崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「鬼に金棒」

2010年03月22日 05時17分16秒 | エッセイ
 李恢成氏から新潮文庫の『流域へ』が届いた。早速電話をした。元気で連載小説を書いているという。温かくなったら一緒に旅行でもしようという話になり、彼は私と一緒にいると「鬼に金棒」だというので私はそんな日本語を聞くのが初めてであったので、彼に説明してもらった。また日本語の壁にぶつかった。彼は自分のことを「流れ」人生だといっていた。私は「転々」人生かな。
 その直後ソウルの出版社から817ページのゲラが届いた。『父母への愛と祖先崇拝』という私の著作集1巻目になるものである。嬉しい。しかし、仕事の加重も感ずる。この本では親孝行と祖先崇拝の本質を探った。それらの社会的倫理や宗教祭祀などに潜在している愛を探し出し、再構成への方法や表現様式を提言するものである。
 本日は大韓小倉教会・KNCCで「兄弟の江」という小説をもって人生を語る時間になると思う。ノベライザーの朴仙容氏、建築家(民俗学)の大久保氏と原作の翻訳過程、ドラマのシーンなどを見せながら人生を語り合う時間になればよいと思っている。