西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
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『フランス文学を旅する60章 』

2018年11月26日 | 手帳・覚え書き

さすが明石書店です。ジョルジュ・サンドも取り上げられていました!


『フランス文学を旅する60章 』
野崎 歓 編著
明石書店  2018


Ⅰ 『トリスタンとイズー』からラ・ファイエット夫人まで

第1章 『トリスタンとイズー』の白い帆と黒い帆――死と再生の海に溺れて
第2章 シテ島に始まったアベラールとエロイーズの恋――いと高き頂を風は吹きまくる
第3章 ヴィヨンと鐘の音――旅立つ前夜の形見分け
第4章 ラブレー パンタグリュエルの口の中――アルコフリバスの冒険
第5章 モンテーニュのスイス・ドイツ・イタリア旅行――変化と多様性を喜ぶこと
第6章 デカルトと旅――「世界という大きな書物」をめぐって
第7章 コルネイユ兄弟と港町ルーアン――劇作家の宝庫ノルマンディー
第8章 モリエールとペズナス――ペズナスからコメディー.バレエへ
第9章 パスカルの『パンセ』――「不確実なこと」のために
第10章 ラ・ファイエット夫人と運命の舞踏会――光煌めくルーヴル宮
〈コラム1〉青春のカルチエ・ラタン――中世・ルネサンスへの小さな旅

Ⅱ ラシーヌからバルザックまで

第11章 ラシーヌとヴェルサイユ祝祭――もう一つのオペラの夢
第12章 ヴォルテールと寛容の精神――フェルネーの長老
第13章 『マノン・レスコー』とパリの夕暮れ――恋人のいない街角
第14章 ルソーとレ・シャルメット――自然が育んだ愛の至福
第15章 ディドロとパリのカフェ――対話の名手のボヘミアン時代
第16章 ボーマルシェとアメリカ独立革命――フランスの港から船出する自由への夢
第17章 サド侯爵と反=旅――閉じこもるリベルタン
第18章 シャトーブリアンとサン.マロの誇り――フランス・ロマン主義揺籃の地
第19章 スタンダールと「辺境」フランシュ.コンテ――野心の原点
第20章 バルザックとパリの真実――『ゴリオ爺さん』のパリ
〈コラム2〉美食と文学の旅――融合する食卓へ

Ⅲ ユゴーからマラルメまで

第21章 ヴィクトル・ユゴーのストラスブール――垂直の旅
第22章 『王妃マルゴ』とルーヴル宮
第23章 ジョルジュ・サンドと水の誘惑――「フェミニズム作家」の誕生
第24章 ジェラール・ド・ネルヴァルのヴァロワ地方――フランスの心臓の鼓動が聞こえる
第25章 ミュッセとフォンテーヌブロー――思い出を奏でる調べ
第26章 ボードレールとオンフルール――「おもちゃの家」での幸福の夢
第27章 フローベールとルーアン――『ボヴァリー夫人』の町を歩く
第28章 ヴェルヌと帆船ロマン――港町ナントに生まれて
第29章 ゾラとプロヴァンスの原風景――セザンヌと駆けた大地
第30章 ステファヌ・マラルメとヴァルヴァン――別荘での詩人のくつろぎ
〈コラム3〉文学と音楽の旅――バスク海岸、ある日の音楽

Ⅳ ヴェルレーヌからヴァレリーまで

第31章 ポール・ヴェルレーヌのパリ――モンマルトル地区とカルチエ・ラタンの放浪
第32章 ロートレアモン伯爵と真冬の海――『マルドロールの歌』の中のサン.マロ
第33章 ユイスマンスとシャルトル大聖堂――聖母の大伽藍に魅せられて
第34章 モーパッサンとセーヌの水辺――ボート乗りの見はてぬ夢
第35章 アルチュール・ランボーのシャルルヴィル――パリに行きたい
第36章 モーリス・ルブランとノルマンディー――怪盗ルパン、活躍の地
第37章 ガストン・ルルーとパリ・オペラ座――怪人の棲み処
第38章 ジッドと旅の必然――プロヴァンスとノルマンディーに引き裂かれて
第39章 『失われた時を求めて』の夢想の地図――イリエからコンブレーへ
第40章 ポール・ヴァレリー、セットとジェノヴァ――地中海を旅する想像力
〈コラム4〉偏愛の作家を訪ねて――仮面をつけて書くために

Ⅴ コレットからサルトルまで

第41章 コレットとブルターニュの海岸――『青い麦』の秘密
第42章 アポリネールと「ミラボー橋」――地味な橋には訳がある
第43章 コクトーと終の住処――ミイー・ラフォレへの旅
第44章 セリーヌと船上生活者――アコーディオンの聞こえる岸辺
第45章 ブルトンとパリ散歩――「時間は意地悪なもの」とナジャは言った
第46章 バタイユと「内的体験」――思考のつぶやきからの逃走
第47章 プレヴェールと「優美な死骸」――シャトー通りの密かな遺産
第48章 サン.テグジュペリと古都リヨン――記憶の旅
第49章 シムノン「メグレ警視」とパリ警視庁――司法警察局ってどこ?
第50章 サルトル 永遠の旅行者――束の間の港 ル・アーヴル
〈コラム5〉映画とパリをめぐる旅

Ⅵ ベケットからウエルベックまで

第51章 ベケット、「平和なダブリンよりも戦火のパリに」
第52章 グラックと世界の果て――ラ岬散策
第53章 ジャン・ジュネ、フランスへの憎しみと愛
第54章 アルベール・カミュ、地中海に浸る幸福『結婚』
第55章 マルグリット・デュラスの三つの住まい――パリ、ノーフル・ル・シャトー、トゥルーヴィル
第56章 ロラン・バルトが愛した南西部の光――バイヨンヌとユルト
第57章 ペレックとパリ.ノルマンディー往還――言葉の旅人
第58章 ル・クレジオとニース――旅する作家の原風景
第59章 トゥーサンとパリの誘惑――至近距離の遠さをめぐって
第60章 ウエルベックと川辺の追憶――知られざる水の町、スープとクレシー
〈コラム6〉旅するフランス語

 参考文献


内容説明
一冊の本を開くことは、すでにして一種の旅立ちではないだろうか。フランスのさまざまな土地にゆかりのある、中世から現代まで総勢60人の作家を通して、読者を旅に誘う。フランスを愛するすべての人に向けた、豪華執筆陣による珠玉のエッセイ集。エリア・スタディーズ〈文学編〉。

目次
一冊の本を開くことは、すでにして一種の旅立ちではないだろうか。フランスのさまざまな土地にゆかりのある、中世から現代まで総勢60人の作家を通して、読者を旅に誘う。フランスを愛するすべての人に向けた、豪華執筆陣による珠玉のエッセイ集。エリア・スタディーズ〈文学編〉。

【執筆者紹介】

秋山伸子(あきやま のぶこ)
青山学院大学文学部フランス文学科教授。『モリエール全集』(共同編集・翻訳、全10巻、臨川書店、2000-2003年)の翻訳により、第10回日仏翻訳文学賞受賞(2003年)。著書に『フランス演劇の誘惑――愛と死の戯れ』(岩波書店、2014年)ほか。

有田英也(ありた ひでや)
成城大学教授。著書に『ふたつのナショナリズム――ユダヤ系フランス人の「近代」』(みすず書房、2000年)、『セリーヌを読む』(国書刊行会、1998年)。訳書にモディアノ『エトワール広場/夜のロンド』(作品社、2015年)、オリヴィエ・トッド『アルベール・カミュ――ある一生』(毎日新聞社、2001年)、リテル『慈しみの女神たち』(共訳、集英社、2011年)ほか。

上杉誠(うえすぎ まこと)
明治学院大学他非常勤講師。博士論文『スタンダール作品における名誉』により、パリ第3大学博士(フランス文学・文明)。

岡元麻理恵(おかもと まりえ)
多摩美術大学非常勤講師、ワイン&食文化研究家、翻訳家。「レストラン・サーヴィス」と「料理」の仏国家資格CAP取得。パリ「タイユヴァン」(当時3つ星レストラン)にて研修。著書に『ワイン・テイスティングを楽しく』(共著、白水社、2000年)、『黄金の丘で君と転げまわりたいのだ』(共著、ポプラ社、2011年)、訳書に『レストランで最高のもてなしを受けるための50のレッスン』(フランソワ・シモン著、河出書房新社、2004年)ほか。

笠間直穂子(かさま なおこ)
國學院大学文学部准教授。フランス語近現代小説。共著に『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』(春風社、2017年)、訳書にンディアイ『心ふさがれて』(インスクリプト、2008年)、「サランボー(抄)」『フローベール』(集英社文庫、2016年)ほか。

片木智年(かたぎ ともとし)
慶應義塾大学文学部教授。著書に『ペロー童話のヒロインたち』(せりか書房、1996年)、『星の王子さま☆学』(慶應義塾大学出版会、2005年)、『少女が知ってはいけないこと――神話とおとぎ話に描かれた〈女性〉の歴史』(PHP研究所、2008年)、訳書にサン=テグジュペリ『夜間飛行』(PHP研究所、2009年)ほか。

三枝大修(さいぐさ ひろのぶ)
成城大学経済学部准教授。共訳にフレデリック・ルヴィロワ『ベストセラーの世界史』(太田出版、2013年)、ミシェル・レリス『オペラティック』(水声社、2014年)、ジュール・ヴェルヌ『蒸気で動く家』(インスクリプト、2017年)ほか。

澤田直(さわだ なお)
立教大学文学部教授。著書に『〈呼びかけ〉の経験――サルトルのモラル論』(人文書院、2002年)、『ジャン.リュック・ナンシー――分有のためのエチュード』(白水社、2013年)、訳書にサルトル『言葉』(人文書院、2006年)、フィリップ・フォレスト『さりながら』(白水社、2008年)、フェルナンド・ペソア『〈新編〉不穏の書、断章』(平凡社、2013年)ほか。

志々見剛(ししみ つよし)
学習院大学文学部フランス語圏文化学科准教授。フランス16世紀の文学・思想、特にモンテーニュ。

鈴木哲平(すずき てっぺい)
江戸川大学基礎・教養教育センター准教授。フランス文学・演劇、英文学、外国語教育。論文に「ベケットにおける〈死につつある〉言葉の創出」(『仏語仏文学研究』45号、2012年)ほか。

鈴木雅生(すずき まさお)
学習院大学文学部フランス語圏文化学科教授。著書にJ.-M.G. Le Clezio : evolution spirituelle et litteraire. Par-dela l'Occident moderne(L'Harmattan)。訳書にル・クレジオ『地上の見知らぬ少年』(河出書房新社、2010年)、ベルナルダン・ド・サン.ピエール『ポールとヴィルジニー』(光文社古典新訳文庫、2014年)、サン.テグジュペリ『戦う操縦士』(光文社古典新訳文庫、2018年)ほか。

滝沢明子(たきざわ めいこ)
共立女子大学文芸学部准教授。20世紀フランス文学、批評、主にロラン・バルト。共著に『写真と文学――何がイメージの価値を決めるのか』(平凡社、2013年)、『フランス文化読本』(丸善出版、2014年)ほか。

田口亜紀(たぐち あき)
共立女子大学文芸学部フランス語フランス文学コース教授。NHKテレビ「旅するフランス語」監修、NHKラジオ「まいにちフランス語」講師。著書にNerval(Peter Lang)。共著に『両大戦間の日仏文化交流』(ゆまに書房、2015年)、『近代日本とフランス象徴主義』(水声社、2016年)。共訳に『100語でたのしむオペラ』(フィリップ・ジョルダン著、白水社、2016年)。

谷本道昭(たにもと みちあき)
東京大学大学院総合文化研究科助教。論文にLa figure du conteur chez Balzac(博士論文:http://www.theses.fr/2016USPCC219)、共訳にアンドレ・バザン『映画とは何か』(岩波文庫、2015年)ほか。

中条省平(ちゅうじょう しょうへい)
学習院大学文学部フランス語圏文化学科教授。著書に『反=近代文学史』『フランス映画史の誘惑』『マンガの論点』『ただしいジャズ入門』。訳書にバタイユ『マダム・エドワルダ 目玉の話』(光文社古典新訳文庫、2006年)、コクトー『恐るべき子供たち』(共訳、光文社古典新訳文庫、2007年)ほか。

塚本昌則(つかもと まさのり)
東京大学教授。フランス近代文学。著書に『フランス文学講義』(中公新書、2012年)、編著に『写真と文学――何がイメージの価値を決めるのか』(平凡社、2013年)、訳書にシャモワゾー『カリブ海偽典――最期の身ぶりによる聖書的物語』(紀伊國屋書店、2010年)ほか。

中野知律(なかの ちづ)
一橋大学大学院社会学研究科教授。フランス文学、マルセル・プルースト研究。著書に『プルーストと創造の時間』(名古屋大学出版会、2013年)、Proust. Face a l'heritage du XIXe siecle, Presses Sorbonne nouvelle, 2012(共著)、Marcel Proust, Cahier 54, vol. II : Transcription diplomatique, notes et index par F. Goujon, N. Mauriac et Chizu Nakano, Bibliotheque nationale de France/Brepols, 2008(共編著・校訂)ほか。

野崎歓(のざき かん) ※編著者紹介を参照。

博多かおる(はかた かおる)
上智大学文学部フランス文学科教授。訳書に「ゴリオ爺さん」『バルザック』(集英社文庫、2015年)、パスカル・キニャール『約束のない絆』(水声社、2016年)ほか。

平岡敦(ひらおか あつし)
中央大学講師、翻訳家。『この世でいちばんすばらしい馬』(徳間書店、2008年)、『水曜日の本屋さん』(光村教育図書、2009年)で産経児童出版文化賞を、『オペラ座の怪人』(光文社古典新訳文庫、2013年)で日仏翻訳文学賞を、『天国でまた会おう』(早川書房、2015年)で日本翻訳家協会翻訳特別賞を受賞。主な訳書にグランジェ『クリムゾン・リバー』(創元推理文庫、2001年)、アルテ『第四の扉』(ハヤカワ・ミステリ文庫、2018年)、ルブラン『怪盗紳士ルパン』(ハヤカワ・ミステリ文庫、2005年)ほか。

福田美雪(ふくだ みゆき)
獨協大学外国語学部フランス語学科准教授。19世紀フランス文学。共著に『〈見える〉を問い直す』(彩流社、2017年)、『教養のフランス近現代史』(ミネルヴァ書房、2015年)、『フランス文化読本』(丸善出版、2014年)。主な論文に「開かれたパンテオン――「プレイヤード叢書」をめぐって」(「文学」2016年9、10月号、岩波書店)ほか。

堀江敏幸(ほりえ としゆき)
作家。早稲田大学文学学術院教授。主な著書に『おぱらばん』、『熊の敷石』、『雪沼とその周辺』、『河岸忘日抄』、『その姿の消し方』、『坂を見あげて』、『曇天記』。訳書にジャック・レダ『パリの廃墟』(みすず書房、2001年)、ユルスナール『なにが? 永遠が』(白水社、2015年)ほか。

前之園望(まえのその のぞむ)
東京大学大学院人文社会系研究科助教。アンドレ・ブルトン、シュルレアリスム。訳書にアニー・ル・ブラン『換気口』(エディション・イレーヌ、2016年)、共著に『声と文学』(平凡社、2017年)ほか。

水野尚(みずの ひさし)
関西学院大学文学部教授。フランス19世紀文学を中心に、フランス美術や日仏文学交流も研究。著書にRimbaud entre vers et prose(Kime, 2014), Gerard de Nerval et la poesie en vers(Champion, 2018)、『言葉の錬金術――ヴィヨン、ランボー、ネルヴァルと近代日本文学』(笠間書院、2012年)、『フランス 魅せる美』(関西学院大学出版会、2017年)ほか。

宮下志朗(みやした しろう)
放送大学客員教授、東京大学名誉教授。著書に『本の都市リヨン』(晶文社、1989年、大佛次郎賞)、『読書の首都パリ』(みすず書房、1998年)、『神をも騙す』(岩波書店、2011年)、『書物史への扉』(岩波書店、2016年)。訳書にラブレー《ガルガンチュアとパンタグリュエル》全5巻(ちくま文庫、2005-2012年、読売文学賞・日仏翻訳文学賞)、モンテーニュ『エセー』全7巻(白水社、2005-2016年)、グルニエ『パリはわが町』(岩波書店、2016年)ほか。

安田百合絵(やすだ ゆりえ)
東京大学人文社会系研究科博士課程在籍。18世紀フランス文学。

横山安由美(よこやま あゆみ)
立教大学文学部教授。共編著に『はじめて学ぶフランス文学史』(ミネルヴァ書房、2002年)、『フランス文化55のキーワード』(ミネルヴァ書房、2011年)、訳書にロベール・ド・ボロン『西洋中世奇譚集成 魔術師マーリン』(講談社、2015年)ほか。

吉村和明(よしむら かずあき)
上智大学教授。19世紀文学・表象文化。著書に『テオフィル・ゴーチエと19世紀芸術』(共編著、ぎょうせい、2014年)、『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』(共編著、春風社、2017年)、訳書に「断章としての身体」『ロラン・バルト著作集8』(みすず書房、2017年)ほか。
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