崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

新刊紹介

2018年05月21日 21時00分19秒 | エッセイ

【新刊紹介】近現代史研究家・松枝智瑛

崔吉城著『朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実 文化人類学者が読み解く『慰安婦の真実』おそらく自分の日記が後に他者の目に触れることになるとは思はなかっただらう。だからこそ、自身が見、感じたことを偽りや誇張を交へずに記してゐると言へる。


「慟哭の場」

2018年05月21日 05時46分40秒 | 日記

昨日はペンテコステ、キリスト教の宗派もできたキリスト教の記念日であった。下関教会ではイエスの「異言」(神託)の聖句を以て説教が行われた。牧師は異言を泣くこととして「故郷の言葉」として、教会は「慟哭の場」であるように説教した。彼の両親は北朝鮮から避難してきた避難民として辛かったファミリーヒストリーを語った。大人は子供の前では泣けないので教会で泣いていたという。
 韓国の教会では「通聲祈祷」や泣き聲が多い。日本人には馴染まない礼拝様式である。韓国人から見ると「日本人は血も涙もない民族피도 눈물도 없는 민족」、人情がないとも思われるかもしれない。しかし日本人は「無聲涕泣」すなわち涙が泣く現象である。韓国人の「哭」と日本人の「涙」の対照である。拙著『哭きの文化人類学』(勉誠出版)を勧めたい。