしょうが、形はまあ、似ている。でも、外から見ている分には、ああ、なかなか良く描けているねえということになるかもしれない。ということなのではないでしょうか。

本来18歳までに真っ白なカンバスに絵を描くということはなかなか大変なことです。だから途中で白い絵の具を使って全部白くぬりつぶして、それからまた描き始めるということはよくあることです。でもどこかでやはり描きはじめなければならない。それをどうやって描けるようにするか、ということの方法論が、学校のもつ教育観、人間観から生まれてきていると思います。

で、保護者のみなさんはどちらかというと大学受験の実績の方に注目されるかもしれませんが、本来はこういう点に着目して学校を考えてほしいと思うのです。現在は3番目の点線の入ったカンバスに人気があるように思われるのですが、子どもによっては点線を使うことがいやな子もいるので、子どもの性格とスクールカラーの相性は非常に大事なのです。

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志望校をどう選ぶか(2)

受験校か、付属校かが決まれば、次に共学か、男子校、女子校かを選ぶ必要があります。男の子は比較的かまわないことの方が多いですが、女の子はどうしてもこだわる可能性が高いので、本人の話をよく聞いてあげることでしょう。

その方向が決まれば、自宅からほぼ1時間以内でいける学校をリストアップします。これが第一次候補。その中で、第一志望を選んでいくわけですが、次に考えないといけないのがスクールカラーになります。

スクールカラーは大きく分けて
(1)放任型
(2)管理型
になります。放任型は、子どもの自主性を尊重するため、学校での大学受験指導にはそれほど熱心ではない。むしろ、子どものやりたい勉強をしっかり見つけさせていくために、いろいろな場を提供してくれますが、やらせっぱなしということが多い。宿題も多くはない分、子どもの意識がないと勉強が進みません。

管理型はその逆で、成績管理をしっかりし、宿題も多い。大学受験の指導も熱心ですが、ついていけないとなると放り出される学校も少なくないので、管理型で親が安心できるかどうかといえば、気をつけておかないといけない部分があるでしょう。

子どもがどちらの学校のスクールカラーに合うかどうかを考えると、さらに候補が絞り込まれてきます。後は、その学校の説明会やホームページ、あるいは文化祭などを通じて第一志望を絞り込んでいくという過程になるでしょう。

ただ、説明会は秋以降に多いので、それまでにある程度絞り込んでおく必要があろうかと思います。

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志望校をどう選ぶか(1)

子どもたちのモチベーションを強くするためにはやはり第一志望を決めるというのは効果があります。
子どもがその学校に行きたいと強く思えば、やはり勉強に対する意欲もわいてくるでしょう。しかし、その志望校をどうやって決めるのか?という問題になると、なかなか難しい問題になってきます。

例えばお父さん、お母さんが自分の卒業した学校に入れたいと思う場合、これはイメージがわくでしょう。どういう学校であるかも良くご存知ですから、子どもにそういうことをアピールすることも容易かもしれません。しかし、実際にどんな学校なのか、よくわからないケースもあるでしょう。これまで、ずいぶん学校の選び方についてお話してきましたが、大学受験の情勢がまた少し変わりつつあることも考えてお話したいと思います。

まず、大学受験校を選ぶか、それとも付属校を選ぶかという問題です。

早稲田や慶應に関して言えば、大学受験でこれらの大学に入るより、内部から進学した方が楽であることは明らかです。慶應はほぼ全員が大学に進学できますし、早稲田の割合も上がってきました。他の大学付属校でも比較的内部からの進学の方が簡単でしょう。ただ、付属校は行く大学が最初から決まるので、その大学にいかせることが親としてよいか?ということになりますね。

では、受験校は?ということになるのですが、例えば中堅の私立男子受験校を考えてみましょう。
この学校は1学年約200名、東大が3名、早稲田慶應が70名前後の合格ということになっています。早稲田慶應の70名は合格者ということですから、まあ一人2学部か3学部合格すると考えると、20名~30名が早慶に合格するレベルだったということになるでしょう。この学校の2月1日の合格偏差値がだいたい58~60です。

大学受験はやはり全国レベルですから、なかなか大変ですね。結果として早稲田慶應ならば、付属校は悪くない選択肢でしょう。でも、いろいろな可能性を考えると、大変ではありますが、やはり受験校が良いということになると思います。

このどちらかを選ぶということが、まず志望校を考える上での大きな分かれ道です。

女の子の場合は、早稲田慶應がなかなか大変ですが、やはり受験校を選ぶのか、付属校を選ぶのかを考えておく必要があるでしょう。ただし、ここに推薦枠というのがあって、受験校であっても付属のような大学の進み方ができる学校もあります。香蘭も立教大学の推薦枠が増えてここのところ人気が出てきています。この情報は、しっかり集めておいた方が良いでしょう。

これが決まることによって、学校はかなり絞られることになります。
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行動が遅い子

中学受験は先取り学習が圧倒的に多いため、前に進むことが好きであれば、中学受験は向く可能性が高いでしょう。逆に行動が遅い子にはつらい部分が多いかもしれません。

黒板の字を写すことから始まって、テキストを出す、ノートを広げる、こういうことすべてにおいて、遅い子はやはり、まずこの点をどうするのか?ということを考えなければならないといえます。

その子の持っているペースですから、なかなか速くしろといってもそうならない部分もあります。だから逆にこういう子どもたちの受験はやるべきことを徹底的にしぼっていく必要があります。ただこういう子どもたちのよい面としては、本当に自分のペースで理解できたところはなかなか落ちないという点です。

1週間にできる内容は、進む子の半分もいかないかもしれません。ただ2回やるところを1回で済ますと考えれば、対策は考えられてくるのではないでしょうか。

どんな子にもよいところがある、そこを伸ばすためにどういう学習法を考えればいいか、ここが中学受験では最も重要なところであって、どの子にも適用できるという方法はなかなかないように思います。

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勉強しないが、受験はやめない子

子どもたちの様子を見ていると、「勉強しないが受験はやめない子」が案外多いものです。

成績もあまり良くないが、かといって勉強するわけでもない。計画を立ててもなかなか実行せず、宿題を忘れることも多々ある。
「そんなつもりは合格しないから、受験はやめなさい」とお父さん、お母さんが迫ると
「絶対にやめない」という。かといって、次の日から心を入れ替えてということにはなかなかならない。

この子たちは、なぜこうなったのかといえば、実は、勉強する習慣が身についていないといえるのです。受験勉強は何かをがまんしないと、なかなか続けられないもの。テレビにしても、友だちと遊びに行くのも、何かがまんして勉強する時間を確保しないといけない。しかし、それができないから、勉強しない。でも本人は受験するつもりはもちろんあるのです。幼さの典型ともいえるでしょう。

本来、小学校1年生くらいから、家で30分でも1時間でも毎日勉強する習慣を早くからつけることが鍵なのです。漢字でも、計算でも、通信教育でもいい。とにかく、1時間は勉強するのは当たり前なんだという習慣が小さいときからついていると、そんなに苦労することはないのです。塾に行くという話しではありません。塾はたしかにきっかけにはなるでしょうが、塾に行きっぱなしであれば、何もならないのです。まだ小さいうちであれば、ぜひこのことに気をつけてください。

しかし、もう5年生、6年生になると「勉強しない」習慣がついているわけで、それを変えるのはなかなか容易ではない。だから、塾の回数が増えるのでしょうが、塾で勉強するといっても、やはりモチベーションがなければ効果は上がりません。

ですから、まずモチベーションをあげること。目的意識をはっきりする。つまり志望校を決めるということが大事です。次にやればできるということを教えること、問題を解くのは案外面白いと発見すること、そういうことを体験させることが大事です。組み分け試験や週例テストでむしろ自信を失っている子どもたちの方が多いわけですから、これも簡単ではない。だから、点数よりも一問一問、ひとつひとつの過程をほめて、自信をつけさせるしかありません。
「あら、字がきれいになった」
「計算がていねいになった」
そんなことを繰り返しているうちに、少しずつ意欲や自信がついてくれば、子どもたちも変わります。土台、6年生の後半になればほとんどの子ががんばるようになります。なぜか、試験が近づいているからです。まわりの子が勉強すれば、自分もがんばらないといけない、そう思うのです。
ただ、もっと早くそうなれば、結果は違ってくるわけですから、最初の数週間、やはりじっくり勉強を手伝ってあげる必要はあるのです。

忙しいお父さん、お母さんにはこれがなかなか大変。仕事をもたれていると、難しいでしょう。だから小さいころからくせつけをする必要があると思うのですが、今からでも遅くはない。仕事から帰ってきての数十分でも、子どもたちの様子をごらんになってみてください。決して叱るのではなく、なるべくほめてあげること。叱るのは5回に1回ぐらいに抑えないと子どもたちのモチベーションは上がってきませんから、要注意です。
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成績の悪い頭の良い子の話

算数を教えていて、なかなか頭の回転の速い子がいます。
図形の複雑な問題を出しても、ねばり強く考えて、最後正解を導き出したり。着想もなかなかおもしろくて、なるほどねえ、確かにこういうとき方もあるなあと思うような考え方をする子なのですが。

しかし、こういう子が成績が良いかというとそうではない。また、非常に波があります。

偏差値68ぐらいとった日があるかと思えば、偏差値が40台になることもざら。いったいこういう子の力はどのくらいあるのだろうか?とお母さんは不安になることだと思うのです。

しかし、これが子どものすることであって、私はごくごく普通の話だと思います。これが入試直前になるにつれ、整理もついて、問題演習も積んできて、それこそ力がまとまってくるわけなのです。最初から整理がついている子はまれです。

だから日ごろの点数に一喜一憂する意味がないと思っているのですが、塾の組み分けがあるとそうはいかなくなります。良いクラスには良い先生がいて、ということになれば、組み分けで良い点数をとることが必要になってくる。で、その結果として社会ばかりが得意な子が出てきたりするわけですね。

頭の良い子は、面倒なことはしたがりません。だから、知識を覚えるなんてことは、本当に必要だと思わない限り、なかなかしないのです。そういう子が中堅クラスにいたりする。だから本当は良い先生は中堅どころにいて、しっかり持ち上げると本当に良い塾になります。一番いいクラスは、それこそ「俺に解けない問題はない」といっているような若い男の先生がよく、中堅にはベテランがいて、「君は、まだまだできそうだよ」とささやいている。クラス分けがあるのなら、こんな配置の塾を探してみてはどうでしょうか?


私は元来クラス分けのテストは反対で、子供に余分なストレスを与えることの方が多いと思うのです。

たとえば、営業部が販売成績で机の位置が決まっていたら、、、。あまりそういう会社にいたくはないですよね?お父さん。



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じっくり考える

こんな子どもがいました。

塾で習ってくるやり方ではなく、自分の解き方を押し通すのです。せっかく習ったのに、いや、こうやれば解ける、とうんうんうなりながら問題を解く。親から見ると、なんと不合理なことをやっているのだろう、と思われるかもしれません。
何度も注意しますが、頑固。これで間に合わなくても、これは仕方がないと最後、さじを投げてしまったそうですが、6年生の後半からぐんぐん成績が伸びて、無事、第一志望に合格したそうです。

最近の塾はたくさんの問題を与え、それで訓練をしているように見えますが、実際は考える力がついているわけではない。むしろ、疲弊していくことの方が多いのです。

特に算数はいろいろ出題のバリエーションがあり、すべてのパターンを網羅するなど不可能。特に上位校では、これまで見たこともない問題が出されますから、その場その場で対応する力が必要になります。

だから、自分のやり方でも先生から習ったやり方でも、納得しながら、理解しながら、じっくり進める方法が力がつくのです。塾は便宜上、カリキュラムを作り、テストをやり、とあるペースを作りますが、そのペースに合わない子どもだっています。そして、その子たちが合格しないとは限らない。むしろ自分のペースを作るからこそ、納得もいくし、学力もつくという場合が少なくないのです。早くあきらめるタイプの子よりは、こういう子どもたちの方が伸びるもの。

あまり、塾のペースに惑わされない方がよいでしょう。

ただ、問題は塾がこれまでの成績を土台に、学校別特訓に振り分けるケース。ある成績をとっていないと、志望校別のクラスに入れない場合が出てきています。これは本末転倒な話だと私は思います。たとえ半年であっても、伸びる子はかなり伸びる、その可能性を最初から捨てさせるというのは、どうも納得がいかない。この辺りは親がしっかり情報を持っていないと、子どもの可能性を閉ざしてしまうことになりますから、要注意です。

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幼さをどうするか

最近の子どもたちはやはり昔に比べれば幼くなりました。
ひとつには兄弟姉妹が少ない。一人っ子が全体の半分を超えているのではないかと思われます。その結果として、大人がしてあげることが多くなった。その分子どもたちが自分で問題を解決できる経験が少なくなったといえます。また、いろいろなことをしてもらえると期待する子どもたちは昔に比べれば明らかに多い。これはわがままにつながるでしょう。子どもたちがこわいと思う大人も少なくなりました。自分のやりたいことをやるという方向に流れてきているのです。

しかし、受験というのはやりたいことをやったままできるほど生易しいものではありません。当然、塾にも行き、家でも勉強するとなると、やりたいことはがまんしなければならない。このがまんするということに慣れていない子どもたちが増えている分、受験勉強をさせるということの難しさが出てくるわけです。

お父さん、お母さんとしては何とか合格させてやりたいと思う反面、勉強をさせることの大変さを感じて、塾に出す傾向が多いのでしょう。塾もまた、少子化ですから通塾回数を増やして売り上げを上げたいので、週3日、週4日と膨れ上がります。かつ、個別指導、家庭教師と教育費はうなぎのぼりになっているのではないでしょうか。

しかしながら、効果は?というとそれほどでもないのがほとんどでしょう。なぜか。

「自分で勉強しなければ、力はつかない」が真理だからです。たとえ塾に行っても、自分で勉強しない子どもたちは少なくありません。小学校2年生からずーっと個別指導に預けて、いよいよ受験学年を迎えて塾に入れてみると、まったくついていけない。実際には子どもが自分から勉強することがほとんどなかったからなのですが、あれだけの費用が全部無駄になってしまったということもありえる話なのです。

幼さに対する対応策、大きく分けては2つあります。ひとつは動機付け。なぜ中学を受験するのか?という問題を真剣に話し合う必要があるのです。特に志望校は大事で、その学校に入ることが子どもにとって魅力的でなければ、子どもは公立の中学校でかまわないのですから、勉強しないでしょう。

もうひとつが自立する習慣。自分でやることが当たり前であるかどうか?という問題。たとえば朝、一人で起きているのか。学校のしたくは自分でできているのか、そういう身の回りのことが自分で出来ない子が自分で勉強できるわけがないのです。

どんなに塾に行っても、話しを聞いていない、問題を解いていないということになれば、できるはずがありません。自分が勉強しようする意思、できるようになりたいと思う願望、そういうものをもっていなければ塾の回数を増やしても結果はでないでしょう。むしろ、宿題ばかりに追われて、本当に『勉強が嫌い』になったり『自信をなくしてしまう』子どもたちが増えているのです。

4年生ぐらいから塾に行かせるよりは、むしろ4年生で自分で宿題をやったり、計算練習をしたり、本を読んだりという習慣ができることの方が大事です。身の回りも自分でできる、こういう生活習慣をつけていくことが大事なのです。

これは笑い話ではありません。

「中学になっても、まだ自分でおきないんです。ですから、朝起こして、荷物を入れてやって、服を出してやってって、もう朝から大変なんです。」

とあるお母さんが話していました。それもうれしそうに。
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