福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

乳歯の癒合歯が生え変わるとき

2010-06-14 | 歯並び、矯正の話

癒合歯というのはほとんど乳歯のみに出現するのですが、下の前歯が発生しやすい場所です。ふたつの前歯がくっついたような形態ものもあれば、やや大きい1本の前歯のように見えるものまで様々です。
その後の永久歯があるかないか、そして永久歯が癒合歯とスムーズに生え変わるかというのが将来的に問題になってきます。
この患者さんは乳歯前歯が両側とも癒合歯だったそうで、本数でいえば2本不足していたわけです。多分前歯間に大きめのスペースがあったせいか、永久歯がスペースがある側に斜めに出てきたようです。一方で乳歯は抜けにくくなっていたため抜歯をされています。患者さんでは永久歯数は幸いにも不足していませんでしたが、その分、近い将来に出てくるスペースがありません。
傾斜やスペースが程々でしたら自力で改善するのも期待できますが、このままでは歯は何とか出て来るでしょうが、デコボコになるのは明らかです。そこで予防矯正治療をすることになりました。
この時期は簡単なリンガルアーチという歯並びの内側に沿わせたワイヤー装置で歯を移動して、2番目の歯が出てくるスペースを確保して出てくるのを待つということになります。癒合歯があってうまくいかない部分を、装置で補ってあげるという考え方ですね。




下の歯並びの真ん中にすっかりスペースがありますね。その分横に出てくる歯のスペースもすっかりありません。




これはリンガルアーチといって比較的単純な歯の移動で、部分的な場合に良い装置です。歯並びの内側に沿わせたワイヤーから弾力性のあるスプリングが出ています。ワイヤーの長さや形は実際お口の中であわせながら調整します。





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                           http://www.futatsuki-dental.com/

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