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一日一句(608)







大人びる雪を嫌ひになつてから






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一日一句(607)







靴音にゆゑなき怒り冬の夜






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一日一句(606)







サイレンや選句進まぬ昼の雪






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猿蓑:「鳶の羽も」の巻(32)


■旧暦12月3日、月曜日、、成人の日、四天王寺どやどや

(写真)on the streets

起きたら、吹雪だったので驚いた。足元が異様に冷える。夜になって、雪は止んだ。

楸邨句集を読んでいて、春日部の小淵観音に5体の円空仏があることを知った。芭蕉も、奥の細道のときに、ここに宿泊したという説もある。ただ、調べたところ、本堂の円空仏は小さく、遠くからは判別が難しいようだ。

2006年に上野で観た円空仏展についての記事、ここから>>>

ウェブ上のドイツ語の句会に参加してみた。句はなんとか作って送ったが、選句に泣いた。36句すべてを評価するのは、かなりしんどかった。次回は、もっと、前から、作業に着手しないと。



押合て寝ては又立つかりまくら   芭蕉

たゝらの雲のまだ赤き空   去来

■「たゝら」は多々良浜。博多湾に面し、多々良川を挟んで西は箱崎、東は香椎に至る一帯の浜。安東次男の解釈は、多々良浜の歴史的な経緯を語って、倦むことがない。「フロイスをして九州でもっとも主要かつ裕福な商人町と云わしめた博多」という部分が、印象に残った。小学館の日本古典文学全集の解釈は、まったく違って、鍛冶鋳物師たちの「たたらふむ」煙炎が空に立ち上る情景としている。これだと、前句の景を受けただけで、歌仙の展開に、空間的な要素が欠けてしまう。平板な理解ではないだろうか。
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一日一句(605)







ふるさとは初雪にして吹雪かな






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一日一句(604)







一天の青一月のスカイツリー






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猿蓑:「鳶の羽も」の巻(31)


■旧暦11月30日、金曜日、、鏡開


(写真)belated young santas

一段落した。何が、空が。

明方まで、ルイス・フロイスの『日本史』の漫画版を読みふける。宗祇に関心があるので、時代的にどうなのか、調べてみると、ザビエルの鹿児島上陸が1549年、宗祇の箱根湯本での客死が1502年で、キリスト教伝来の直前に宗祇は亡くなっている。1612年に徳川幕府が禁教令を発し、1613年に日本中の宣教師たちをマカオとマニラに追放するまで、64年間も、ポルトガル人を中心に、イタリア人、スペイン人(とくに現在のバスク地方出身)のイエズス会宣教師、オランダ、イギリスのプロテスタント系宣教師たちが、日本で活動していたことになる。江戸時代は、幕府と対立する禁教として、地下に潜ることになるが、後に、同じように徳川幕府から、その一派が激しい弾圧を受けることになる日蓮宗も、このとき日乗が出て、織田信長の前で、イエズス会のフロイス、ロレンソ了斎と宗論で対決している。この宗論は、イエズス会側が勝ったらしい。また、キリスト教の伝来、と一口に言っても、そこには、インドのゴアまで、人を殺して逃げ延びてきた弥次郎という日本人との出会いがなければ、ザビエルが日本へ渡ることはなかったのであるから、歴史というのは、どこか、異常に、人の興味を惹くところがある。



ぬのこ着習ふ風の夕ぐれ   凡兆

押合て寝ては又立つかりまくら   芭蕉

■芭蕉の解釈を見ると、さらりと、着ぶくれた市井の人を見定めているだけで、とくに、詮索はないように思う。その人が、旅から旅へ、移動すると展開している。安東次男の解釈を見ると、貴ぶくれが、草庵冬籠のたのしみであるのに対して、旅の楽しみの雑魚寝を対置したものとなっている。凡兆の時間が夕方であるのに対して、旅立ちの朝の時間を対置し、風の縁語の「立つ」ともなっているという読みは、深いと思う。安東の理解を踏まえると、前句の人を見定めるだけでなく、前句と「対置する」という付け方があることがわかる。この二句からは、侘びしさ、というよりも、おかしみを感じ取った。それぞれ、凡兆と芭蕉のユーモア溢れる自画像にもなっていないだろうか。

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一日一句(603)







鏡開祖父直伝のおろし餅






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一日一句(602)







花びら餅おのずと花を待つ心地






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一日一句(601)







初仕事だがとしかしに違ひあり






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