崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

日本人と韓国人の結婚式に参加

2011年03月07日 05時04分34秒 | エッセイ

 大阪で日本人と韓国人の結婚式に参列した。参列と往復で12時間かかった。私は多くの結婚式の司式した事が多いが、お客さんとして席に参席したことはほぼなかったので少し異和感があった。しかし、ロシアやモンゴルなどで数十回も結婚式を観察調査したことがあり、式のパーフォマンスに注目した。昨日のものも階段の上から入場と賛歌のアベマリアは共通のものであった。結婚式はどの社会においても高級、華麗な式、祝賀、厳粛なものである。しかし昨日は披露宴での乾杯の音頭から面白くしようとして面を被り笑わせたのは異例というか…。新郎新婦の入場が二階からだったりガーデンなどの側門からの入場だったり、お色直しての登場、その都度明暗の照明、初めから終わりまで私の人生で一番多く拍手をした日でもあった。
 新婦は友人の李永松氏夫婦の娘の英才美女の名門出、高学歴のピアニストの慧林であり、新郎は日本人男性である。家内は我が夫婦の後輩のような新婚さんに異文化コミュニケーションの講義のように祝辞を語った。韓国側は新婦の祖父(89歳)をはじめ、中には李永松氏と特別な友人もいた。彼からは民主化運動でスパイとされて拷問を受けた話を聞くことができた。祝賀会で拷問の話は似合わなかったが、厳粛と笑い、人生は悲喜の劇であることを象徴するようなこととして受け取った。
(写真は父が娘を連れて入場する)