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オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
since 2007.4.16
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2007年通信簿 29 小野晋吾

2007-11-14 00:55:51 | 千葉ロッテ

29 小野晋吾 投手 32歳 年俸1億円

【2007年成績】 22試合 7勝9敗0S 防御率3.25 135回2/3 150被安打 9被本塁打 28与四球 8与死球 59奪三振 被打率.287

今年も4月末に1回飛ばされただけで、1年間ローテーションを守りました。
かなり地味ではありますが、ロッテの先発陣の一員として今や欠かせぬ投手です。

勝ち星は昨年と同じ7勝ですが、全体的な成績は昨年より落ちています。
傾向としては昨年から引き続き味方打線の援護がない「不憫大王」のイメージが強いですが、こと今年に関しては自業自得の面もかなりありました。
立ち上がりの失点、味方が点を取ってくれた直後の失点と、野手の気持ちが萎えてしまうようなパターンでの失点が多かったのが今年の特徴でした。
要は勝負弱いと言いますか、ここぞと言う場面で踏ん張れない弱さが小野のピッチングを象徴しています。
中盤に彼が全く勝てなかったのがチームとして勢いに乗れなかった1つの理由でもあり、そういう意味では責任を果たしきれなかったと言ってもよいかもしれません。

しかし終盤からは彼本来の打たせて取るピッチングが復活し、CSでも見事な粘りの投球を見せてくれました。
3年というスパンで見れば他の先発陣のメンバーと遜色ない成績を残しており、防御率という観点から言えばむしろ小野にアドバンテージがあります。
それにも関わらず勝ち星を伸ばせないのは勝負弱さが理由であるわけですから、この克服が彼にとっての課題だと言えます。

ピッチングは変化球主体で、小野はシュートというイメージが染みついています。
これはサンデー晋吾と呼ばれた2000年の印象が強烈であったためで、確かにシュートを多用はしていますが今年はむしろカットボールを決め球にしていたように見えました。
シュートで内角をえぐりながらカットボールで芯を外すといったスタイル、イメージを利用してシュートは見せ球にしたのだと思います。
これはかなり有効で、ピッチングの幅が広がったと思います。

YFKの解体もあり、先発陣から中継ぎ抑えへの異動があるかもしれない来季ですから、中継ぎの経験のある小野が指名される可能性は非常に高いでしょう。
被本塁打の多さが気になりますし、シュート回転したボールが中に入るリスクを持った投手でもあるのですが、内野ゴロを打たせる技術は中継ぎとしては有効だとも言えます。
しかし小野は長いイニングを投げさせることで持ち味が活きる投手だと考えていますので、是非とも来季も先発で起用して欲しいと思います。


【オリオン村査定】 1億円 → 1億円 (±0%)

 

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織田大戦記(1)

2007-11-13 01:20:00 | 読書録

織田大戦記〈1〉

学習研究社

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慶長5年(1600年)、関ヶ原で松尾山に陣取る小早川勢が山を駆け下りるところから物語は始まります。
謀略を仕掛けた徳川家康が勝利を確信した時、そこに攻め落としたはずの岐阜城が織田勢に奪還されたとの報せが入ります。
まだその時には関ヶ原で戦う東西両軍の誰一人、その織田勢を率いるのが織田秀信でないことに気がついていません。

本能寺の変で織田信長が逃亡に成功していたら、あるいは嫡男の織田信忠が逃れることができていたら、といった設定は過去にもありました。
しかしこの作品の主人公は織田信衡、あまり聞いたことがない武将が登場します。
この信衡は織田信長の孫にあたり、秀信の従兄弟でもあります。
江戸時代に入ってから編纂された系図にしか記されていないために実在を疑問視されていますが、信衡の父である信正は信長の庶長子であり、信忠の兄となります。
すなわち信衡は信長の嫡孫とも言ってよく、この信衡が織田家による天下布武を目指して立ちあがるというのが織田大戦記の「if」です。

本能寺の変で信長が倒れた後の織田家の悲惨な末路を立て直すべく立ちあがった信衡の、まさに信長の生まれ変わりとも言えるような煌めきが描かれ、死んだはずの竹中半兵衛や加藤段蔵など多士済々な登場人物が物語を彩り、今後の展開を期待させてくれます。


2007年11月12日 読破  ★★★★★(5点)

【関連図書】 織田大戦記(2)  織田大戦記(3) 織田大戦記(4) 織田大戦記(5) 織田大戦記(6) 織田大戦記(7) 織田大戦記(8) 織田大戦記(9) 織田大戦記(10)

 


2007年通信簿 27 古谷拓哉

2007-11-13 00:59:26 | 千葉ロッテ

27 古谷拓哉 投手 26歳 年俸1000万円

【2007年成績】 E 23試合 3勝6敗0S 防御率5.54 76回1/3 89被安打 9被本塁打 30与四球 1与死球 61奪三振

昨年はルーキーながら開幕から2軍のローテーションに入り、成瀬とともに連勝街道を突っ走りました。
しかし成瀬がその後1軍で活躍したのに対して古谷は1試合の起用のみ、この差がさらに今年は明確になってしまいました。

早くも低いレベルでの2年目のジンクスに陥ってしまったかのような、天国から地獄へ突き落とされたような1年でした。
昨年は1軍は1試合のみでしたし、今年はファームでの登板も見ていませんので技術的なことは判断できません。
数字を見る限りでは慣れられたように思え、被本塁打の多さから言っても球威・コントロールとも今ひとつだったのでしょう。

同期の川崎と違って一貫して先発としての起用をされているようで、ウインターリーグに派遣されたことからも期待される先発左腕であることは間違いありません。
来季は先発6人衆から抑えに配置転換があるかもしれず、古谷にとっては大きなチャンスとなるかもしれません。
チーム内の先発左腕として成瀬に次ぐポジションにいるわけですから、悪くともきっかけぐらいはつかんで欲しいところです。


【オリオン村査定】 1000万円 → 850万円 (▼15%)

 

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2007年通信簿 25 竹原直隆

2007-11-11 19:10:22 | 千葉ロッテ

25 竹原直隆 外野手 27歳 年俸1130万円

【2007年成績】 66試合 122打数 17得点 30安打 打率.246 6二塁打 0三塁打 8本塁打 23打点 2盗塁 11四死球 29三振 得点圏打率.194

2軍で2年連続ホームラン王に輝いた長打力の片鱗を、ようやく1軍で見せてくれました。
ホームランアーチストらしい美しく弧を描いた弾道は、来季に大きな期待を持たせてくれます。

終盤やCSで先発が左腕の時には3番を任されるなど、左キラーが定着してきました。
チームが苦手としている和田をカモにして名をあげました。
しかしプロ初ホームランは右の谷中からでしたし、レギュラーを獲るためには左キラーなどと言われることは竹原にとってはマイナスでしかありません。

サブローと早川が健在であれば、残るポジションはレフトのみです。
この最後の席を大松と争っていくことになるわけですから、ツープラトンが好きなバレンタイン監督は右腕には大松で左腕には竹原と来季も考えているでしょう。
しかし幸か不幸か左腕に対する左打者ほど、右腕に対する右打者の不利は球界でも言われていません。
右腕が圧倒的に多いことによる慣れが理由でしょうが、つまりは大松よりも竹原の方がレギュラーに近いとも言えるわけです。
大松も昨年は8本塁打を放ちながら打率は2割ちょっとと、今年の竹原ぐらいの成績でした。
しかし今年は自ら設けた課題をクリアして3割を記録し、竹原の1歩も2歩も前を走っています。
竹原が大松を抜くためには来季の打率を.270程度までは上げること、これが最低条件です。

また大松と同様に、守備を何とかしなければなりません。
昨年よりはかなり上達しましたが、まだまだ安心して任せられるレベルではありません。
大松と竹原を同時に外野で起用することは投手にとって負担でしかない、こんな評価をされるようではいつまで経ってもレギュラーにはなれません。
ズレータがいるのでDHも空いていませんから、福浦の跡を狙ってファースト守備の練習をするのも良いかもしれません。

竹原の良さは、あそこまで振るかと思うような思い切りのいいスイングです。
どこか新庄にも似ており、当たった時の美しい弾道にはほれぼれします。
ただ彼の場合は山張りタイプではないとは思うのですが、狙いが外れた時の見逃し三振が多いような気がします。
打率を上げるためにも粘り強いバッティング、タイミングを外された時のバットコントロールに磨きをかけることが必要だと思われます。

来季は.270の15本、これぐらいは狙って欲しいですし、また達成できる力は充分にあるはずです。
本人も今年の成績で満足しているわけもないでしょうから、秋季キャンプでも守備練習に汗を流しているようですし、弱点克服&長所磨きでブレークしてくれることを期待しています。


【オリオン村査定】 1130万円 → 1600万円 (△42%)

 

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2007年通信簿 24 吉井理人

2007-11-11 18:25:22 | 千葉ロッテ

24 吉井理人 投手 42歳 年俸3300万円

【2007年成績】 4試合 0勝3敗0S 防御率13.14 12回1/3 30被安打 1被本塁打 6与四球 2与死球 4奪三振 被打率.476

そもそも獲得した時から使い物になるのかと強い懸念を持っていましたが、その懸念を遙かに上回るようなダメダメぶりした。
僅かながらでも期待した自分をあざ笑うかのような惨状、獲得を強く推したバレンタイン監督と、それを止めることが出来なかったフロントは猛省してもらいたいところです。

吉井を獲得してどうするのか (6/28 オリオン村)

先発陣を6人で回すためには久保の骨折離脱による穴を埋めなければならないのは理解しますが、やはり今から考えても吉井をそこに充てるのは無理がありすぎました。
投懐のオリックスですら2軍に落とし、またロッテ戦でボコボコになったのも記憶に新しい吉井の、いったい何処に期待したのかわかりません。

とにかく球威がない上にコントロールも悪いという、とても1軍では投げられる状態ではありませんでした。
しかし試合後のコメントは自分の状態を全く理解していない脳天気なものばかりで、こんな投手をよくも4試合も先発させたかと脱力してしまいます。
12回ちょっとで30本もの安打を浴びて被打率が.476では、驚きを越えて呆れるしかありません。
同じ負けるなら黒木や古谷や手嶌や田中良を起用した方がチームにとってプラスでしたし、この4試合の半分でも勝っていれば1位通過を狙えたかもしれません。
早川獲得のプラスを帳消しにしてしまうぐらい、悔やんでも悔やみきれない酷いトレードでした。

本人は来季も現役でやりたい、来季こそバレンタイン監督に恩返しがしたい、などとほざいていましたが、さすがにフロントもそこまで馬鹿ではなかったようです。
ロッテを解雇された吉井はあっさりと日本ハムのコーチに就任、最初から最後まで振り回されて終わりました。
メジャーで活躍するなど実績のある投手でしたが、晩節を汚したとしか言いようがありません。


【オリオン村査定】 3300万円 → 戦力外 ※10月27日に戦力外

 

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2007年通信簿 23 大塚明

2007-11-10 23:03:47 | 千葉ロッテ

23 大塚明 外野手 32歳 年俸3050万円

【2007年成績】 49試合 46打数 8得点 7安打 打率.152 0二塁打 0三塁打 0本塁打 1打点 4盗塁 6四死球 9三振 得点圏打率.250

今年も怪我で満足な成績を残すことが出来ませんでした。
肩だったり膝だったり故障の絶えない選手で、五体満足にプレーしたことがないのではと思えるほどです。
故障も疲労骨折や死球など避けられないものであれば仕方がありませんが、大塚の場合は単に体が弱いだけに思えます。
かと言って走り込みやウェイトトレーニングを徹底してやっているようにも見えず、素質だけでプレーしている様に感じてなりません。

努力していないわけではないと思います。
私は1995年前後の数年間を浦和通いに費やしており、彼の若い時のプレーも知っています。
プロに入ってから内野手に転向しましたがエラーが絶えず、内野手の適性なしと判断されて外野手に転向しました。
それでも今からは信じられない拙守を繰り返し、相当悩みもしたはずです。
それが今や広い守備範囲と勘のいい堅守を誇る外野手になったわけですから、相当な努力をしたと思います。
打撃も何度もフォームを変えて、ようやく一昨年の活躍に繋げました。
しかしそれでも、彼の持っている「松井和夫(稼頭央)以上」と評価された素質を活かしきっているとは思えません。

もちろんアマチュア時代の評価が直接プロでの実績に繋がるわけではないのは言うまでもありません。
しかし大塚の場合は、彼のブログに見て取れるような淡泊さ、どこか他人事の様な性格が災いしているように感じます。
このままでは大松や竹原の守備要員として選手生命を終わりそうで、彼に期待し続けた私を含めたファンを裏切る結果になりそうで悔しくてなりません。
チームにとっては今の大塚のような守備や走塁で貢献する控えの選手も必要でしょうが、彼はそんなポジションで終わっていい選手ではないはずです。

来季はそれこそブログをやめてでも、とにかく野球だけに専念する1年として欲しいと思います。
このままプロ野球選手としてのキャリアを終えてしまったら、引退後に絶対に後悔するはずです。
来季は最低100試合・300打数を目指して、レギュラー奪取をしてくれることを期待しています。


【オリオン村査定】 3050万円 → 2700万円 (▼11%)

 

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2007年通信簿 22 里崎智也

2007-11-10 22:05:47 | 千葉ロッテ

22 里崎智也 捕手 31歳 年俸9000万円

【2007年成績】 127試合 477打数 56得点 129安打 打率.270 27二塁打 3三塁打 14本塁打 75打点 1盗塁 41四死球 109三振 得点圏打率.293

ほぼ全ての項目で自己最高を記録した1年でした。
春先に故障でしばらく欠場しながらもこの成績ですから、本人もある程度は満足しているのではないでしょうか。
数年続いた橋本との正捕手争いも今年で完全に決着がつき、余程のことがない限りは里崎の時代が続くでしょう。

彼の場合は攻撃的なタイプの捕手で、終盤はクリーンアップを任された打撃が売りの選手です。
思い切りのいいバッティングはCSでも見せたようにチームを救うことが多く、頼りになるバッターです。
こうと決めたら迷い無く振り抜くそのスタイルは、投手にとっては脅威の打者と映っているはずです。
何を考えているかわからないようなバッターボックスでは無表情に徹している里崎のその姿が相手を迷わせており、今後も喜怒哀楽なしの姿勢を貫いて欲しいと思います。

彼の秀でているところは広角に打てること、右にも強い打球を打てることが大きな武器になっています。
その広角ぶりは落合にも似ており、あれを右に打つかと思えるような場面も多々あります。
こうと決めたら徹底するところから生まれていると思われ、これは走者を進めたい場面などでも生きてきます。
また自分の判断でバントをすることもあり、ベンチとしては作戦を立てやすい打者とも言えます。

弱点は強みの裏返し、狙い球が外れた時のあっさりとしたバッティングです。
その三振数から見て取れるように、まさに狙い打ちの打撃の副産物とも言えるような淡泊ぶりが目立ちます。
高めのストレートが好きなのか顔の辺りのボールを空振りするケースも多いですし、何でもないストライクコースのボールをあっさりと見逃しての三振も強く印象に残ります。
狙いが外れた時でもバットに当ててファールにするような柔軟なバッティングは苦手なようです。

しかし彼の場合は、今のスタイルで思い切りバットを振らせている方がいいと考えます。
チームバッティングは自分で考えてできる選手ですから、あれこれと余計なことを言うと良いところまで消えてしまう可能性を秘めていると思います。
そういう意味では彼はクリーンアップではなく6~7番あたりでの起用がよいのではないかと常々考えています。

守備面では投手のタイプに合わせたリードが出来るようになりましたが、その把握に時間はかかるようです。
バーンの時もそうでしたし、荻野の特徴を掴むまでにも数試合を要しました。
バーンの時はWBCで不在、荻野も2軍でのスタートでしたので仕方がないのかもしれませんが、来季は好むと好まざるとに関わらず雨後の竹の子のように出てくる新戦力の相手をしなければならないはずなので、秋季キャンプ時から少しでも多くの投手のボールを受けるようにして欲しいと思います。

リード面では上下左右前後を巧く使った、頭脳的な配球ができるようになってきました。
打者の視線を動かすことを主眼に考えているようで、呆然と打者が見送る場面が多いのが里崎のリードの真骨頂でしょう。
しかし一途に同じボールを要求し続ける頑固さもあり、藪田がそれでサヨナラホームランを打たれるといった失敗もありましたが、これも里崎のリードのエッセンスとして活きているように思えます。
ただ立ちあがって捕球するような高めのストレートを要求するのだけはやめて欲しいと思っています。
成瀬の1敗もそのボールをホームランされたものであり、失敗した時の痛手が大きすぎます。
カブレラなどの外国人選手には割と有効ですが、失敗したケースの方が多いはずです。

強肩で盗塁阻止率も高く、ホームでのブロックも巧みであり、リード面での成長もあってリーグを代表する捕手になりました。
ファンサービス面からも絶大な人気を誇り、チームにとっても必要不可欠な選手です。
年齢的にも脂がのってきたところですし、まだまだ上を狙える選手のはずですから、来季も更なる活躍を期待しています。


【オリオン村査定】 9000万円 → 1億3000万円 (△44%)

 

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2007年通信簿 21 内竜也

2007-11-09 00:55:58 | 千葉ロッテ

21 内竜也 投手 22歳 年俸810万円

【2007年成績】 E 34試合 3勝0敗8S 防御率3.05 38回1/3 40被安打 0被本塁打 23与四球 5与死球 45奪三振

昨年ブレークしかけましたが故障で離脱、そして今年は1軍での登板がありませんでした。
小林雅の跡を継ぐべく期待され続けてきましたが、同期の成瀬に大きく差をつけられました。

やはり2軍とは言ってもこの成績を見ると、小林雅の衣鉢を継ぐのは内しかいないように思えます。
イニング以上の奪三振、被本塁打ゼロ、素質の片鱗を窺わせます。
被打率や四球の多さなど課題も山積していますが、そろそろ1軍で使って育てる時期にきているはずです。
これだけの結果を出しながら1軍でのチャンスをもらえなかった理由は何なのか、とても気になります。
何か致命的な欠陥でもあれば話は別ですが、そうでないのであれば2軍でこれ以上投げさせても意味はないように思えます。
とにかく1軍で経験を積ませること、来季は常時1軍で起用すべきだと考えます。

そんな内の大敵はやはり故障、昨年のチャンスを棒に振りましたし、今年のウィンターリーグも肩の違和感で早々に帰国しました。
これはルーキーの年にきっちりと体作りをさせることなく実戦に投入したことと無関係ではないと思います。
内は公立高校の出身で、野球名門校で揉まれたような選手ではありません。
言ってみれば素質だけでやっていたようなもので、プロでやっていく体力も充分ではなかったと思います。
高校卒のルーキーで1軍選手と変わらないほどの体力・体格であったのは、最近では今江ぐらいなものでしょう。
そんな内に開幕から連投に近い使い方をし、1軍でも起用したこと、充分な器を作る前に大量の料理を盛ったことで器にヒビが入ってしまった、そんな感じでしょうか。
相変わらず肩の違和感は残っているようですが、それを幸いにこの冬はみっちりと体作りに専念するべきだと思います。

いきなりの抑え起用は博打でしかありませんが、何にせよ1軍の戦力として戦っていける体作りを優先課題とした上で、やはり中継ぎでも敗戦処理でも何でもいいので使い続けることが大事だと思います。
このままでは素質を活かしきることなく年をとっていき・・・というシナリオが現実味を帯びてきます。
彼のブログを見る限りでは精神的にもまだまだ子供のようですから、球団主導できっちりとした計画を持って育成・起用をしていって欲しいと思います。


【オリオン村査定】 810万円 → 730万円 (▼10%)

 

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2007年通信簿 20 藪田安彦

2007-11-08 01:10:10 | 千葉ロッテ

20 藪田安彦 投手 34歳 年俸1億1300万円

【2007年成績】 58試合 4勝6敗4S 防御率2.73 62回2/3 64被安打 5被本塁打 10与四球 2与死球 45奪三振 被打率.268

今年獲得したFA権を行使してのメジャー挑戦が有力視される藪田ですが、確かに年齢的にも実力的にも挑戦するなら今年がラストイヤーであることは間違いありません。
最多ホールドを獲得した1年ではありましたが、既に下り坂に入ったことも感じさせられた1年でもありました。

数年前まではストレートも140キロそこそこで、何がいいのだろうと思えるほど平凡な投手であったのが藪田でした。
それがリリーフに転向したとたんに150キロのストレートを武器にする力のピッチングができるようになり、まさに中継ぎこそ天職と言えるような変貌を見せました。
2005年の日本一も藪田がいてこそであり、栄光のドラ2の名に恥じない活躍をしてくれました。

しかしそんな藪田も昨年あたりから故障も出始め、年齢からくるであろう衰えも噂されるようになりました。
実際今年も序盤はストレートに伸びが無く、痛打されるケースが目立ち始めました。
私はストレートが遅くなったことがとても気になっており、度々そのことについて指摘しています。

ストレス溜まりまくり (5/23 オリオン村)

中盤から後半にかけてはストレートにも力が戻りましたが、ピシッと抑えることがなかなかできなくなりました。
まさにコバマサ劇場ならぬヤブタ劇場になるケースも増え始め、ランナーを出しながらも何とか抑えるといった小林雅が打たれ始めた時と同じ様な展開になってきました。
被本塁打の5本は打たれすぎで、藪田の活躍の源であったストレートに威力が無くなってきたことの証とも言えます。
これはコントロールの乱れ、ボール先行で苦し紛れのストレートを狙い打ちされたことも無関係ではないと思います。
今までであれば高めの伸びのあるストレートで空振りを取れていたはずが、今年はそれができなかったということです。
当然本人もその自覚はあると思いますので、だからこそのFA宣言であったと思います。

そうは言ってもロッテの中継ぎ陣では随一の力を持った投手であることは間違いありませんし、小林雅の跡を継ぐ最有力候補であることを否定する人もいないでしょう。
残留して荻野や川崎、内らが完全に独り立ちするまでベテランとして投手陣を引っ張っていって欲しいと思っています。
藪田の結論により来季のロッテ投手陣の顔ぶれがガラッと変わる可能性があるだけに、どういった結論になるにせよ早期の決着はお願いしたいところです。


【オリオン村査定】 1億1300万円 → 1億5000万円 (△33%) ※2年契約

 

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新しい時代への息吹

2007-11-07 23:15:11 | 千葉ロッテ

予想されたことではありましたが、藪田がFA宣言をしました。
昨年の契約交渉の時もメジャー移籍を視野に入れて複数年契約を断ったので、球団としても想定の範囲であったと思われます。

ロッテ・藪田がFA宣言 (11/7 時事通信)

ロッテの藪田安彦投手(34)が7日、フリーエージェント(FA)権行使の申請書を球団に提出した。
千葉マリンスタジアム内で記者会見した藪田は「残留か移籍かの結論は、メジャーも含めた他球団の評価を聞いてから決めたい」と語り、米大リーグ入りも視野に入れていることを明らかにした。
球団側は慰留に努める方針。
ロッテでは抑えの小林雅に続くFA宣言。
既に戦力外を通告された藤田はこの日、巨人と契約し、チームを支えてきた救援3投手がそろって退団する可能性も出てきた。
藪田は新日鉄広畑から1996年にロッテ入団。
主に中継ぎで活躍し、2005年には藤田、小林雅との継投で日本一に貢献。
今季は38ホールドポイント(HP)で最優秀中継ぎ投手となり、初めてタイトルを獲得した。
通算成績は343試合に登板して44勝59敗9セーブで防御率4.03。
小林雅と違って残留の目も十分あると思っています。
藪田がお金を度外視してまでメジャーでのプレーを渇望しているのかどうか、移籍か残留かはそこにかかっていると考えます。
今年のドジャース斎藤ですら100万ドルのサラリーですから、藪田に日本以上の「さすがはメジャー」と言えるほどのオファーがあるかどうか微妙に思えます。
バブリーな球団が驚くような大枚をはたく可能性ももちろんあるでしょうが、もし100~150万ドル程度のオファーだった場合、WBCでの経験からメジャーに目を向け始めたと思われる藪田が夢を追うのか、現実の生活を重視するのか、その決断が注目されます。

また藪田の記事にもあるように、藤田が巨人と契約を結びました。
1億との報道もあったソフトバンクを袖にしての巨人との契約にはちょっと驚きましたが、長崎の高校を出ているとは言え出身は京都、今の生活圏が東京であることを考えれば妥当な判断であったとも言えます。

巨人、藤田を獲得 (11/7 共同通信)

巨人は7日、ロッテを戦力外となった藤田宗一投手(35)と来季の契約を結んだと発表した。
1年契約で年俸5500万円。
背番号は37。
東京・大手町の球団事務所で入団会見した藤田は「自由契約になって眠れない日もあった。新人のつもりで新しい自分を出したい」。
交流戦での古巣との対戦については「楽しみどころじゃない。ロッテのファンから“何で出したんや”と言われたい」と闘志を燃やした。
藤田は、主に中継ぎとして活躍してきたが、今季は31試合で1勝2敗1セーブ、防御率12.64と精彩を欠いた。
ロッテからはコーチ就任を要請されたが現役続行を希望したため、戦力外を通告された。

小林雅と同様に慣れられたパシフィックよりもセントラルでやる方が成功する可能性は高いとも思えますので、無事に日本新記録の連続リリーフ登板を果たしてくれるでしょう。
気になるとすれば小坂も使いこなせなかった巨人が、結果が出なかった時の藤田をどう遇するかです。
記録達成の4試合ぐらいは使うでしょうが、1年契約でもありますので年齢面からも解雇となる可能性は充分にあります。
その時はブラフにせよコーチ就任を申し出たロッテが、快く何らかの形でスタッフとして迎え入れてくれればと思います。

今日の動きでYFKが一斉にロッテを去る可能性が出てきました。
藪田に関しては残留の可能性は残っていると思いますが、移籍した場合も前向きに考えたいと思います。
変な言い方ですが、居ればどうしてもベテランの力に頼ってしまうのは仕方がない話で、移籍してしまえば新しい力に期待するしかなくなります。
要は災いを転じて福となすとでも言いますか、強制的に投手陣の若返りを図るという改革に踏み込むことができるようになります。
残留してくれるに越したことはありませんが、実力・評価以上の待遇で引き留めるぐらいであれば若手の台頭に賭けて欲しいと思います。

そんなところへ、期待感たっぷりの新しい力の加入が決まりました。
今年の高校生ビッグ3の1人、ドラフト1巡目で指名した地元千葉出身の唐川と契約を結んだとのことです。

唐川“早く中田と対戦したい” (11/7 デイリースポーツ)

ロッテは6日、高校生ドラフト1巡目で指名した千葉・成田高の唐川侑己投手(18)と正式契約を結んだ。
成田市内のホテルで交渉し、契約金9000万円、年俸1000万円で合意した。
仙台育英の佐藤とともに超高校級右腕と評価される唐川が、“怪物”中田翔への対抗心をむき出しにした。
「早く対戦したい。これから先、ライバルとしてやっていきたい」と言い切った。
過去に対戦経験はない。
今春センバツでは記念撮影をお願いしたというが「緊張して何を話したか覚えていない。(高校時代は)勝てる気がしなかった」と振り返る。
しかし、同じプロとして同リーグに所属することになった以上、負けてはいられない。
「真っすぐが武器。それで勝負したい」と“怪物斬り”に意欲を見せた。
同席したバレンタイン監督は「いい投手だし、早い時期に1軍で投げるだろう」と来春オープン戦での登板を示唆。
今年のオープン戦で大嶺対楽天・田中を演出しているだけに、唐川・中田対決の可能性はある。
過去には野茂と清原、松坂とイチローが名勝負を繰り広げた。
「日本を代表する投手になりたい」という唐川が打倒・中田でパ・リーグを熱く盛り上げる。

ドラフト当日に続いて今回も「憧れていた球団の一員になれて嬉しい」と発言した唐川は、既にロッテファンの心を掴むコツをモノにしているクレバーな投手です。
唐川とともに大嶺、黒滝、植松、阿部らの若手投手が新しい時代を切り開いてくれること、あのYFKの移籍が黄金時代の幕開けのプロローグだったと思える来季になってくれればと思います。

 

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2007年通信簿 19 マット・ワトソン

2007-11-07 00:41:31 | 千葉ロッテ

19 マット・ワトソン 外野手 29歳 年俸4500万円

【2007年成績】 51試合 138打数 12得点 28安打 打率.203 7二塁打 0三塁打 4本塁打 13打点 2盗塁 12四死球 25三振 得点圏打率.162

2年目で日本にも慣れてくることで、使えば.280の15本ぐらいはやってくれるのではないかと期待していた選手でしたが、完全に期待を裏切られました。
人手不足の外野手なだけにチャンスはあったはずですが、物足りないとも思える目標すら達せられなかった結果を考えれば解雇で決まりです。

パンチ力はないものの、チャンスに強い中距離ヒッターというのがワトソンのイメージでした。
昨年は巨人戦でサヨナラヒットを打つなどの活躍を見せ、今年に期待感を持たせてくれました。
しかし何を待っているかが全くわからない「何にでも手を出す」バッティングでは結果が出るはずもなく、オーティズの加入で4人目の野手の座に落ちぶれました。
ただ打てないだけでも困るのですが、守備が竹原や大松にすら劣るのも出番を減らした原因で、打てない守れないでは出番があるわけもありません。
焦りからバッティングを崩したのかもしれませんが、もっと的を絞った打撃をしなければ日本で成功するのは難しいでしょう。

まだ若いこともあり残留の目がないわけでもありませんが、YFK解体を考えれば外国人投手の補強が必須であり、4人目の立場を脱却できる可能性が極めて低いワトソンはやはり解雇が濃厚だと思います。


【オリオン村査定】 4500万円 → 戦力外

 

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成本、上川・・・動き出した来季

2007-11-06 02:22:02 | 千葉ロッテ

ようやくロッテのコーチングスタッフにも動きがありました。
成本と上川のコーチ就任が正式に発表されました。

上川、成本両氏がコーチ就任 (11/5 時事通信)

ロッテは5日、ともに球団OBの上川誠二氏(47)と成本年秀氏(39)のコーチ就任を発表した。
背番号は上川氏が「72」、成本氏は「81」。
担当は後日発表する。
上川氏は今季、楽天の二軍外野守備走塁コーチ、成本氏はヤクルトの一軍投手コーチを務めた。

またOBコーチかよ、という思いもありますが、両人とも他球団の飯を食ってきた経験があるだけに期待はできます。
OBというチームの内情を熟知した利点を活かしつつ、他球団で培った新しい風をチームにもたらして欲しいと思います。
スタッフが決まってから担当を決めるというのもどうかと思いますが、背番号から考えると成本が一軍投手コーチで上川が二軍内野守備走塁コーチが有力です。
しかし内野手の上川に外野守備コーチをやらせる楽天、何を考えているのでしょうか。
まるで捕手失格で外野手に転向した吉鶴にバッテリーコーチをさせるという、どこかのチームみたいな愚挙としか思えません。

また2軍監督を務めた経験のあるレン・サカタを育成担当として迎え入れるといった報道もありました。
古賀2軍監督が老齢であり体調不良も伝えられることから、再び2軍監督に就任するかもしれません。

ロッテ育成改革着手 レン・サカタ氏招へい (11/5 スポーツ報知)

ロッテが来季、大リーグ・オリオールズなどで活躍したレン・サカタ氏(54)を招へいすることが4日、分かった。
サカタ氏は1995年のバレンタイン第1次政権で2軍監督に就任。
その後98年まで1、2軍のコーチを務めており10年ぶりの復帰となる。
正式なポストは調整中だが、現場、フロントを問わず育成部門を担当する。
ロッテが育成部門の改革に乗り出す。
今季シーズン2位に終わった原因に若手の伸び悩みが挙げられた。
2軍はイースタン・リーグで優勝した巨人と20.5ゲーム差の最下位。
福浦、今江、ズレータら故障者が続出した中、代わりとなる選手が出てこなかった。
そこで95年からの指導で福浦、サブローら現在の主力を育成し、米国でマイナー監督の経験も豊富で若手育成に定評があるサカタ氏の再登板となった。
すでに同氏は秋季練習にも千葉マリンへ顔を出し、3日に一時帰国。
バレンタイン監督も「昔から知っている仲だ」と信頼を置いている。
育成強化で常勝チーム作りを目指す

バレンタイン監督のイエスマンばかりが増えるという懸念がないわけでもありませんが、コーチ陣の血の入れ替えは必要ですので、この3人にとどまらず不足している2軍を中心にコーチ陣の充実を図って欲しいと思います。

福浦が残留前提でいてくれること、吉井が引退して日本ハムのコーチに就任すること、藤田が報道に踊らされてトライアウトに参加しないこと、清水のトレードがほぼなくなったこと、明日はいよいよ唐川が契約を結ぶこと、などなどオフの楽しみとなる報道が続いた今日のロッテ情報でした。

 

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2007年通信簿 18 清水直行

2007-11-06 01:56:15 | 千葉ロッテ

18 清水直行 投手 32歳 年俸1億9000万円

【2007年成績】 25試合 6勝10敗0S 防御率4.78 145回 189被安打 15被本塁打 39与四球 6与死球 101奪三振 被打率.318

5年連続2桁勝利とは言いながらも昨年などはギリギリの10勝でしたから、下降線に入ってしまっている認識は本人もファンもあったはずです。
しかし今年ここまで一気に崩れるとは、なかなか予想できませんでした。

今年の清水が良かったのは開幕戦の2回まで、極端なことを言えばそんな感じです。
元々高めに力強いストレートを投げ込むスタイルですので被本塁打の多さに驚きはしませんが、この被安打の多さには力の衰えを感じざるをえません。
規定投球回に達するほどのイニングを投げて、1試合あたりの被安打が11.7本ですから勝てるわけもありません。
この傾向はCSに入っても変わらず、ピシッと抑える場面に出くわすことが珍しくなりました。

必ずしも力で押すタイプではありませんが、それでも清水の持ち味はストレートです。
ただナチュラルシュートする嫌いがあるため、コントロールミスで真ん中に入ってしまい大怪我をすることが多いのが難点ですが、それでもストレートに威力さえあればスライダーなどを駆使して割と打たせる投球ができた投手でした。
しかし今年はストレートにキレが無く、そのせいで変化球での緩急がつけられないことで単調なピッチングになってしまいました。
緩急という意味ではチェンジアップ習得を拒否した、これは小林雅と同様にストレートの威力が落ちるからという理由らしいですが、この影響も大きかったように思えます。
とは言え何にせよストレート、彼が復活するにはまずストレートのキレを取り戻すことが第一です。

元々が力でねじ伏せるタイプではないだけに、大幅なスタイルチェンジは難しいように思えます。
今のスタイルにチェンジアップを交えながらも、それでもストレートを軸にしたピッチングを目指すのがよいと考えます。
月並みではありますが走り込むこと、長いイニングを投げられない今年を反省するのであればスタミナをつけることが必須です。
3イニング目ぐらいになると上体が立ったまま手投げに近い形になることが多いのは、コントロールに意識が行き過ぎていることと合わせて下半身の粘りの無さが原因だと思います。

YFK崩壊により清水に抑えを期待する声もありますが、それもこれもかつての輝きを取り戻すことが大前提です。
今年のようなピッチングを来季もするようですと抑えはおろか、中継ぎですら出番がなくなる可能性があります。
阪神とのトレードなどとの報道が出てしまうぐらい、「元エース」と言われてしまうぐらい、清水にとって屈辱的なことはないはずです。
意外ですが誰よりもチームを愛する男であるらしいので、まさに来季は「やるしかないねん」の気概で復活してくれることを期待しています。


【オリオン村査定】 1億9000万円 → 1億4000万円 (▼26%)

 

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2007年通信簿 17 手嶌智

2007-11-04 09:01:27 | 千葉ロッテ

17 手嶌智 投手 25歳 年俸1300万円

【2007年成績】 E 18試合 1勝7敗0S 防御率3.89 78回2/3 77被安打 6被本塁打 29与四球 1与死球 51奪三振

久保とともに即戦力として入団してきた手嶌ですが、久保に大きく差をつけられました。
地元出身の期待の大器だけに、来季の奮起を期待したいところです。

ルーキーの時に1軍で先発で起用されるなど、一貫して先発要員として育てられてきました。
2軍で最多勝を獲るなど期待に応えてきましたが、怪我が彼の成長を阻害している感があります。
特に昨年の故障で登板機会が減ったこと、伸び盛りの手嶌には痛手でした。
今季も先発として2軍で投げていましたが、制球が甘いのは相変わらずの様で、防御率はそこそこながらも1勝しかできなかったのは勝負所の甘さ所以でしょう。

浅間と同様に期待される地元千葉の選手ではありますが、やはり彼も来季はそろそろ結果を出さないと首元が涼しくなってくるポジションにいます。
自由獲得枠で入団しただけに5年ぐらいは見てもらえるでしょうが、それにしても油断はできません。
中堅どころにぽっかりと穴が空いているロッテ投手陣だけに、手嶌には目の前にチャンスが転がっていると考えて欲しいところです。
1年間死に物狂いで野球をやる、そうでもしないと才能の芽が潰れてしまうでしょう。
先発で使い続けてもらえているのは期待の大きさですから、課題の変化球を磨くためにも走り込み、投げ込みを必死にやってくれることを願っています。


【オリオン村査定】 1300万円 → 1100万円 (▼15%)

 

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2007年通信簿 16 久保康友

2007-11-04 00:55:04 | 千葉ロッテ

16 久保康友 投手 27歳 年俸4000万円

【2007年成績】 21試合 9勝8敗0S 防御率4.00 128回1/3 139被安打 11被本塁打 11与四球 8与死球 82奪三振 被打率.278

ルーキーの時以来の2桁勝利はなりませんでしたが、久保としてはまずまずのシーズンであったと思います。
怪我で離脱したのが痛かったですが、離脱時以外はローテーションを守り通したことは評価していいと思います。

その怪我で離脱していた時に吉井が代役を務めたことでチームにとっては久保の不在は大きかったのですが、打球を受けての骨折ですから仕方がありません。
そういう意味ではプロに入ってから3年間、怪我らしい怪我もなくローテーションの座をキープし続けているわけですから、さすがは「松坂世代の最後の大物」と言われて入団してきただけのことはあります。
清水、渡辺俊、小野と30代半ばにさしかかろうという投手が半数を占めるロッテの先発陣ですから、小林宏とともに成瀬ら若手に繋ぐ中堅としてまだまだ頑張ってもらわなければなりません。

実際に数字を見て驚いたのですが、1試合に1個に満たない四球の数は意外でした。
そんなにコントロールのいいイメージのある投手ではないのですが、無駄な四球は出していないようです。
しかし死球はチームトップであり、やはり精緻なコントロールの持ち主ではないようですが、これは内角を積極的に攻めていると見ることもできますが、単にボールが荒れているだけかもしれません。
そう考えると、この四球の少なさは久保にとって諸刃の剣であるとも言えます。

久保といえば「打たれ出したら止まらない症候群」の患者として有名な投手です。
この四球の数を見れば、まさに打たれ出したら止まらない投手であるわけです。
つまり四球を嫌がって、ストライクを取りにいったところを痛打されているとも言えるわけです。
数字ほどコントロールがいいイメージがないのに実際の四球が少ないということは、ボール先行のピッチングをしても最終的にはストライクを取りにいっていることになり、そこを狙われているのではないかという疑念が出てきます。
被本塁打の多さも、その疑念を確信に近づける材料となります。
いいピッチングをしながら大事なところで大きなポカをする投手である、これが里崎の久保評ですが、これはまさに「四球を嫌がる性癖」からくるのではないでしょうか。
無駄な四球は大量失点に繋がるので戒めるべきではありますが、こと久保に関しては四球にする勇気を持ったピッチングも必要ではないかと思えます。
ストライクからボールになる球、スライダーに磨きをかけることが久保を一段上の極みに導くことになるのではないかと考えます。
打者も久保が四球を嫌がっていることは百も承知でしょうから、この投球スタイルの組み替えは効果を発揮するでしょう。

ようやく念願かなったポストシーズンでの登板も、結果を見れば散々なものでした。
来季はポストシーズンでの好投、日本シリーズでの勝利投手を目指して、ローテーションの軸となるべく頑張ってくれることを期待しています。


【オリオン村査定】 4000万円 → 5000万円 (△25%)

 

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