中学受験で疲弊しないために、親子で楽しむ受験になるヒントを綴っていきたいと思います。
中学受験で子どもと普通に幸せになる方法
御三家の倍率はなぜ3倍?
御三家の倍率というのは、例年あまり変化しません。
だいたい3倍前後で推移します。
年によって3倍をきる場合もあれば、3.5倍程度になることもあるが、まあ、3倍程度とみて間違いがない。
なぜでしょうか?
首都圏の中学受験生はおよそ5万人。で御三家の合格可能性80%以上の偏差値は64です。偏差値64以上は正規分布で考えると約8%つまり4000人。その半分が男子としましょう。およそ2000人。で、開成、麻布、駒場東邦の定員合計は約800名。したがって妥当な偏差値を持っている層に対して2.5倍の倍率がすでに形成されています。これに挑戦組が加わって3倍の倍率ができるわけですね。
ただ、注目すべき点は、妥当な力を持っている子が定員の2倍以上いるところ。
つまり、非常に僅差の勝負になっているわけです。だから、試験によってその結果は随分変わるでしょう。
安定的に問題が解ける子はそう多いわけではない。したがって、試験でのあたりはずれが結構でてくる。
私が学校別対策を重視するのは、ここにあります。
四谷大塚の合不合という試験では偏差64以上という実績であるに過ぎない。統計的には同程度の力を持つ子が定員の2倍以上いるわけだから、本番の各校独自入試でその力を発揮して合格点をとれなければ、僅差の勝負を制することはできないのです。
で、これは御三家ばかりの話ではない。
例えば私が専門の慶應3校にしても、同じ慶應でありながら、出題傾向はやはり違うのです。
偏差値ばかりを気にしていると、その力があっても独自入試で振り落とされる可能性はある。だから、第一志望を早目に決めて、学校別傾向にあわせた入試対策を優先するということが、難関を突破するには最も効率が良いということになるのです。
だいたい3倍前後で推移します。
年によって3倍をきる場合もあれば、3.5倍程度になることもあるが、まあ、3倍程度とみて間違いがない。
なぜでしょうか?
首都圏の中学受験生はおよそ5万人。で御三家の合格可能性80%以上の偏差値は64です。偏差値64以上は正規分布で考えると約8%つまり4000人。その半分が男子としましょう。およそ2000人。で、開成、麻布、駒場東邦の定員合計は約800名。したがって妥当な偏差値を持っている層に対して2.5倍の倍率がすでに形成されています。これに挑戦組が加わって3倍の倍率ができるわけですね。
ただ、注目すべき点は、妥当な力を持っている子が定員の2倍以上いるところ。
つまり、非常に僅差の勝負になっているわけです。だから、試験によってその結果は随分変わるでしょう。
安定的に問題が解ける子はそう多いわけではない。したがって、試験でのあたりはずれが結構でてくる。
私が学校別対策を重視するのは、ここにあります。
四谷大塚の合不合という試験では偏差64以上という実績であるに過ぎない。統計的には同程度の力を持つ子が定員の2倍以上いるわけだから、本番の各校独自入試でその力を発揮して合格点をとれなければ、僅差の勝負を制することはできないのです。
で、これは御三家ばかりの話ではない。
例えば私が専門の慶應3校にしても、同じ慶應でありながら、出題傾向はやはり違うのです。
偏差値ばかりを気にしていると、その力があっても独自入試で振り落とされる可能性はある。だから、第一志望を早目に決めて、学校別傾向にあわせた入試対策を優先するということが、難関を突破するには最も効率が良いということになるのです。
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5ポイント下は安全ではない
例えば偏差値60をとっているお子さんが合格可能性80%偏差値55の学校を受けたら、まず合格するでしょうか?
いや、やはり安全ではないでしょうね。これはある意味学力が同じ層が受けるはずだから、その試験がそこそこうまくいけば合格するでしょうし、そうでなければ不合格になるでしょう。
数字というのは不思議なもので、80%偏差値55の学校について56でも80%は出るのです。3回の試験を受けて、3回とも80%だった。だから大丈夫、は間違い。
これが65程度の数字が3回出ていれば、まず間違いなく合格するでしょうが、5ポイント上ぐらいまでは入ったり、落ちたりします。
つまり10ポイント違わないと安全とはいえない。
例えば偏差値70の子が60の学校を受ける、60の子が50の学校を受ける、これは受ける層が変わるので、合格可能性は高くなるでしょう。しかし55の子が50を受けると、わからない、というのが正しい判断になります。
だから間違いなく合格する、ということであれば、そこを考えないとだめです。
塾の先生に言わせると「下げ方が足りない」という話になる。これはこういう議論が元になっているわけですね。
でも、そうすると親としては行かせたくない、と思う部分も出てくる。これは昨日お話しました。
だから滑り止めを決めるというのは、どこかを譲らないといけない。
合格を取って勢いをつける、という気持ちが強ければ、必ず合格させる必要がある。だから、中途半端に下げない。
だめなら、公立でもいい、そういう覚悟なら、別に下げる必要はない。
つまり、本人やご家庭が何を求めるのか、ということを先に明確にしておく必要があります。
中学受験は僅差の勝負です。どうしても近い層が受けてくるわけだから、落ちたり受かったりするのが当たり前です。
データを見ると、なんとなく80%に安心してしまうところがあるが、そこには落とし穴がありますから、慎重に考えてください。
いや、やはり安全ではないでしょうね。これはある意味学力が同じ層が受けるはずだから、その試験がそこそこうまくいけば合格するでしょうし、そうでなければ不合格になるでしょう。
数字というのは不思議なもので、80%偏差値55の学校について56でも80%は出るのです。3回の試験を受けて、3回とも80%だった。だから大丈夫、は間違い。
これが65程度の数字が3回出ていれば、まず間違いなく合格するでしょうが、5ポイント上ぐらいまでは入ったり、落ちたりします。
つまり10ポイント違わないと安全とはいえない。
例えば偏差値70の子が60の学校を受ける、60の子が50の学校を受ける、これは受ける層が変わるので、合格可能性は高くなるでしょう。しかし55の子が50を受けると、わからない、というのが正しい判断になります。
だから間違いなく合格する、ということであれば、そこを考えないとだめです。
塾の先生に言わせると「下げ方が足りない」という話になる。これはこういう議論が元になっているわけですね。
でも、そうすると親としては行かせたくない、と思う部分も出てくる。これは昨日お話しました。
だから滑り止めを決めるというのは、どこかを譲らないといけない。
合格を取って勢いをつける、という気持ちが強ければ、必ず合格させる必要がある。だから、中途半端に下げない。
だめなら、公立でもいい、そういう覚悟なら、別に下げる必要はない。
つまり、本人やご家庭が何を求めるのか、ということを先に明確にしておく必要があります。
中学受験は僅差の勝負です。どうしても近い層が受けてくるわけだから、落ちたり受かったりするのが当たり前です。
データを見ると、なんとなく80%に安心してしまうところがあるが、そこには落とし穴がありますから、慎重に考えてください。
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行かせたい学校がない
併願校を決めていくとき、滑り止めをいつに持ってくるか、ということを考えます。
第一志望はもう決まっている。第二志望はここ。
ということで、滑り止めは何日に、ということで、その日に入試がある学校を並べてみたが、なんとなくピンとこない。
まあ、合格しそうな気はするが、やはり行かせたくない。だけど、やはり、失敗したときのためには、必要かも。
ということはあるでしょう。
その日に、上の方に行かせたい学校があったりすると、もっと悩ましくなる。そのレベルを並べるなんて、危険極まりない。
塾の先生に言えば、当然、反対されるだろう。
でも、ここでいいと思えない。
いや、ホントにそういうことはあるのです。
だから、見に行ってみましょう。
その学校を。つまり滑り止めにする学校を、です。
その学校の普段の様子を眺めてみて、うちの子がこの学校にきたら、とイメージしてみるのです。
私もやりました。息子のとき。
絶対入るだろうA、滑り止めにならないだろうB
ともに見て、やはりBに決めてしまいました。
だから、公立に行くことも覚悟しましたね。
ピンとこないときは仕方がない。そのときは行かせたい学校にすればいいのです。
第一志望はもう決まっている。第二志望はここ。
ということで、滑り止めは何日に、ということで、その日に入試がある学校を並べてみたが、なんとなくピンとこない。
まあ、合格しそうな気はするが、やはり行かせたくない。だけど、やはり、失敗したときのためには、必要かも。
ということはあるでしょう。
その日に、上の方に行かせたい学校があったりすると、もっと悩ましくなる。そのレベルを並べるなんて、危険極まりない。
塾の先生に言えば、当然、反対されるだろう。
でも、ここでいいと思えない。
いや、ホントにそういうことはあるのです。
だから、見に行ってみましょう。
その学校を。つまり滑り止めにする学校を、です。
その学校の普段の様子を眺めてみて、うちの子がこの学校にきたら、とイメージしてみるのです。
私もやりました。息子のとき。
絶対入るだろうA、滑り止めにならないだろうB
ともに見て、やはりBに決めてしまいました。
だから、公立に行くことも覚悟しましたね。
ピンとこないときは仕方がない。そのときは行かせたい学校にすればいいのです。
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疲れちゃって
今日は私の教室の進学セミナーでした。
で、その保護者の方とお話をしてみたら、
「もう、疲れちゃってて」
いや現在5年生のお話です。受験学年ではありません。
組み分けテストに向けて一生懸命やっているのに、クラスが上がらない。むしろ下がっている。
こんなにやってるのにダメなのか、と本人のモチベーションが下がってきている気がする
そういうこと、ありますよね。
私は慶應を狙う塾をやっているわけですが、慶應を狙う子どもたちが、開成を受ける子どもたちと競争する意味は何もない、と思っています。
同じ試験日だし、出題の傾向も違うし。それをワンラインで並べる意味は?
塾が合理的に授業を進めるためでしょう。
今の子どもの力はこのくらい、と見るのは、別に毎月でなくてもよく、第一志望が決まったならば、もう第一志望のことを考えた組み立てをした方がよほど効率が良い。
第一志望が決まらないから、いろいろやらなければならなくなる面は否定できないのです。
5年生はそろそろ第一志望について、考える時期です。そして、もうひとつ、この1年間の学習を総括するべきでしょう。
このままで大事な受験学年を迎えて大丈夫なのか、問題が出てきているのなら、しっかり解決してあげてください。
で、その保護者の方とお話をしてみたら、
「もう、疲れちゃってて」
いや現在5年生のお話です。受験学年ではありません。
組み分けテストに向けて一生懸命やっているのに、クラスが上がらない。むしろ下がっている。
こんなにやってるのにダメなのか、と本人のモチベーションが下がってきている気がする
そういうこと、ありますよね。
私は慶應を狙う塾をやっているわけですが、慶應を狙う子どもたちが、開成を受ける子どもたちと競争する意味は何もない、と思っています。
同じ試験日だし、出題の傾向も違うし。それをワンラインで並べる意味は?
塾が合理的に授業を進めるためでしょう。
今の子どもの力はこのくらい、と見るのは、別に毎月でなくてもよく、第一志望が決まったならば、もう第一志望のことを考えた組み立てをした方がよほど効率が良い。
第一志望が決まらないから、いろいろやらなければならなくなる面は否定できないのです。
5年生はそろそろ第一志望について、考える時期です。そして、もうひとつ、この1年間の学習を総括するべきでしょう。
このままで大事な受験学年を迎えて大丈夫なのか、問題が出てきているのなら、しっかり解決してあげてください。
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勉強することの難しさ
受験勉強というのは、勉強の中では比較的簡単な方であることは間違いないでしょう。
などということを言えば、「え?」と思われるかもしれません。
しかし、世の勉強の中で、これほどやるべきことが明確にされている分野は少ない。これはやはり多くの子どもたちが経験するからでしょう。
が、本来の勉強は方法論から考え出さないといけない。
よく私立の先生方と話すのはこの点です。
いわく、「与えられたものをやることができるだけでは勉強にはならない」
いわく、「どの本を読めばよく、何を考えればいいのか、からスタートできない限り、学問の本質にはたどりつけない」
いわく、「自らの意見を考え出せる生徒は少ない。レポートはどこかの資料の丸写しであったり、どこかの塾が用意しているものであったり。だから、次は絶対に対応できない、と思うものを課題にする。」
中学受験は、入学試験に合格することが目的であるから、そのための方法論が作られています。
しかし、研究や勉学ということについていうならば、そういう方法論が確立している分野は少ないし、また、型にはまったものだけをやったところで、創造することはないから、新たな成果を生みにくい。
で、私が思うに、中学受験の勉強においてもある程度、この訓練をすることが可能なのです。
それは
「自ら考えること」
を学習の中心にすえること。
この直前期になると、なかなか難しいが、しかし、
「この問題は、なぜこう解くのか?」
を突き詰めることは、決して無駄な時間の使い方ではない。知識を持っていても使えない子が多いのです。なぜか?自ら工夫して勉強をしていない、ただやらされているから、できるようにはならない、という面があるように思います。
過去問を解くにあたって、できる問題はもういいのです。
例えばできない問題とは、なぜできないのか、これをできるようにするには、どうすべきなのか。
もちろん程度の問題はあるでしょうが、こういう方法論からのアプローチも、実は大事な勉強であると私は思います。
などということを言えば、「え?」と思われるかもしれません。
しかし、世の勉強の中で、これほどやるべきことが明確にされている分野は少ない。これはやはり多くの子どもたちが経験するからでしょう。
が、本来の勉強は方法論から考え出さないといけない。
よく私立の先生方と話すのはこの点です。
いわく、「与えられたものをやることができるだけでは勉強にはならない」
いわく、「どの本を読めばよく、何を考えればいいのか、からスタートできない限り、学問の本質にはたどりつけない」
いわく、「自らの意見を考え出せる生徒は少ない。レポートはどこかの資料の丸写しであったり、どこかの塾が用意しているものであったり。だから、次は絶対に対応できない、と思うものを課題にする。」
中学受験は、入学試験に合格することが目的であるから、そのための方法論が作られています。
しかし、研究や勉学ということについていうならば、そういう方法論が確立している分野は少ないし、また、型にはまったものだけをやったところで、創造することはないから、新たな成果を生みにくい。
で、私が思うに、中学受験の勉強においてもある程度、この訓練をすることが可能なのです。
それは
「自ら考えること」
を学習の中心にすえること。
この直前期になると、なかなか難しいが、しかし、
「この問題は、なぜこう解くのか?」
を突き詰めることは、決して無駄な時間の使い方ではない。知識を持っていても使えない子が多いのです。なぜか?自ら工夫して勉強をしていない、ただやらされているから、できるようにはならない、という面があるように思います。
過去問を解くにあたって、できる問題はもういいのです。
例えばできない問題とは、なぜできないのか、これをできるようにするには、どうすべきなのか。
もちろん程度の問題はあるでしょうが、こういう方法論からのアプローチも、実は大事な勉強であると私は思います。
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過去問の間違った勉強法
この時期の勉強法を、ある保護者の方とお話していて、もう一度詳しくご説明した方がいいかもしれない、と思いました。
それは過去問のやり方の話です。
そろそろ受ける学校の候補も決まり、過去問をやっておられるご家庭が多いでしょうし、塾もようやく過去問が解禁されたでしょう。
実際に残りの期間で、過去問をどのくらいやれるか、エクセルにまとめて計画をされているご家庭もあるでしょうが、ちょっと待ってください。
何校、何年分やるかが問題ではないのです。
過去問はやり方を間違えると効果が少なくなります。
この時期の過去問は、素点と見込み点の乖離をできるだけ小さくする練習をするためにやるべきです。
素点とは、まず時間を計ってやったときの点数。
見込み点とは、答えあわせをした後、解答を見ずに間違いなおしをして、とれる点数。
解答を見ていませんから、自分の答えが違っていたという情報のみで、もう一度やり直したときにとれる点数が、見込み点です。
つまり、本来なら「とれる可能性があった」点数といえるでしょう。
この時期、この見込み点と素点の差が激しい子がまだまだ多いのです。だから、なるべく素点を見込み点に近づける努力をしないといけない。
直しが終わったら、解答・解説を見て復習するわけですが、その結果、わかった問題は後にできるようになるかもしれない。しかし、2回やってできなかったのだから、できないままで終わるかもしれない。
こういう問題は、本人にとって正答する可能性がそれほど高くない問題なのです。しかし、1回の直しでできる問題は正答する可能性が高かったのです。
正答の可能性が高い問題を落とすのは、もったいない。
だから復習した後に、見込み点で新たに増えた問題について、反省をします。
「どうして間違えたんだろうか?」
ということを、本人に聞いてみる。
しかってはいけません。失敗を正すだけであって、本人が悪いことをしているわけではない。
本人は理由を言うでしょう。
でその次に、「ではその間違いをしないためにはどうすればいいか?」
と尋ねてください。
その直すべき点を、本人が意識しない限り、何回過去問をやり、模擬試験をやっても同じ結果になります。
ザルで水をすくうようなものです。
つまり、今、ある力でどこまで勝負するか?なのです。
そして、点がとれるようになる、ということは、本人にとっては明るい材料になるから、さらに学習に意欲がわくわけです。
この素点と見込み点の乖離を埋める直しと反省の作業をしない限り、何回やっても本人の点数はあがらないし、不安定なままになりがちです。
何年分をいつまでに終わらなくてもいいが、1年分やったら、「何か直せる」ようにしておくことが大事です。
それは過去問のやり方の話です。
そろそろ受ける学校の候補も決まり、過去問をやっておられるご家庭が多いでしょうし、塾もようやく過去問が解禁されたでしょう。
実際に残りの期間で、過去問をどのくらいやれるか、エクセルにまとめて計画をされているご家庭もあるでしょうが、ちょっと待ってください。
何校、何年分やるかが問題ではないのです。
過去問はやり方を間違えると効果が少なくなります。
この時期の過去問は、素点と見込み点の乖離をできるだけ小さくする練習をするためにやるべきです。
素点とは、まず時間を計ってやったときの点数。
見込み点とは、答えあわせをした後、解答を見ずに間違いなおしをして、とれる点数。
解答を見ていませんから、自分の答えが違っていたという情報のみで、もう一度やり直したときにとれる点数が、見込み点です。
つまり、本来なら「とれる可能性があった」点数といえるでしょう。
この時期、この見込み点と素点の差が激しい子がまだまだ多いのです。だから、なるべく素点を見込み点に近づける努力をしないといけない。
直しが終わったら、解答・解説を見て復習するわけですが、その結果、わかった問題は後にできるようになるかもしれない。しかし、2回やってできなかったのだから、できないままで終わるかもしれない。
こういう問題は、本人にとって正答する可能性がそれほど高くない問題なのです。しかし、1回の直しでできる問題は正答する可能性が高かったのです。
正答の可能性が高い問題を落とすのは、もったいない。
だから復習した後に、見込み点で新たに増えた問題について、反省をします。
「どうして間違えたんだろうか?」
ということを、本人に聞いてみる。
しかってはいけません。失敗を正すだけであって、本人が悪いことをしているわけではない。
本人は理由を言うでしょう。
でその次に、「ではその間違いをしないためにはどうすればいいか?」
と尋ねてください。
その直すべき点を、本人が意識しない限り、何回過去問をやり、模擬試験をやっても同じ結果になります。
ザルで水をすくうようなものです。
つまり、今、ある力でどこまで勝負するか?なのです。
そして、点がとれるようになる、ということは、本人にとっては明るい材料になるから、さらに学習に意欲がわくわけです。
この素点と見込み点の乖離を埋める直しと反省の作業をしない限り、何回やっても本人の点数はあがらないし、不安定なままになりがちです。
何年分をいつまでに終わらなくてもいいが、1年分やったら、「何か直せる」ようにしておくことが大事です。
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受験は勝負事だから
実際に四谷大塚のデータを見ると、合不合の結果と、合格者の分布はやはり異なります。
つまり、合格ラインを突破している子どもにも不合格がいて、突破できない子どもたちの中にも合格者がいる。
こういうことがなぜおこるのか、といえば
(1)時期が違う
(2)入試傾向が違う
などの理由が挙げられます。
しかし同じ学校を1次試験、2次試験、と受けている中でも違いがあるわけですから、要はその試験が、できたか、できなかったか、だけの話に過ぎない。
つまり、力があっても、その試験で合格点を取れなければ不合格になる。
だから勝負事だと私はお話しているわけです。
これから入試までの期間は、この勝負事に対してどうするか、ということを考えていかなければなりません。
例えば合不合の点数は良くても、過去問の点数が良くないとすれば、それは力があるが、傾向の問題に対して力を出せないということだから、やはり学校別対策を優先していく必要がある。
ミスが多いのならば、ミスを正していく方法を見つけていく必要がある。
当日、合格点をとるために、どうすればいいのか?
ここだけ考えればいい。土台模擬試験というのは、併願校を決めるためのものだ、と私は思っています。第一志望は狙うべきものであって、これはご家族や本人の気持ちが大事。しかし、志かなわぬこともあるから、併願校を決めるわけで、そのために「どこなら安全か?」ということがわかればいい。
あとは、当日、どうすれば合格点を取れるかを、お子さんに関して考えていきましょう。
昨日お話したとおり、頑なに自分の合格を信じることも大事。お母さんが元気を出すのも大事。学校別の問題に特化して勉強するのも大事。塾に行かず、自分の机で勉強するのも大事なのです。
それぞれのお子さんが、それぞれの志望校に対して「どう勝つか」ということを考えて、実践していく2ヶ月間です。
だから例えば、解説を読んでもわからない問題は、言葉は悪いが、「捨て問」で結構。
今、テストが悪かったら、それは「しゃあんめえ」で、次にどう良くしていくかを考える。
確かに時間は短いが、子どもたちの気持ちも試験に集中できる時期になりましたから、上手な対策をすれば、それこそ半年分ぐらいの効果に匹敵します。
プラスイメージをもって、やるべきことを確実に勉強してください。
つまり、合格ラインを突破している子どもにも不合格がいて、突破できない子どもたちの中にも合格者がいる。
こういうことがなぜおこるのか、といえば
(1)時期が違う
(2)入試傾向が違う
などの理由が挙げられます。
しかし同じ学校を1次試験、2次試験、と受けている中でも違いがあるわけですから、要はその試験が、できたか、できなかったか、だけの話に過ぎない。
つまり、力があっても、その試験で合格点を取れなければ不合格になる。
だから勝負事だと私はお話しているわけです。
これから入試までの期間は、この勝負事に対してどうするか、ということを考えていかなければなりません。
例えば合不合の点数は良くても、過去問の点数が良くないとすれば、それは力があるが、傾向の問題に対して力を出せないということだから、やはり学校別対策を優先していく必要がある。
ミスが多いのならば、ミスを正していく方法を見つけていく必要がある。
当日、合格点をとるために、どうすればいいのか?
ここだけ考えればいい。土台模擬試験というのは、併願校を決めるためのものだ、と私は思っています。第一志望は狙うべきものであって、これはご家族や本人の気持ちが大事。しかし、志かなわぬこともあるから、併願校を決めるわけで、そのために「どこなら安全か?」ということがわかればいい。
あとは、当日、どうすれば合格点を取れるかを、お子さんに関して考えていきましょう。
昨日お話したとおり、頑なに自分の合格を信じることも大事。お母さんが元気を出すのも大事。学校別の問題に特化して勉強するのも大事。塾に行かず、自分の机で勉強するのも大事なのです。
それぞれのお子さんが、それぞれの志望校に対して「どう勝つか」ということを考えて、実践していく2ヶ月間です。
だから例えば、解説を読んでもわからない問題は、言葉は悪いが、「捨て問」で結構。
今、テストが悪かったら、それは「しゃあんめえ」で、次にどう良くしていくかを考える。
確かに時間は短いが、子どもたちの気持ちも試験に集中できる時期になりましたから、上手な対策をすれば、それこそ半年分ぐらいの効果に匹敵します。
プラスイメージをもって、やるべきことを確実に勉強してください。
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ミスを減らすにはどうするか?
ていねいな子ほど、合格しやすい、繰り返し申し上げている点ですが、ではていねいということはどういうことなのか?
具体的な例をお話してみたいと思います。
(1)試験がスタートしたとき、まず全体を見回せるか?
「始めてください」というと、すぐエンピツのカチカチという音が響き始めるというのが普通です。それにあおられるように、猪突猛進、1番から解き始める、というのはあまり感心しない。むしろ全体を見回してみて、どこができるのか、自分の解く優先順位を決められていくと、得点は明らかに上がります。
入試はできるだけ、多くの点数を取ることが必要なのだから、取れるところから取っていく、という考えが正しい。だから、まず作戦を考えるというのは大事ですね。
(2)問題文を読むとき、何が条件なのか、何を求めるのか確認する。
カチカチにあおられて、実際に問題が何を求めているのか、十分に読み取れていない子が多い。上流がAなのか、どこで10分休んだのか、など。
私は速さの問題はよく、グラフにして解きますが、これは条件を整理するためなのです。グラフを書いていくと、あと「わかっていることはないか?」を探すことになるので、条件を読み落とすことは少なくなります。
そしてグラフを見ていると、ああ、ここだという場所が見つかる。DVDでも解説しましたが、「同じ時間動いている場所」「同じ距離、動いている場所」がヒントになるのです。そういう作業を自分のペースでやれるかどうか。もちろん時間は限られていますから、こういう作業時間がかかるものは後からやればいい。しかし、時間がとれるのなら、作業をしながら問題をつかむということは大事でしょう。
(3)答えが出たところでもう一度問題を確認
昨日も小数点以下第一位を四捨五入して答えなさいというところを、読み飛ばし、分数で答えた子がいました。その問題の部分に書かれていない。大問の最初に書いてあるので、見逃しやすい。「おかしいなあとは思ったんです。」は本人の弁。でもこういうところを注意しないと、点数はがめつく取れない。とにかく答えが出たと思ったときに間違いやすい。「正しいものを選ぶ」のか「間違っているものを選ぶのか」「ひとつ選ぶのか」「全部選ぶのか」などの条件をしっかり拾い上げる必要があります。
(4)計算はその場で検算する。
先日、授業で計算問題のやり方を再度説明しました。
どの部分を先にやるか、順番を確認する。
その計算を縦式にかく。あるいは答えをメモする。
その段階で、すぐ確かめる。書いた式を見直せばいいのです。
あとから見直す時間は少ない。だから、今、やれる確認はするのです。
(5)作者と作題者は違う
昨日の保護者会で国語の指導員が説明していました。作題者は作者ではない。この意識が子どもたちには乏しい。文章を書いた人だって間違えるのです。つまり作題は文章の読み取りを聞いている別の人だから、そう答えるべき根拠があるはずなのです。
それをいかに見つけるか、文章を読むのが好きなのに、国語の点数が取れない子は、考え方を変える必要がある。作題者は何を根拠にこの問題を問うているのか、考えるようにするといいでしょう。
(6)文字はていねいに書く
当たり前ですが、トメ、ハネ、ていねいに書く子はミスが少ない。字が流れる子は気が急いているから、流れるのです。一画書くのが、もどかしい。だから流れる。しかし、それでは点数にならない場合があるから、やはりていねいに書くということを心がけさせるしかないのです。
過去問を解くとき、模擬試験を受けるとき、以上のようなことができているだけで、点数は驚くほど違います。
よくお話しますが、解けると得点できるは違う次元の話。解ける力はあっても得点できない子がまだまだ多いのです。
しっかり練習していきましょう。
具体的な例をお話してみたいと思います。
(1)試験がスタートしたとき、まず全体を見回せるか?
「始めてください」というと、すぐエンピツのカチカチという音が響き始めるというのが普通です。それにあおられるように、猪突猛進、1番から解き始める、というのはあまり感心しない。むしろ全体を見回してみて、どこができるのか、自分の解く優先順位を決められていくと、得点は明らかに上がります。
入試はできるだけ、多くの点数を取ることが必要なのだから、取れるところから取っていく、という考えが正しい。だから、まず作戦を考えるというのは大事ですね。
(2)問題文を読むとき、何が条件なのか、何を求めるのか確認する。
カチカチにあおられて、実際に問題が何を求めているのか、十分に読み取れていない子が多い。上流がAなのか、どこで10分休んだのか、など。
私は速さの問題はよく、グラフにして解きますが、これは条件を整理するためなのです。グラフを書いていくと、あと「わかっていることはないか?」を探すことになるので、条件を読み落とすことは少なくなります。
そしてグラフを見ていると、ああ、ここだという場所が見つかる。DVDでも解説しましたが、「同じ時間動いている場所」「同じ距離、動いている場所」がヒントになるのです。そういう作業を自分のペースでやれるかどうか。もちろん時間は限られていますから、こういう作業時間がかかるものは後からやればいい。しかし、時間がとれるのなら、作業をしながら問題をつかむということは大事でしょう。
(3)答えが出たところでもう一度問題を確認
昨日も小数点以下第一位を四捨五入して答えなさいというところを、読み飛ばし、分数で答えた子がいました。その問題の部分に書かれていない。大問の最初に書いてあるので、見逃しやすい。「おかしいなあとは思ったんです。」は本人の弁。でもこういうところを注意しないと、点数はがめつく取れない。とにかく答えが出たと思ったときに間違いやすい。「正しいものを選ぶ」のか「間違っているものを選ぶのか」「ひとつ選ぶのか」「全部選ぶのか」などの条件をしっかり拾い上げる必要があります。
(4)計算はその場で検算する。
先日、授業で計算問題のやり方を再度説明しました。
どの部分を先にやるか、順番を確認する。
その計算を縦式にかく。あるいは答えをメモする。
その段階で、すぐ確かめる。書いた式を見直せばいいのです。
あとから見直す時間は少ない。だから、今、やれる確認はするのです。
(5)作者と作題者は違う
昨日の保護者会で国語の指導員が説明していました。作題者は作者ではない。この意識が子どもたちには乏しい。文章を書いた人だって間違えるのです。つまり作題は文章の読み取りを聞いている別の人だから、そう答えるべき根拠があるはずなのです。
それをいかに見つけるか、文章を読むのが好きなのに、国語の点数が取れない子は、考え方を変える必要がある。作題者は何を根拠にこの問題を問うているのか、考えるようにするといいでしょう。
(6)文字はていねいに書く
当たり前ですが、トメ、ハネ、ていねいに書く子はミスが少ない。字が流れる子は気が急いているから、流れるのです。一画書くのが、もどかしい。だから流れる。しかし、それでは点数にならない場合があるから、やはりていねいに書くということを心がけさせるしかないのです。
過去問を解くとき、模擬試験を受けるとき、以上のようなことができているだけで、点数は驚くほど違います。
よくお話しますが、解けると得点できるは違う次元の話。解ける力はあっても得点できない子がまだまだ多いのです。
しっかり練習していきましょう。
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冬休みをどう使うか
冬休みは入試前、最後にまとまった時間がとれるチャンスです。ただ、多くのお子さんの場合、塾の冬期講習でほぼいっぱいになっているかもしれません。家庭での勉強時間を計算してみると、ほとんどない、という場合もあるでしょう。ですから、まず、何をしなければならないか、課題を整理することから始めます。
優先順位の1番目は過去問です。
第一志望の過去問はそろそろ終わってきたと思いますが、それ以外の過去問はまだ十分ではないかもしれない。併願校もやはり2~3年分はやっておきたいし、また第一志望の出題傾向に似た学校もできればやりたいところでしょう。
2番目は集中して学習すべきテーマです。良く出題されていて、でも不得意なところをもう一度復習します。使うのはこれまで使ったテキストや問題集、プリントなどでいいでしょう。しかし、すべての範囲を学習できるとは限りません。冬休みは短いですし、講習も長い。ですから、優先順位を決めていきましょう。
最後が暗記ですが、まあ、この時期になればかなりの部分は覚えている。ただ手をつけないと忘れてしまうから、適当な間隔で手をつけてください。
この時期大事な勉強法は、ていねいに解くということに尽きます。
たくさんの量をこなすというよりは、確実に自分のできる問題を正答することに力をいれましょう。
あわててろくなことはない。急がないと全部終わらない、というような強迫観念があると、どうしてもいい加減になってしまう。そして点数を落としてしまうので、注意してください。
次は計画です。やらなければいけないことに優先順位をつけてから配分します。塾の復習や宿題にも時間がとられるでしょうから、多少余裕をもったスケジュールつくりを心がけてください。
この時期、お母さんが仕切る子と、自分で計画を立てる子とに分かれます。どちらに優劣があるわけでもない。時間を効率よく使う方法を親子で考えればいいので、よく相談した上で、結果の残るスケジュールを作ってください。
生活のうえで大事なことは2つあります。1つは朝型に切り替えること。試験は朝8時半~9時に始まることが多いので、あまり夜遅くまで起きていないように注意してください。インフルエンザも猛威を振るっています。外から帰ってきたら、必ず手を洗い、うがいをしてください。少し熱がある、というようなときは無理をせず、きちんと治してから勉強しましょう。体調が悪いのに勉強しても効果はあまり上がりません。無理をしないように気をつけてください。
優先順位の1番目は過去問です。
第一志望の過去問はそろそろ終わってきたと思いますが、それ以外の過去問はまだ十分ではないかもしれない。併願校もやはり2~3年分はやっておきたいし、また第一志望の出題傾向に似た学校もできればやりたいところでしょう。
2番目は集中して学習すべきテーマです。良く出題されていて、でも不得意なところをもう一度復習します。使うのはこれまで使ったテキストや問題集、プリントなどでいいでしょう。しかし、すべての範囲を学習できるとは限りません。冬休みは短いですし、講習も長い。ですから、優先順位を決めていきましょう。
最後が暗記ですが、まあ、この時期になればかなりの部分は覚えている。ただ手をつけないと忘れてしまうから、適当な間隔で手をつけてください。
この時期大事な勉強法は、ていねいに解くということに尽きます。
たくさんの量をこなすというよりは、確実に自分のできる問題を正答することに力をいれましょう。
あわててろくなことはない。急がないと全部終わらない、というような強迫観念があると、どうしてもいい加減になってしまう。そして点数を落としてしまうので、注意してください。
次は計画です。やらなければいけないことに優先順位をつけてから配分します。塾の復習や宿題にも時間がとられるでしょうから、多少余裕をもったスケジュールつくりを心がけてください。
この時期、お母さんが仕切る子と、自分で計画を立てる子とに分かれます。どちらに優劣があるわけでもない。時間を効率よく使う方法を親子で考えればいいので、よく相談した上で、結果の残るスケジュールを作ってください。
生活のうえで大事なことは2つあります。1つは朝型に切り替えること。試験は朝8時半~9時に始まることが多いので、あまり夜遅くまで起きていないように注意してください。インフルエンザも猛威を振るっています。外から帰ってきたら、必ず手を洗い、うがいをしてください。少し熱がある、というようなときは無理をせず、きちんと治してから勉強しましょう。体調が悪いのに勉強しても効果はあまり上がりません。無理をしないように気をつけてください。
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