アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

さくらんぼの性は

2007-09-06 19:00:10 | 
『さくらんぼの性は』 ジャネット・ウィンターソン   ☆☆☆☆☆  昔、冒頭ちょっと読んで中断していた小説。あらためて最初から読み直し、こんなにいい小説だったのかと驚いた。  基本的に奇想天外な幻想小説である。ちょっとユーモラスな語り口はほら話的でもあり、御伽噺的なムードを漂わせている。主人公の一人である犬女は巨大な女だが、はかりに乗って象を空高くふっとばしてしまうなんてあたりは、ガルシア・マ . . . 本文を読む