崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

チャリティー・トンニャン

2011年03月27日 05時52分05秒 | エッセイ
 今至るところに大地震のための募金活動が行われている。「しものせき映画祭」も中止を検討したがチャリティーに代えて実行することになった。charityとは慈善を公的に行うことである。チャリティーの活動は世界的に、普遍的に行われている。日本でも多くの社会団体がある。NPOなどの類も一種のチャリティー団体である。もっと一般的には宗教であり、仏教の布施、イスラム教の喜捨、キリスト教の献金などである。
 韓国も伝統的に寄付と献金文化が盛んであり、最近キリスト教会の献金は巨額になり時々話題になる。各種扶助行為は重要な社会活動でもある。それは経済効果を持つのは事実であるが、それより重要な意味はその行為はは愛と尊敬の心である。富の見せ掛けや地位を高めようとするのではない。もらい手はそれに感謝するしかない。一方的に感謝の気持ちもなくとにかくもらいたいという心は乞食心である。それを韓国語でトンニャンという。昨日我が家からは分を越える喜捨をしたのに相手は全く期待はずれのような反応をして不愉快であった。しかし相手をみて行う行為ではない。多くの宗教団体はこの慈善と感謝が枯れて頼母子講のように金を集めるようになっているところが多い。チャリティーの世俗化と言うか、一般化されたというか、とにかくチャリティー精神、心を失ってはいけない。利益を追求する営利団体は喜捨は損することであり、否定的である。しかし利益をより広く考えるべきであろう。