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子どもを良く見ること

中学受験は、子どもが自分で動いてくれるのが一番ですが、子どもたちにはなかなか火がつきません。

実際に合格したいという気持ちが強くなってくるのは、本当に6年生の秋後半という感じでしょうか。だからそれまでの間、多少なりとも子どもたちを動かしていくということが中学受験では必要になります。

ていねいに問題を解く、見直しをする、そういうことは何回も言っているけれど直らないというお子さんが多いでしょう。それはそのことの必要性を感じていないだけのこと。点数がほしいと思えば、できるようになります。

直らないということは、まだ本当に点数がほしいと思っていないからであり。
そういうところを良く見ていれば、動かしていく方法もおのずと出てきます。

私はほめる作戦。

先日、問題に下線を引いている子がいて
「お、えらいねえ。それがいいんだよね」といっていたら、隣の子が下線を引き始めました。

その気になれば、できないことはそう多くはない。そんなことの積み重ねで合格は近づいてきます。その意味で、子どもの様子を良く見てください。そして気が付いたら「ほめる」こと。「注意」するより「ほめた」方が子どもは動くものです。

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学校別の傾向

昨日、本棚で資料を探していたら、昔の塾の合格体験記が出てきました。
先日、結婚式に出席した教え子の名前がでてくるので、そうとう昔であることは間違いないのですが、それについていた学校別傾向の特集を読み返してみて、「あまり変わってないなあ」と思いました。

私立中高の先生というのは、あまり転勤しないようで、その学校に長く奉職される方が少なくないようです。
少なくも入試問題を作っている先生方というのは、そういう先生が多いのでしょうか。もちろん学校が求める人材のイメージにしたがって入試問題が出来ているという面もあるので、傾向というのはなかなか変わりにくいのだろうなあと思います。

先日もある学校の算数の問題を30年分集めて、ずーっと眺めていたのですが、その学校の偏差値に合わせて少しずつ問題は難しくなっているものの、出ている分野、形式などは30年間変わっていないのです。
30年というと結構長い期間ですが、それでも形式が変わらないというのは、やはりその形で問題を作ることが踏襲されているということなのでしょう。

機会があれば10年分、第一志望の問題をごらんになってみてください。いろいろと気づかれることがあるでしょう。
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5年生の秋の学習

5年生も実は秋は大変なのです。

中学受験は「小学生でも解ける問題」という範囲で出題されるために、範囲はおのずと広がっています。単純に学校のカリキュラムで見れば中学2年生ぐらいまではあるので、それを1年半で勉強するカリキュラム自身にまずある程度無理があります。そして全体の進行から考えると、ある程度入試に頻出する範囲の中核は5年生の秋に学習することが多いのです。

ところが5年生というのは精神的な成長やモチベーションに関してやはり個人差が大きい。自信をもって毎日の勉強に向かっていっているのはわずかで、「やらされている」勉強をしている子どもたちがまだまだ多いでしょう。

しかもやっていることが難しいので「すぐできなくなる」傾向が顕著です。あまりがんばっていないのに「自信をなくしてしまう」というパターンはよく見られるでしょう。

だからやはり学習する内容に優先順位をつけていくことが大事です。

算数>国語=理科の計算問題>社会=理科の知識分野がひとつの優先順位なのですが、もうひとつの優先順位が「得手を伸ばす」という点です。5年生自身はまだまだ十分なモチベーションで動いているわけではありません。「やらされている」といって過言ではないでしょう。そういう5年生をひっぱる力は「おもしろい」「できる」という2点です。本人がおもしろさを感じてくれれば、勉強するだろうし、「得意だ」と思えばそちらに傾いていきます。

そしてここが大事な点ですが、ひとつ科目が得意になることによって、「他もできるのでは?」という気になるものです。ですから上手に時間を使えない場合は、まずは1点突破をしていくことが効果があります。それが算数であればプラスはさらに大きくなるでしょう。

もう1つ5年の秋の学習で大事なことは子どもを「ほめる」機会を増やすことです。

まだまだだらしがない、字も汚い、式も書かない、お母さんからすれば欠点ばかりが目につくのが受験勉強。しかしそれでは子どものモチベーションを高めることはできません。欠点はなかなか直りませんが、長所は伸びるもの。ですから「うちの子の良いところはどこだ?」をいう点を良く考えて、ほめてあげてほしいのです。

認められればどんな子でもうれしいのです。そしてそこをきっかけに「勉強は結構おもしろいじゃん」という意識になってくれれば大成功なのではないでしょうか?親が子どもに甘えていて「厳しい言葉」ばかりをかけている家庭が多いのではないかと思うのです。それでは意欲のレベルが高くない5年生をやる気にすることはできません。

むしろ「良いところ」「得意なところ」を見つけて伸ばしていく、そういう姿勢で5年生の秋の学習を進めてみてください。
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秋の学習法(3)

シートは全部埋まりましたか?
書き出してみると、あれもやらないとという気持ちになるかもしれません。それで結構です。
書き出すというときに遠慮は不要。とにかく、いろいろ出してみましょう。

その上で
(1)目標
(2)学校別傾向

にあわせて優先順位を決めていきます。
ただこの優先順位は、情況が変わるにつれて変わってくるでしょう。
最初は細かい知識が不足していた。しかし、だんだんできるようになったら計算間違いが増えてきた。

完璧というわけにはいかないのです。常に子どもたちは変化、成長しますから適宜対応するう必要があるのです。
時間を効率よく使うために、この書き出しシートはしっかりファイルしておいて、後でまた使いましょう。
優先順位を変えて使うこともあるかもしれません。

さて優先順位はA(絶対やること) B(できたらやること) C(どちらでもよいこと)に分けてみましょう。
いったん分けたところで、次はいったいどのくらいの時間があるのかを考えます。

週間計画表

どのくらいの勉強時間がとれるのか計算した上で、優先順位にしたがって勉強計画を立ててください。
ただ夏休みと違い、毎週のスケジュールが同じとは限りません。毎週の計画を書き直す必要があるでしょう。

そして毎日の学習情況をチェックしていきます。

デイリープラン

何を勉強し、どういう結果だったのかを記録していくことで、また問題点が出てきたり、優先順位が変わったりするでしょう。しかし、そういう変更こそが学習効率を上げていく一番の方法ですから、適宜検討してください。

保護者の方が勉強を教える必要はあまりないと思いますが、むしろこういう管理は非常に重要な要素です。子どもたちは残念ながらまだここまでの計画を自分で立てていくということはなかなかできないので、ぜひ手伝ってあげてほしいと思います。

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秋の学習法(2)

さて具体的な目標が決まったら、どんな勉強をやればその目標を達成できるかを考えていきます。

基本的な秋の学習の要諦は
(1)過去問
(2)復習
(3)暗記
の3点です。

過去問は第一志望は2回目、時間をはかりながらやってください。過去問をやったら記録をしっかりとっていきましょう。

過去問結果シート
これは学校別のシートになっていますから、やった順に記録をとり、その中で気づいたこと、特に課題を見つけて書いていってください。

復習は、テストの復習や塾の授業の復習のことですが、特に大事なのはテストの復習です。
模擬試験はどうしても結果が気になりがちですが、むしろ大切なのは答案。どこを間違えたのか、しっかり直していきましょう。うまくいったら何点とれるのか?そのイメージをしっかり持たせることです。そして間違えた原因も追究していきます。ミスが多かったら、なぜミスが起きるのか、その原因を考えて守るべきことを決めます。

これは
守ることシートにつけておいて、試験前夜に確認すると良いでしょう。

秋は得点力をつけなければいけないので、知識を覚える必要があります。これは前にお話した暗記ノートを使いながら、良く出るものを勉強する、できないものを勉強するという姿勢で繰り返しやることです。


その3点と目標を考えながら、具体的に何を勉強するか、科目別に決めていきましょう。まずは全部書き出してみるということが大事です。全部できないに決まっていますが、優先順位を決めるためには全部書き出してそこから判断しなければなりません。

月間学習内容書き出しシート

まずは親子で教科ごとに全部書き出してみてください。

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秋の学習法(1)

秋の学習法を考えるにあたって、3つのことを考えなければなりません。
(1)子どもの教科バランス
(2)第一志望の科目別傾向
(3)具体的な戦略

(1)はいわゆる文系、理系に近いものかもしれません。子どもの志向として覚えることが好きな子(社会や理科の生物、天体などに関心が高い子)と考えることが好きな子(算数が好きな子)に分かれるでしょう。得意な子は好きだから得意であることが多く、したがって不得意は嫌いだから生まれます。知識が多い子はあまり考えるのが好きではなく、考えることが好きな子は覚えることが嫌い。したがって子どもの教科は明らかにバランスを欠いているはずです。何かが良くて何かが悪い。そこをまずしっかりと把握することでしょう。

その上でそれが第一志望の出題傾向と照らしてどうなのかを考えます。例えば記述式が多い、あまり知識が細かくないという学校は、「考えることが好きな子」に向いているし、ある程度知識を出題する学校であるならば「知識を覚えることが嫌いな子」はどこかでがんばらなければいけないわけです。

どの教科で何点をめざすのか、具体的な目標を考えてください。目標があるから、具体的な対策にブレークダウンできるのです。一般に行われている受験対策というのはあくまで最大公約数的なものであって、お子さん一人ひとりにとって効果があるかははなはだ不透明です。

ある子にとってはもう十分できるところなのに、またやらされている、といったことは後半の学習では極力排除していきましょう。

そしてここが大事ですが、これらの内容は子どもは考えることができません。塾の先生は考えてくれるか?それは塾の体制によって異なるでしょう。だからある程度家庭がリードして考えていく必要があるのです。

合格させようと思っても、では「算数で何点とれば受かりそうか?」という具体的な内容を考えていないご家庭が多いのではないでしょうか。秋の学習法はまずその戦略を決めることからスタートするべきです。時間は限られているので、もっとも効果の高い方法を考えてください。

そこでまず具体的な目標を決めましょう。エルフィーのホームページで紹介している合格手帳を使ってみてください。

まずは具体的な目標を書き込んでみましょう。
目標決定シート

どの教科で何点を目標とするのか決めたら、そのために考える具体的な修正点を考えます。例えば速さの問題を克服する、計算を正確にできるようにする、それぞれの科目でやるべきことがあるでしょう。それを書き出してみてください。


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わかる? わからない?

後期に入っていくと、成績がでる分子どもたちにはプレッシャーがかかってきます。
実際に本当にわかっていないにもかかわらず、「わかっていたんだけど、ミスだ」というような言い方をする子もいます。
これはやはり親の方も考えておかないといけない。外側ばかりを気にしているタイプは失敗します。
自分がわかるのか?わからないのか?
この点を明確にしていかないといけない。わからなければ試験までにわかるようにすればいいだけの話。
むしろ試験までにその手が打てないことのほうが問題なのです。

だから模擬試験の答案を復習することは非常に重要です。何がわかっているのか、わかっていないのか?
できた問題も案外「あて感」であたった場合もあるかもしれません。その場はそれでいいですが、そのあと
「なるほど、そうなるのね」という理解が続いていかなければならないのです。

子どもたちの話を聞き、学習内容をチェックすればするほど、個々の問題はたくさんあります。それをいかに解決していくか、それが秋の学習の課題なのです。

今月の母親講座は「秋の学習法」がテーマですが、何回かに分けてポイントをこのサイトでもお話していきたいと思います。
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