27 古谷拓哉 投手 32歳 年俸1400万円
【2013年成績】 15試合 9勝1敗0S 防御率2.73 89回 67被安打 5被本塁打 29与四球 6与死球 76奪三振 被打率.215
まるで別人のようなシーズンだった、そんな今季の古谷です。
斉藤コーチが先発の方が向いていると見込んでの中継ぎからの転向が、これほどまでにはまるとはその斉藤コーチも、また古谷本人も思っていなかったでしょう。
期待をされたオープン戦では結果を出せずに浦和スタートとなりましたが、5月下旬に打者27人でのノーヒットノーランで脚光を浴びて、その一ヶ月後に一軍での今季初登板、初先発であと一人でノーヒットノーランという好投で先発としてのプロ初勝利、その後も白星を重ねてのチーム勝ち頭に並ぶ9勝は後半戦のエースと呼ぶに相応しい活躍ぶりでした。
そうなれば先発としての実質的な二年目のジンクスにどう対処をしていくのか、日本一となった2010年に中継ぎとして花開きかけたところで翌年に躓いて下り坂を転げ落ちていきましたので、今度こその轍を踏むことなくそれこそ開幕投手を目指すような、そんな古谷の遅めの爛漫を楽しみにしています。
浦和で先発として好投をしているとは聞いていましたし、6勝1敗で防御率が1.47と素晴らしい数字ではありましたが、正直なところそのピッチングに大きな期待はしていませんでした。
その春先の試合を何本かビデオで見たのですが、もっさりとしたメリハリの無さがその理由です。
力投型がベストとは言いませんがゆったりとし過ぎているようで、捉えどころのなさが見ていてもどかしかった古谷です。
しかしそれは打者から見ても同じだったのか、ボールの出所が見づらい、タイミングが取りづらい、で被打率は25回2/3の内の.202に次ぎますので実質的にはチームトップでしょう。
楽天戦をやや苦手にしていましたが、その他はほぼ全てが試合をきっちりと作った安定性はピカイチで、高給取りがバタバタと消える中での文字どおりの救世主でした。
特攻ローテで疲労が溜まったことからフォームを崩しての離脱はある意味で不可抗力ですし、それだけにきっちりと登板間隔を空けて起用をしたい来季です。
勝手に子守り投法と名付けた赤ん坊をあやすかのようなゆったり、まったりとしたフォームに磨きをかけて、やや多かった四球も今季のように攻めた結果であれば問題はありませんので、その攻める気持ちを忘れずにさらなる来季のステップアップを期待します。
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【オリオン村査定】 1400万円 → 3200万円 (△129%)