44 早川大輔 外野手 32歳 年俸2300万円
【2007年成績】 133試合 459打数 72得点 130安打 打率.283 17二塁打 8三塁打 5本塁打 44打点 16盗塁 50四死球 74三振 得点圏打率.292
この早川がいなかったら今年の2位はなかったのではないか、そう思えるほど救世主的な活躍をしてくれました。
投手のMVPが成瀬なら、野手のMVPは早川だと思います。
この早川と辻のトレードが発表になった時、正直なところ意外な感がありました。
貴重な第三の捕手であり、また右の打者としても出番が増えつつあった辻を出してまで獲る選手なのか、これが当時の私の評価でした。
確かに早川は足が速くバレンタイン監督好みであり、また活躍した年にはロッテ戦でも痛い目にあわされた記憶はあったのですが、前年は出番が減っていただけに得意の「昔の名前で出ています」トレードではないかと危惧さえしました。
実際のところオープン戦では出番がありつつも結果を出せず、ぎりぎり何とか1軍に残った感じでした。
代田の代わり、あるいは諸積の後釜、その程度に考えていました。
しかしそんな私の思いをあざ笑うかのように早川は少ない出番で確実に結果を出して、いつの間にかレギュラーポジションを獲得していました。
今でも私はあれはフリだと思っているのですが、感情を表に出してプレーする姿は今までのロッテの選手にはいなかったタイプで新鮮味を感じました。
5月にはすっかりと足場を固め、既になくてはならない存在に昇華していました。
早川大輔 (5/6 オリオン村)
そんな早川を一気に有名にしたのは、オリックスの宮内オーナーがトレード失敗に激怒したと報道されたことでした。
オリックスが行ったトレードの失敗の最大の例として早川の名を出し、なぜあんなにいい選手を出したのかとフロントを叱ったとのことでした。
もっとも当の早川はプロ入り当初からの自信家ぶりを発揮し、これぐらいのことは出来て当然と語っていたようです。
早川は自信家 (6/1 オリオン村)
早川の武器はやはり足、俊足を活かした内野安打などで特徴をアピールしています。
三塁打はリーグトップで、加速してからのスピードはその積極性も合わせるとTSUYOSHIより上かもしれません。
3試合連続三塁打などという、リーグ記録もマークしました。
前半はダメダメだった右打席も数多く打席に立つことで慣れたのか、むしろ長打力は右の方があるようです。
意外と小技の下手さっぷりを時折見せながらもチームトップの23犠打を決めていますので、充分に2番打者としてTSUYOSHIを活かす役割を果たしてくれたと言えます。
またこちらもチームトップの16死球はリーグ2位で、逃げずに積極的に打ちにいった結果でしょう。
とにかく野球が出来て嬉しい、試合に出られて楽しくて仕方がない、そんな風が見て取れる選手だけに自然と応援したくなります。
俊足を活かした広い守備範囲とダイビングキャッチも厭わない果敢なプレーも、ロッテの外野は鉄壁と言わしめるのに充分な貢献をしています。
肩はさほど強くないのか送球にやや難があり、あまり考えずに放っている嫌いもありますが、全体的に見ればゴールデングラブの候補になってもおかしくないと思います。
来季は各チームから相当マークされるでしょうし、終盤戦での失速が気にならないと言ったら嘘になります。
しかし足があり、守備力もあるだけに余程のことがない限りはレギュラーは安泰でしょう。
あるとすれば本人の油断からくるミス、不振、怪我だと思いますが、今年の試合に出られた喜びを忘れずにプレーしてくれれば来季もきっと活躍してくれると信じています。
【オリオン村査定】 2300万円 → 4600万円 (△100%)