日本シリーズも中日のクライマックス王者が決まり、球界もストーブリーグに本格的に突入しました。
そしてFA戦線もスタートし、その先頭を切って小林雅がFA宣言をすることを記者会見で発表しました。
ロッテ小林雅、メジャーも視野に (11/2 時事通信)
ロッテの小林雅英投手(33)は2日、千葉マリンスタジアムで記者会見し、「フリーエージェント(FA)の申請書を球団に提出した。
国内全球団はもちろん、米メジャーも含めて関心を示してくれたところの話を聞いてみたい」と述べ、今季取得したFA権を行使することを正式に表明した。
球団側は「残留してもらいたい。決断するまで誠意を尽くして話し合いたい」(本多球団部部長)と慰留に努める。
小林雅は「年齢面を考えて決めた。(宣言を)保留して来年となると、年を取ってパフォーマンスも落ちる。気持ちを高めるためにも早く宣言したいと思った」と説明。
あと23と迫った通算250セーブには「行使に当たって考えないようにした。ストッパーにある程度こだわりはあるが、それしかないという考えはない」などと話した。
小林雅は今季27セーブを挙げ、自らが持つシーズン連続20セーブのプロ野球最長記録を7年に伸ばした。
通算成績は9年間で36勝34敗227セーブ、防御率2.79。
ある程度は予想していましたが、まさか初日に宣言するとは思いませんでした。
ロッテとも交渉するとのことですが、私は残留はないと踏んでいます。
秋季キャンプ初日に藪田が「1週間前の日曜日(21日)に球団と一度話をし“来年もロッテに残ってほしい”と言われた。期限は最終まであるので、考えていきたい」と語っていたように、既に球団はFA権を持つ選手と交渉を始めていると思われます。
そんな中での宣言ですから、下交渉が決裂したと見ます。
2005年の日本一の時でも成績が落ちたことでダウン提示をした球団が、今年の成績でアップ提示するとは思えません。
おそらくは昨年のサブローと同様にダウンした上での複数年契約が有力で、それを小林雅が是とはしなかったのでしょう。
あるいはチーム内での孤立が小林雅の背中を押したのかもしれません。
終盤戦での里崎の対応を見れば、小林雅がロッテには自分の居場所はもうないと考えてもおかしくありません。
従って私の来季の構想には既に小林雅はいません。
打たれても打たれても自分のスタイルを変えることをしない小林雅が来季もロッテで抑えを務められるかどうかは微妙ですから、むしろ移籍した方が悩むことなく次を検討することができます。
よってロッテの来季の抑えを誰にするか、いろいろと考えてみました。
A)藪田
もちろん藪田が残留してくれた場合ですが、球団は福浦と藪田は全力で慰留すると思われます。
しかし藪田は海外移籍の夢を持っているようなので油断はなりませんし、彼もFKほどではないにせよ衰えを見せ始めた来季35歳の投手だけに、球団が藪田が望む待遇を用意するかも微妙です。
それでも彼が残留した場合は、余程のことがない限りは藪田が新守護神となることは間違いないでしょう。
B)新外国人
藪田もFA移籍した場合は、バレンタイン監督のルートで新外国人投手を獲得するのが妥当な選択です。
またウォーレンという実績もありますから、まずは韓国や台湾などのアジア野球の経験のある選手を探すのも一計です。
C)清水
しかし新外国人は水もの、チーム内で実績のある投手の異動も考えられます。
長いイニングを投げるスタミナがなくなりつつある清水が、その復活のきっかけとしての抑え転向というシナリオも充分にありえます。
YFKが一気にいなくなるという緊急事態を助けて欲しい、こういった懇願をされれば清水も受け入れると思います。
D)荻野か川崎か内
あるいは荻野か川崎を大抜擢するという英断をするかもしれません。
また次世代の抑えとして期待され続けていた内の覚醒への期待もあります。
ストレートに威力があり三振を取れるというタイプではないだけに可能性は低いとは思いますが、5年というスパンで考えれば若手の起用も考えてみたいところです。
E)新人
新日鉄ENEOSの田沢が残留を表明したのが痛いですが、それでも東洋大の大場を獲得できれば彼を抑えに起用してみるのもよいと思います。
いずれにせよ藪田の動向により大きく左右されますので、12日までは目が離せません。
小林雅は長年チームを支えてきた鉄人ですので、ファンとしては長年の貢献に感謝しています。
藤田と同様に来年は記録がかかる年であっただけに、ロッテの小林雅として名球会に入って欲しかったですが、本人がロッテではモチベーションを維持できないと考えている以上は仕方がありません。
まだ若いですし、藤田ですら1億円で雇おうとする球団があるぐらいです。
セ・リーグであればまだまだ活躍できると思いますので、じっくりと考えて決断してくれればと思います。