シトロエン ニューC5の使命とは

 シトロエンの上級車、C5がモデルチェンジした。日本でもそれなりに売れたエグザンティアの後継として2001年に登場したC5だが、その地味なスタイルが災いしてか、まったく売れないまま6年が経過して、このたびニューC5の登場と相成った。

 アクの強い(よく言えばアヴァンギャルドな)フロントマスクとは裏腹に、そのサイドビューは(日産の新しいティアナに似ているのは偶然としても)あまりにフツであり、登場と同時に既に陳腐化しているとも言える。

 そんなC5の使命はと言えば、「シトロエンのファンというと独特な人が多いと思われますが、新型C5が目標としているターゲットは、先代から乗り換える人たちやシトロエン・ファンに加えて、国産車ユーザーも狙っています。国産車から輸入車に買い換えようとしている人たちです」とのことだが、果たしてメルセデスやBMW、あるいはアウディからC5に乗り換える人がどれ程いるのか、大いに疑問だぞ。

 フランス車の魅力はDセグメント(中型車)ではなくAセグメント、あるいはB-Cセグメントと言った小型車。なのにだ、プジョー・シトロエン・ジャポンはいつの間にかC2、C3といったA-Bセグメントをラインナップから落としてC-Dセグメントにシフトしてしまっている。もっとも、シトロエンのラインナップの中で一番小さくかつ魅力的なC1は端から入ってきていない。

 206で獲得した顧客を307そして308へと誘導、あるいは1007といった、ちょっとクラスレスなところでつなぎとめようというプジョーとは大違い。日本における輸入元がプジョー・シトロエン・ジャポンとなった今こそ、2つのブランドをそれぞれ違った戦略で展開したいということなのかも知れないけれど、郷秋<Gauche>には如何にもチグハグに見えて仕方が無い。まっ、ニューC5がどれ程売れるのか、お手並み拝見だ。

 郷秋<Gauche>は買うかって?まさか!シトロエンで食指が動くのは程度抜群のエグザンティアと日本には入ってきていないC1くらいだな。別にシトロエンじゃなくても、11年物の306で十分じゃんと思う郷秋<Gauche>だしね。


 例によって記事本体とは何の関係もない今日の一枚は、昨日の予告どおり今日からは「蔵の街、喜多方」で撮影したもの。
コメント ( 0 ) | Trackback (  )