30 小林雅英 投手 33歳 年俸2億5000万円
【2007年成績】 49試合 2勝7敗27S 防御率3.61 47回1/3 53被安打 4被本塁打 12与四球 2与死球 35奪三振 被打率.286
FA宣言をして移籍が濃厚な小林雅ですが、彼にとってはそれが正解かもしれません。
海外にせよ国内にせよ慣れられたパ・リーグでさえなければ、まだまだ充分に活躍できる余地は残っています。
コバマサ劇場と揶揄されているように、ピシャリと抑えることが少ないタイプの投手です。
4者凡退、5者凡退など走者を出しながらも無失点に抑えるという、見ている方からすると安心して任せられないクローザーです。
私は単に強がりでしかないと思っていますが、小林雅自身は常々「点を取られても勝ちさえすればいい」と言っており、完璧に抑えることに意を向けていないようです。
しかしそれも最終的に抑えてこそ生きてくる言葉で、今年のピッチング内容では反感さえ覚えます。
とにかく球威・制球力の衰えが顕著であること、これはクローザーとしては致命的です。
球速こそ150キロをまだ越えますが、空振りをなかなか取れないことからキレのない棒球であることがわかります。
また際どくも何ともない投げた瞬間にわかるようなボール球が多く、結局カウントを悪くした挙げ句の棒球ストレートを打たれるという悪循環を繰り返しています。
清水と同様にチェンジアップ習得を拒否したことで緩急をつけたピッチングができず、打者に慣れられたワンパターンの投球が限界にきたということでしょう。
これだけコントロールが悪ければ、特に武器であるはずのシュートやスライダーを制御し切れていなければ里崎もリードのしようがなく、ただ闇雲にストレートを投げ込んで撃沈した試合も1試合や2試合ではありません。
もし残留したとしても、根本からピッチングスタイルを改造しなければ今年の成績すら残すことはできないと思います。
そういう意味からも、本人のためには移籍という選択は間違いではないと考えます。
特に斎藤や岡島らの活躍で日本人のリリーフ投手の価値が上がっているため、実績のある小林雅に食指を動かすメジャー球団もあるでしょう。
あと23に迫った名球会入りをロッテで達成できないことは残念ではありますが、かと言って頑固な小林雅が来季に向けて自ら大改造に踏み切るとは思えませんので、割とサバサバとした気持ちで見送ることができます。
藤田と同様に残留であれば大幅減俸となりますので、お互いのためと割り切っています。
彼が抜けることでピッチングスタッフが苦しくなることは間違いありませんが、実績のある投手が結果を出せなかった時の処遇に頭を悩ませなければならないことを考えれば、新しい力の台頭に期待する方が気持ち的に楽と考えているロッテファンは多いと思います。
ロッテを支えてきた功労者であることは確かですので、是非ともメジャーで250セーブをマークしてくれることを期待しています。
【オリオン村査定】 2億5000万円 → 1億5000万円 (▼40%)