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正月特訓

今日から正月特訓という塾があるかもしれません。

正月特訓をやる塾の先生は、やはりこれをやらないと新年が迎えられない、みたいな気分になるだろうし、そうでない塾の先生は

「正月まで授業をやらなくてもいいじゃあないか」

と思っているかもしれませんね。

それぞれ、塾の考え方によってこの正月特訓は行われるわけですが、入った塾がそうであるか、ないか、ということだけで決まる部分があるわけで、しかも、正月特訓がある塾に入ったなら、正月特訓に行かない、というわけにはいかないような雰囲気でしょう、きっと。

「え、正月も塾に行かせるの?」

という祖父母の冷たい視線を浴びながらも、お弁当を作って持たせる場合があるかもしれませんね。

私は正月特訓をやった塾の先生でしたから、まあ、それなりに正月特訓の効果みたいなものを感じていました。実は正月というのは、やはり勉強しずらいものなんです。

のんびり大晦日は紅白を見て、元旦はいろいろスポーツ番組を見て、みたいな雰囲気が家族全体を覆う中、自分だけ、また勉強部屋にこもって勉強する、というのは、なかなか気持ちが乗らない。

ま、いいか、ということで、つい天皇杯の決勝を見てしまう。箱根駅伝を見てしまう、みたいなことになってしまう。

つまり、なんとなく過ごしてしまうのであれば、塾に来て勉強するだけ、勉強して、

「正月まで塾に来て勉強したんだ」

という気分に浸り、「じゃあ、合格しなきゃねえ」みたいな気分になってくれればいいんです。

別に「エイ、エイ、オウ」と叫ばなくても、塾に来るだけで、そんな気分になるわけだから、塾で勉強させて、あとは自宅で自由に、という過ごし方も悪くはないでしょう。

じゃあ、正月特訓がないといけないのか?ということでいえば、まあ、そんなこともないわけです。

正月特訓のメインイベントで思い出すのはやはり元旦模試でしょうか。

12月31日に、元旦模試のための「壮行会」をやり、受験票を配る。

元旦に模擬試験をやって、夜は採点と合格ラインデータを作成し、1月2日に受験番号で合格発表をやります。

東京、神奈川の試験は2月1日解禁ですから、ちょうど1か月前に予行演習をやるわけです。

1か月前ですからねえ、これは結構利くというか。合格ラインを超えなくて涙する子もいます。

でも、その後すぐ子どもたちを集めて、話ができるのが良かった。

「別に合格しようと、不合格であろうと、君たちは変わらない。入学試験とはそういうものだ」という話は、結構説得力がありました。

「ただ、やはり合格するに越したことはない。だから、今回残念だった子はもう一度何がうまくいかなかったのか、具体的に反省しなさい。

問題の読み間違いがなかったのか、計算ミスをしなかったのか。そういうことをひとつひとつていねいにやることで点数は1点、また1点と積み重なっていくものです。

また、今日合格した子は安心してはいけない。ここで合格したのが最高点では意味がない。本番は1か月後なのだから、この1か月さらにしっかり準備をしていくことです。」

という話をして、この模擬試験が終わります。

そう、そう、もうひとつ良いことがありました。

それは、合格発表後、合格した子も残念だった子も仲良く帰っていくこと。

ここが一番大事かもしれません。

別に試験の結果がどうであろうと、友達は友達だから。

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大晦日
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突然、勉強を始めた子

いったい、何がきっかけだったのか、未だにピンとは来ていないのですが・・・

2学期の授業が終わって、冬期講習までの間に、若干間があります。

で、2学期が終わった時に、彼はそれほど勉強する子ではなかった、と思うのです。

成績も振るわなかったし、まあ、志望校は決めてはいたものの、第3志望ぐらいでまとまればいいかなあ、というような感じ。

ご両親も
「そう多くを求めても」
ということで、だいたいそんな雰囲気にまとまっていました。

しかし、冬期講習を教えて、びっくりした。

とにかく、まず一番前に座ってる。(その当時、私の教室の席は自由になっていました。)

で、一番前に座り、かつ、よく授業を聞いている。(いつもは、眠そうな感じになっているか、目を落としているか。)

テスト演習は、ていねいに式を書き、かつ、また検算もする。(いつもは雑な字を書いていました。)

で、とにかく突然、猛然と優等生に向かってまっしぐら。

と形から入っても、そう簡単に成績は上がらないだろう、と思っていたのですが。

初日より2日目、2日目より3日目と成績が上がってくる。

…?

「なんだろう、これは?」

みたいな感じ。

2日目の晩にお母さんから電話をいただきました。

「先生、ありがとうございます。ゴリラマジックって、本当にすごいんですね。」

「はあ…」

ゴリラマジックというのは、私が良く教室で使っていたことばで、「だんだん、君たちはゴリラマジックにかかって、成績が伸びてくる」という戯言であります。

そんなマジックがあったら、全員合格するっていう話であって、それでもたまに乗せられて勉強する子が出るから、まあ、やめられない、って話ではあったのですが。

しかし、彼に特別な話をした覚えもない。

で、世の中勢いに乗るというのは、恐ろしいものです。

最後の模擬試験で、彼の第一志望合格率は20%未満でした。つまり、まあ、ちょっと厳しいかな。しかし、教えているスタッフが

「もしかすると・・・?」

と思い始めた。

そして、1月校は全勝。(まあ、これは勢いに乗せるために、それほど難しい学校は選ばれていませんが・・・)

「いいぞお、ただし、油断するな?」

「はい!」

まあ、元気なこと。

そして見事に第一志望まで駆け上っていきました。

彼が勉強したのは40日。というのは失礼だと思うのです。

もちろん、これまでも勉強していなかったわけではありませんが、結果がともなっていなかった。

しかし、良く考えてみると、ある程度力はついていた、ということなのだと思うのです。でもそれを発揮するところまでに至っていない。

ミスが多い。読み間違える。忘れる。まあ、よくある話でしょう。

しかし、2学期と冬期講習の間に何かがあったに違いない。(本当にその前後で見事に違いましたから。)

で、本人にそれを問い質してみたのですが、

「いえ、別に。何も。」

いや、そんなことはないはずだ。としつこく聞いてみたものの、特にでてくる話もなく。

ただ、ひとつ言えることがあるとすれば、彼は自分で変わろうと決めたのだ、ということだと思います。

で、決めて実行するだけで、これだけの違いが出てくる。

勉強はまあ、そこそこはしているわけだから、当然、ある程度の力はついているはずです。ただ、それを発揮する、というところで充分でない子どもたちが多いのも事実。

それを「気合が足りない」と鉢巻して鼓舞するやり方もあるかもしれないが、万人に通用する話でもない。

一番、大事なのはやはり「自分が決めること

私は、彼はどうしても「第一志望に入りたかった」のだろうと思います。

それが、何かは、今でも不明なのですが。

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初詣は気を付けて
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今年の十大ニュースから

今年の十大ニュースが、いろいろな報道機関で出てきていますが、その中から中学入試に関係しそうな話題をひろうと

1 2020年夏季五輪・パラリンピックの開催地が東京に決定
2 富士山が世界文化遺産に決定
3 参院選で自民、公明両党が過半数獲得、
4 伊豆大島で土石流災害、死者35人
5 猛烈な台風がフィリピン直撃、死者・行方不明者約8000人
6 消費税率8%への引き上げ決定
7 南ア・マンデラ元大統領死去
8 高知県四万十市で史上最高の41.0度
9 中国で大気汚染による濃霧が過去50年で最多と判明
10 特定秘密保護法案巡り与野党論戦

という感じでしょうか。

こうやってみると、やはり気候の問題は結構大きい。

温暖化とそれに対する対策はやはり最も重要なテーマのひとつでしょう。

その他では消費税、参議院選挙、世界遺産、オリンピックなどが出題のテーマになりそうです。

特に先の東京オリンピックに関連して、戦後の高度経済成長、あるいは新幹線なども問題が作りやすい分野でしょうか。

新幹線は九州新幹線が開通し、今度は北陸新幹線に話題が移っていくこともあり、北陸地方というのは地理では一つのテーマになるでしょう。

選挙についてはこれで、しばらく選挙がなさそうな雰囲気になってきました、と思ったら東京都知事選挙が2月に行われることになって、まあ、選挙に関する知識はしっかり整理しておいた方が良いかもしれません。参議院と衆議院に選挙の違い、一票の格差問題も現在高裁判決が続いていますが、出題される可能性が高くなっていると思われます。

富士山の世界遺産、東京オリンピックは明るい話題、と言えそうですが、日本の世界遺産も確認をしておいた方が良い知識でしょう。

海外ではやはりマンデラ大統領の死去が一番大きいかなと思います。アパルトヘイト、南アフリカの位置などは知っておいてほしいことがらでしょうか。

と、広げていくと、きりがないので、まあ、この辺で一区切り、にしましょう。

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図形の移動
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きのえうま
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お父さん、気を付けて

昨日が御用納めのところが多いでしょうか。

今年はカレンダーの都合で1月6日が御用始。

したがって9日間の年末年始休みに入ることになるわけですが、さすがに子どもが6年生で受験だとホイホイ外に出かける、とか旅行に行くわけにはいかない。

よし、じゃあ、いっしょに勉強を見よう、というお父さんも少なくないでしょう。

しかし・・・

「え、こんなのもできないの?」

とか、

「まだ、覚えてないの?」

とか、

「この過去問は2度目じゃないの?」

とか。

自分の子どもだからと言って遠慮なく話してはいけません。

「やだ、お父さんと勉強するの」

みたいな話になって娘に嫌われるお父さんが増える時期です。

一緒に勉強する、のは私は良いことだと思います。これがきっと最後になるかなあ。子どもが中学に進むとまず、一緒に勉強する、などということはあまりなくなってきますから。

だから、その時間を大事に、楽しんで過ごすことです。あまり辛辣な言葉を発しないように気を付けてください。

それと・・・

インフルエンザの流行期になりました。流行期が始まるとまず、お年寄りに感染が広がり始め、やがて1月の中旬から2月初めにかけて学校で流行が始まります。

だから、うがい、手洗い、アルコール消毒と本人はがんばってやっているかもしれませんが、実はお父さんがやっていない!ということが多いものです。

え、面倒だから? 

だめだめ。

受験生がいるなら、本当に注意した方が良いでしょう。お父さんばかりでなく、お母さんも家族も全員、しっかりうがいと手洗い、そしてアルコール消毒。

ここは最後の詰めの時期ですから、手抜かりのないように気を付けてください。

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力のつり合いの問題
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中学受験 算数オンライン塾

12月28日の問題
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マシュマロテスト(2)

1個でもいいや、という子は、2個食べるということよりも「早く食べる」ということに意識が行っています。

我慢することよりも、早く食べる、ある意味で言えば欲望が非常に直線的であると言えるのです。

一方15分間我慢して2個食べる、ということは1個、早く食べるというよりはやや欲望が複雑化しています。

つまり、複数の目標を掲げていると言えるのです。

15分間我慢すること。

1個ではなく2個食べること。

達成する要素としてはこちらの方が複雑で、ある意味高度であるのでしょう。1個でいいや、と思った子は、そこに魅力を感じていないのです。1個でいいや、早く食べよう。

この違いが最終的には大きな違いを生んでいる、と思えます。

つまり、小さい時にやや複雑な課題をクリアすることに、興味を持ち、それを達成する経験を積んで快感を感じられた子どもたちが、さらに動機を複雑化させることに興味を持つようになる、と思えるのです。

(といって、何も統計的なデータがあるわけではありませんが。)

小さい時に複雑な目標を立てて、達成した子どもたちがいます。

例えば野球のイチロー選手やサッカーの本田選手はその例でしょう。小学校6年生の時に本田選手の作文には「セリエAで10番をつける」ということが目標になっていたそうですが、これは相当に複雑な目標でしょう。しかし、それを達成するための快感を本田選手はもしかしたら、小さいときに体験しているのかもしれないのです。

そして、ただ目標を達成するよりも、より難しい目標を達成することが本人にとっては「やりたいこと」になっているのではないでしょうか?

で、最近はデータばかりが先行していて、偏差値がいくつだから、この学校を受けるというようなことになりがちですが、私は最初から行きたい学校を決めるべきだ、と思っています。

それは成績を上げることよりも難しい、複雑な目標です。それを達成するために我慢することも多いだろうし、勉強の仕方も工夫がいるし、難しい問題も考えなければいけない。

しかしながら、その1ステップ1ステップを達成していければ、子どもたちはある意味、受験ばかりでなく、もっと大きな目標も達成できるようになるのではないでしょうか。

そしてこの1ステップ1ステップで「ほめられなければ」いけないと思います。

人間にとって人から褒められる、認められるということはとてもうれしいことであるはずなのです。

だから次の目標を達成したい、と思うようになる。その経験の積み重ねがさらに「他の欲望を遅延」させ、セルフコントロールの力を身に付ける基礎になるのではないでしょうか。

早く塾に行かせる、ということよりも、「複雑な欲望」を達成する、ということに重きを置いてみた方が、子どもたちの能力は将来に渡ってさらに成長するのではないか、と私には思えるのですが。

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落ちる準備はしない
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湘南の解答用紙
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マシュマロテスト(1)

マシュマロテストというのは、スタンフォード大学の心理学者・ウォルター・ミシェルが1972年が実施したテストです。

4歳児に対して、目の前に1つマシュマロを用意します。

「これから、僕はちょっと外に出るので、帰ってくるまでの間にこのマシュマロを食べるのを我慢できたら、もう1個マシュマロをあげます。でも、食べてしまったら、それ1個だからね。」

といって、実際に15分後に帰ってくるまでにどのくらいの子どもたちが我慢できるか?をテストしたのです。被験者のうち、およそ3分の1がマシュマロを食べずに我慢できた、というのが最初の結果であったわけですが、1988年にその追跡調査が行われました。

このときすでに20歳になっていた子どもたちがどうなったのか。

結論から先に言えば、マシュマロを我慢できた子どもたちはSAT(大学適性試験)で我慢できなかった子どもたちよりも平均210点高い得点をとっていて学力に大きな開きが出ていることがわかったのです。さらに2011年の追跡調査でこの傾向が生涯のずっと後まで継続していることが認められました。

ウォルター・ミシェルはこの実験から、幼児期においてはIQより、自制心の強さのほうが将来のSATの点数にはるかに大きく影響すると結論したわけですが、この実験についていろいろな考察がありました。

その中で私が関心を持ったのは以下の考察です。

我慢てきた子どもたちの様子を見ていると、子どもたちはマシュマロが目に入らないように行動したり、あるいはマシュマロを人形に見立てていたりしている。

つまり、この子どもたちはすでに「食べたい」とは思っているが、それを我慢するために「関心を他にそらす」行動をとっているわけです。

本能的に「自分が我慢できない」と感じており、だから知略を立てている。つまり、その分やはり充分に知能が高い部分があるのではないか、という仮説です。

確かにそういう面があろうと思うのですが、しかし、この子どもたちが「なぜマシュマロを我慢したい」と思ったのか、というところに分析が及んでいません。

その後のテストで「マシュマロを我慢するために」脳のどの部分を使っているかに分析が及んでいるのですが、しかし、「1個食べればいいじゃないか」と思わずに、「どうしても2個食べたい」と思ったのか、はあまり問題視されていません。

実は、私はここの部分が非常に大きな要素だと思っているのです。

それが大きければ大きいほど、子どもたちは多分知略を使い始めるのではないだろうか。

単純に生理的に「満足を遅延させる能力」に長けていた、ということではない。むしろ欲望が強い子どもたちが、その欲望を満たすために、自分の能力をどんどん成長させていった、と考えるべきではないか、と思うのです。

結論として「セルフコントロール」ができる子どもたちの方が知力を伸ばす、のは、ある意味当たり前のように思えるのです。

では、なぜ3分の2の子は、1個もでいいや、と思ったのでしょうか?

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合格答案の作り方(まとめ)
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中学受験 算数オンライン塾

12月26日の問題
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冬期講習の復習

冬期講習が始まりました。

冬期講習に出席する以上、これはこれで大事な時間の使い方です。しかし、過去問もやらなければいけないし、暗記もやらなければいけないというので、つい、手を抜きがちなのが、講習の復習でしょう。

一旦冬期講習に出席しようと決めたからには、これはものにしなければなりません。

宿題もできなかった問題の復習も精一杯やることです。

確かに過去問も暗記も大事な勉強ですが、塾でやるテスト演習がある意味その代わりにはなり得ます。

せっかくお金も時間もかけたのだから、それをモノにしない手はない。

あれもこれもと、手を伸ばすあまり、ついひとつひとつの勉強がいい加減になるのが一番いけない。

子どもの考える能力は真剣に深く勉強することによって身につくのだから、さらっとやってしまうと、全部が全部充分と言えなくなります。

できなかった問題は、少なくとも塾で結構時間をかけて考えたのだろうから、それを解決することでその時間は活きることになります。

冬期講習に出席すると決めた以上はそれを充分に活用すべきであって、虻蜂取らずにならないようにしてください。

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第115回 反抗する理由
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今日の慶應義塾進学情報

主語と述語との不一致
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クリスマス特訓


以前、塾でクリスマス特訓というのがありました。

よーく考えてみると、変なネーミングの講座ですよねえ。

単にクリスマスの日に特訓をやるから、ということになるわけでしょうけど。

ただ、この特訓にはクリスマスプレゼントがついていました。

「宿題?」

そんなあ。

おかしだったり、果物だったり、ジュースだったり。

まあ、その場で食べて楽しめるものだったんですけど。

それを食べたり、飲んだりしながら、でもまた勉強。

ちょっといつもと変わった雰囲気で子どもたちは喜んでくれました。

でもねえ・・・。

やはり、家族で楽しくクリスマスが子どもたちには一番楽しいものだと思います。

だから、いつも授業が終わった後もうろうろしている子どもたちも一目散で家に帰って行きました。

メリークリスマス!!

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数の性質の問題
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12月24日の問題
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スランプを打ち破った子

12月の最後の模擬試験ぐらいから、その子の調子は下降線を描き始めました。

勉強は、まじめにやっているように見えるが、とにかく間違える。ミスも多い。一番いけないのは、とにかく問題文を良く読まないこと。

急ぎの虫が絶好調なのか、とにかく半分読んで、もう問題を決めてしまっている。

特に社会はひどくて、本人は最初の1行を読んだだけで、江戸時代と決めているが、実は室町時代だったりして、もういけない。

その結果として、過去問やクラスのテスト演習はもうぼろぼろになる。

さすがに本人も青くなってきて、

「僕ってばか?」

みたいな感じになってきました。

で、まず本人に言い聞かせたのは、力はどこにもいかないこと。

つまり学力がついた以上、そう簡単にはなくならない。しかし、テストで間違えるというのは学力があってもやることだということ。

僕の力はどこかに行ってしまったのではないか?みたいな気持ちは捨てさせるようにしました。

次に原因の撲滅。なぜ、急ぐのか?

「え、だって間に合わないもん」

つまり、彼は間に合わない、という恐怖観念があるわけです。

「7割ができて満点でも70点。全部やって7割しか合ってなくても70点だけど、どっちが受かる?」

「え、その話は聞いた。全部手を付けなくても、手を付けた問題が全部できればいいんでしょ?」

「そういうこと。」

「わかってるんだけどねえ。やっぱり、ほら、全部やって全部できた方がいいじゃない?」

で、この点も何回か話をして本人はとにかくあせらない、ということに決めました。

そう、大事なのは決めること。

解っていても「あせらない」と決めないと、ついあせるものなのです。

で、具体的には少しやさしめの問題を解かせました。これはいつものパターン。できるんだ、ということを確認させることが大事。それでも最初はぽろぽろ間違えてました。

そのまま、冬期講習突入。

相変わらず、ちょこちょこミスはしていましたが、式と計算はその場で見直すようになり、また答えが出たら、もう一度問題は読む、というルーティンも守り始めました。

そんな中。

クラスのテストで満点をとった。

そんなに問題数が多くなかったのが幸いしたとは思うのです。つまりたくさんあると、ミス率が高い子はやはり満点はとれない。しかし、問題数が多くなかった分、うまくまとめられた。

「ここはチャンスだ!」

とほめまくりました。もう洗脳に近いかもしれない。

「いやあ、字もきれいになったし、式は確認するし。問題はもう一度読んでるし。こうやればいいんだよ。素晴らしいね!」

あとでお母さんに聞いた話では、その満点の答案はどうもお守りになったらしいです。

ここから、彼のV字回復が始まります。その後、満点はなかなかとれなかったが、それでも明らかにミスは減り、合格点レベルにはまとまってきて、無事第一志望に合格しました。

スランプは突然やってきます。

そして、本人の自信をなくさせます。

本当は、力はどこにもいっていない。ただ、やり方がまずかったり、ちょっと注意が足りないだけ。でも、それだけで間違えば点数は大幅に下がるものなのです。

こういうときはあわててはいけない。

どうしましょ?みたいな顔をしてしまうと、さらに本人の自信がなくなります。

まずはしっかり話をして、なぜ間違うのかの原因を探ることです。あとでやればできる、ということであるならば、明らかに最初の問題へのアプローチに問題があるわけだから、そこを修正する。

修正しても、またミスは出ることにはなるのだけれど、そこをまた修正する、という繰り返しの中で精度が上がって行けばいいのです。

そしてもうひとつ大事なことは、

「うまくいったときは大いにほめること」

まぐれでしょ、なんて言ってはいけない。ここは挽回のチャンスなのですから、大いにほめてあげてください。

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名門校は受験指導をしない?
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決めたことをやる能力

これから、インターネットや動画を中心に新たな学習法が開発され、また成績管理や進捗管理も進んでいくとしても、勉強を遂行していく子どもたちがそれをやらなければ実は、何も進みません。

アラートのメールが来ても、あるいはスマートホンが勉強の時間だ、と表示しても、それは実は無視できるものなのです。

これは大人も子どもも同じこと。

したがって、結局はそれを遂行しようとする意志をもっていないと、どんなに効率的な学習法があったとしても進歩はない。

逆に言えば、決めたことをやる能力を持っている子はどんどん進み、そうでない子はどんどん離されていく、差がどんどん開いていく、ということになるのです。

今は世界中が教育に眼を向けています。

やはり進歩は人間が担うのだから、次世代の子どもたちがどのような力を持つかによって未来は変わっていきます。だから、インフラがないところは、一生懸命インターネットを駆使するだろうし、貧しい国であったとしても、やる気と決めたことをやる能力があれば、飛躍的に成長する可能性があるのです。

では、その決めたことをやる能力はどこから生まれるのだろうか。

かえって今の日本のようにある程度豊かな国の方が、この力を身に付けることが難しくなっているように思えるのです。

子どもの数が少なくなり、それを囲む大人が増えて、子どもたちはいろいろなことをしてもらえる。

自分で問題を解決せずとも、好きなことをやっていればいい、という感覚を持ちやすくなっているかもしれません。

で、そこを解決するために、まず小さいときから大事なことは実はお手伝いのような気がするのです。

例えば子どもがお風呂の支度を受け持つ。

子どもがお風呂の支度をしていないと、だれもお風呂に入れない。お風呂は今は便利ですから、抜いて新たなお湯をいれればいいのでしょうが、それでも浴槽を掃除しないといけない部分はあるわけで、そういうことを子どもが分担して、毎日、必ず準備してもらう。

「あ、やっていない」
というので、すぐに手を出さない。またやってないからといって怒らない。ただ、待っている。

それを繰り返すことで、子どもは確実に「やらなければいけないこと」をやるようになる部分があります。

自分で勉強する、ということは結構難しいことだが、お風呂の準備はそれほど時間がかかるわけではない。そういう簡単なことを積み上げていって、初めて「決めたことをやる能力」は身に付くのだけれど、そういうことを一気に飛ばして「自分で勉強する」ということに跳んでしまうから、その力がなかなかつかないのではないでしょうか。

いろいろなことが効率化、最適化してけばいくほど、子どもに実行力がなければ差がどんどん広がるだけだ、というのは結構怖い話でもあるのです。

塾に早く入れても、そういう力がなければ、かえって子どもたちにとってはマイナスの面が出てくるかもしれない。

まずは、子どもたちと話をして、やってもらうことを決めてみてはどうでしょうか。

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