崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

メーキングフレンド(making friend)

2013年06月29日 05時20分58秒 | エッセイ
昨日帰宅の時、道端のコンクリートの壁に美しい、ブーゲンベリアと朝顔の花が満開した情景に立ち留まって写真を撮った。そこを通る時、その家主を見かけると必ず話かけたが昨日は見当たらなかった。彼はその場にいても私が歩いてくるのを気にしながらも知らんふりをする。私が「美しい、素晴らしい」というと満足そうに微笑を見せる。昨年、寒さで枯れた時はそれを話題にして立ち話は結構長かった。友達になった感がする。否、私からは友達を得たような気分である。英語ではメーキングフレンズ(making friends)つまり私としては「友達を作る」という積極的な行動であったのである。
 韓国の旧友の姜信杓氏夫婦が下関に遊びに来ると言う。彼は有名な人類学者で1960年代からの友人であり、今は釜山近くの金海の仁済大学の名誉教授(?)をしてその辺に住んでいる。私は彼を京都の国際日本文化研究センタの所長の河合氏に紹介し彼は客員教授になったこともあり、広島の我が家まで夫婦が来られたこともある。旧友との交流は英語のメーキングフレンズとは違うだろう。しかし英語の「making friend」とは新しく隣人になったのは友達性が低く、古い友人をリメークすることが大事であると言っている文があった。私のブログやフェースブックにコメントを良く書いてくれる面識のない二人が居られる。朴正人と堀光伸の両氏である。彼らは時々私を批評・非難する文も書いたが、耳を傾ける内容も多く、私は続けて対応して返答をするなど文通をしてきた。昨日朴正人氏から「これからもすばらしい文章を期待します。カンサンニダ」という言葉をいただいた。堀氏とはお中元の交換をしたのである。
 高齢、長寿の今の時代には寝たきりの方も多い。それは老弱者だけの話ではない。若く健康な人でも「寝たきり式」の生き方をしている人は多い。メーキングフレンズとは程遠い、社会活動、文化活動も一切せずただ食べて生きる「寝たきり式」の人にメーキングフレンズを勧めたい。