しものせき海峡映画祭で在日朝鮮人2世のヤン・ヨンヒ監督『かぞくのくに』を鑑賞した。画面は暗く、音声は悪く、椅子は固く、映画鑑賞より実体験でもしたような気がした。しかしそれがこの映画を観るに効果があったようである。ヤン氏が自身の実体験を基に書き起こしたフィクション映画である。総連の重役を務める父の勧めに従い、当時「理想郷」と称えられていた北朝鮮へ、当時16歳の息子のソンホを祖国北朝鮮へ帰国させた。そこで結婚し子供も生まれたが、離れ離れとなって、25年ぶりに病気治療のために日本に「一時帰国」、3ヶ月の期間限定で日本滞在が許された。再会に妹のリエや母ら、家族は歓喜し、暖かく迎え入れた。朝鮮本国より突然の帰国命令により別れて帰国する。「一時帰国」して帰らなかった拉致家族のことを考えながら私は息子を日本に永住帰国させるのか、関心を集中した。しかし北朝鮮、総連のような異様な社会への帰国の別れシーン、涙を汲むほど感動した。危険な病気を持っている息子を返させなければない「人権」と「一時帰国」の意味は何だろう。
続いて下関シーモールのオープンフロアで行われた山口新聞の佐々木正一氏の司会で佐々部清監督と古川薫氏のトークショーを聞いた。小説と映画の関係に焦点があった。佐々部氏は小説を読み、脚本を描いて映画を作るのに反して古川氏は映画を見ながら創作する話がドッキングする。古川氏は先週、私と対談した文学の本質論の「余談」のような面白さがあった。高齢者のための洒落た帽子を買いに福岡まで行かなければならなかったことを含め、高齢者には医療福祉の話だけではなく老人文化に関心が薄いという指摘はまさにその通りである。彼の考え方にはところどころ若さがキラキラ輝くようであった。3人ともベテランのトークショーであり、適度なところに拍手が出た。百貨店の顧客から見られるオープンフロアは学識高い商場になった感がした。終って佐々部氏に初めてお会いし、ごあいさつができた。
続いて下関シーモールのオープンフロアで行われた山口新聞の佐々木正一氏の司会で佐々部清監督と古川薫氏のトークショーを聞いた。小説と映画の関係に焦点があった。佐々部氏は小説を読み、脚本を描いて映画を作るのに反して古川氏は映画を見ながら創作する話がドッキングする。古川氏は先週、私と対談した文学の本質論の「余談」のような面白さがあった。高齢者のための洒落た帽子を買いに福岡まで行かなければならなかったことを含め、高齢者には医療福祉の話だけではなく老人文化に関心が薄いという指摘はまさにその通りである。彼の考え方にはところどころ若さがキラキラ輝くようであった。3人ともベテランのトークショーであり、適度なところに拍手が出た。百貨店の顧客から見られるオープンフロアは学識高い商場になった感がした。終って佐々部氏に初めてお会いし、ごあいさつができた。