崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

パンソリ発祥地で

2010年03月26日 17時12分23秒 | エッセイ
ここは韓国長興の山荘である。この旅の韓国旅行は大学教員などによる6カップルである。実は数年前から私の古い調査地であるここの知識人から講演をしてもらえないだろうかという話を実現させたことなる。釜山空港から貸切バスで西への道は季節外れのような雨と寒さであった。
 宝城郡長の職員の案内でパンソリ発祥地記念館で女名唱李氏のバンソリ春香歌のスッテモリを歌い、鼓手張氏の伴奏で本場の最高の公演であった。そこは鄭応、鄭権鎮の墓を見て回った。昔1960年代調査の時パンソリが被差別巫人集団のダンゴルレから起源したという私の話が新聞に報道されたことに怒った当人を思うと申し訳ないことと時代の激変に驚く。
 また画伯魏明溫氏の案内で懐かしき有名作家韓勝源氏、元交通省の長官の孫守益氏など20数名の歓迎パティに招かれて国際交流会が行われ、韓氏の自宅では彼の奥さんが直接作った緑茶でもてなしを受け彼の詩の朗読会が終わり、この山荘に来ている。森林の中の施設であるが、まだ外は暗く何も見えない。ソウル以北地方に大雪注意報の中7時からはこちらの指導者たちに講演を行う。私中心の旅のようで同行者たちには申し訳ない。