29 小野晋吾 投手 32歳 年俸1億円
【2007年成績】 22試合 7勝9敗0S 防御率3.25 135回2/3 150被安打 9被本塁打 28与四球 8与死球 59奪三振 被打率.287
今年も4月末に1回飛ばされただけで、1年間ローテーションを守りました。
かなり地味ではありますが、ロッテの先発陣の一員として今や欠かせぬ投手です。
勝ち星は昨年と同じ7勝ですが、全体的な成績は昨年より落ちています。
傾向としては昨年から引き続き味方打線の援護がない「不憫大王」のイメージが強いですが、こと今年に関しては自業自得の面もかなりありました。
立ち上がりの失点、味方が点を取ってくれた直後の失点と、野手の気持ちが萎えてしまうようなパターンでの失点が多かったのが今年の特徴でした。
要は勝負弱いと言いますか、ここぞと言う場面で踏ん張れない弱さが小野のピッチングを象徴しています。
中盤に彼が全く勝てなかったのがチームとして勢いに乗れなかった1つの理由でもあり、そういう意味では責任を果たしきれなかったと言ってもよいかもしれません。
しかし終盤からは彼本来の打たせて取るピッチングが復活し、CSでも見事な粘りの投球を見せてくれました。
3年というスパンで見れば他の先発陣のメンバーと遜色ない成績を残しており、防御率という観点から言えばむしろ小野にアドバンテージがあります。
それにも関わらず勝ち星を伸ばせないのは勝負弱さが理由であるわけですから、この克服が彼にとっての課題だと言えます。
ピッチングは変化球主体で、小野はシュートというイメージが染みついています。
これはサンデー晋吾と呼ばれた2000年の印象が強烈であったためで、確かにシュートを多用はしていますが今年はむしろカットボールを決め球にしていたように見えました。
シュートで内角をえぐりながらカットボールで芯を外すといったスタイル、イメージを利用してシュートは見せ球にしたのだと思います。
これはかなり有効で、ピッチングの幅が広がったと思います。
YFKの解体もあり、先発陣から中継ぎ抑えへの異動があるかもしれない来季ですから、中継ぎの経験のある小野が指名される可能性は非常に高いでしょう。
被本塁打の多さが気になりますし、シュート回転したボールが中に入るリスクを持った投手でもあるのですが、内野ゴロを打たせる技術は中継ぎとしては有効だとも言えます。
しかし小野は長いイニングを投げさせることで持ち味が活きる投手だと考えていますので、是非とも来季も先発で起用して欲しいと思います。
【オリオン村査定】 1億円 → 1億円 (±0%)