西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
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アルフレッド ドゥ ミュッセ

2008年07月31日 | ポエジー 詩 演劇
Louis Charles Alfred de Musset (1810年12月11日生まれ、1857年5月2日没)

ロマン主義時代のパリで、そしてイタリアで6才年上のサンドと情熱的な愛を育んだ詩人ミュッセ。イタリアの旅から、代表作
『ロレンザッツィオ』(1834)が誕生した。途中で一時的な別れがあったが、二人の関係は1833年から35年まで続いた。

サンドとの決定的な別離の後の作品としては、『On ne badine pas avec l'amour 戯れに恋はすまじ』(1834)、『La nuit de mai 五月の夜』(1835)、『Confession d'un enfant du siecle 世紀児の告白』(1836 半自伝的散文)などがある。ちなみに、世紀児という言葉を初めて使ったのはサンドであった(Cf. 小説 Lelia 1833)。サンドは『彼女と彼』(1859)というヴェネチアの二人の恋に発想を得た小説を書いている。が、この小説でもまた『Journal intime 日記』の中でも、サンドは恋人をひとり残し夜の街の女たちと戯れに出かけるミュッセを描き、 帰らぬ恋人を待つ寂しさや切ない自らの心情を吐露している。これに対し、ミュッセの兄のポールPaul Mussetは、同年、『彼と彼女』(1859)を著し、サンドを酷評しミュッセを弁護した。

バルザックと同時にレジョン・ドヌール賞を授与されたり、アカデミー・フランセーズの会員に選ばれているので、ミュッセはもっと長生きしたように思っていましたが、逝去したのは47才という若さでした。
ミュッセが17才でノディエのセナークルに参加していたことは有名ですが、 Lycee Henri IVの生徒だったこと、医学、法律、絵画、英語、ピアノやサキソフォンまで試みたことなど、ミュッセの生涯に関する興味深い事実を、次のサイトで見ることができます。

http://fr.wikipedia.org/wiki/Alfred_de_Musset
http://www.toutelapoesie.com/Biographie-Alfred-Musset-t15719.html

日本語のサイト - 
*『ヴェネチアの恋人たち』シャルル・モーラス、後藤俊雄訳(弥生書房、1972年刊)
平井知香子氏による書評 :
http://web.cla.kobe-u.ac.jp/staff/sakamoto/2008/06/post-23.html

*「ミュッセの部屋」= 詳細な充実したサイトです。
http://members.at.infoseek.co.jp/pixy5/page111.html
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