崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

クレメンタイン

2011年03月14日 00時03分12秒 | エッセイ
海の静かな波の音はリズミカルな音楽のように聞こえる。海岸の平和な生活を歌ったクレメンタインは百年近く愛唱されている。「広くて広い海辺にあばらや家一軒、魚を釣るお父さんと物心つかない娘」という歌は私は子供のときに良く口にした歌であった。その他にも海への憧れを歌ったものは数多くある。今私は海辺に住むことを幸せに思っている。海岸のマンションから夜景を見下ろせるのは贅沢であると思っている。 
 しかしその海の波が悪魔(津波)のように襲ってきた。おとなしい人間の優しさもいつか恐ろしく変わって、襲ってくるかのように怖く感じる。それが自然の属性かもしれない。恩恵と悪戯、人情と背信など常にあるもの。それを総合的に見るのが正しい、勇気かもしれない。きっと立ち上がってくれると信じて祈る。