先日、わたしがひとりでちょっとモノを届ける用事でダーリンの実家に寄ったときのことです。
ダーリンの実家は玄関前に数台駐車スペースがあり、そこに差し掛かると、ちょうど義理の両親と同居している娘夫婦もいることがわかりました。
というのは、駐車スペースに車を止めてまだ車のドアを開けただけで車を降りようとしていたところでしょうか、そんな状態の娘の旦那(義理の息子ってことですね。)に、車窓ごしに外からなにやら話しかけている娘の姿が見えたからです。
私は、「あ、こんにちは~!」と彼らに言いながら近づいていきました。
すると、3メートルほどにまで近づいたときようやくわかったのですが、彼らの様子がおかしい・・・
なにか揉めていたところみたいなんです。
一瞬たじろぎましたが、娘はこちらを振り返って、
「あ! えっちゃん・・ こんにちは・・」とかろうじて言ってくれました。
なんだかその顔は今にも泣き出しそうに見えました。
「あれ・・ どうしたの? 大丈夫・・?」と私が言うと、
「大丈夫、大丈夫。」と言ってから、
「でも・・」とそのまま通りすがるのもどうかと私がたじろいでいると、
「ほんとに大丈夫だから行って、行って。おばあちゃんたちに用事なんでしょ。いいから家に入っていって。」と娘が私の背中を押しました。
私が家の中で届け物をすませ、外に出てくると、もう彼らはいませんでした。
(あれからどうしたろ・・?)とちょっと気になりました。
いつもの他愛もない喧嘩かもしれない。(娘はけっこう気性が強いので、すぐに喧嘩になるってのは周りからも本人からも聞いてます・・)
けれどそれは話として聞いたことはあっても、実際に彼らが喧嘩をしているのを目の前にしたのは初めてです。
話を聞くのは事後報告ですからいつも笑い話になっていますが、喧嘩をしている真っ最中というのは彼らとて真剣です。
その様子はほんとに一触即発に見えて、ダーリンとはろくに喧嘩になったこともない私にしてみれば、(ほんとに大丈夫か・・!?)とドキドキするようなものだったのです。
私はあのときの彼らの姿が脳裏に焼きついて離れませんでした。
あのとき娘は複雑な感情をいっぱい抱えたような、それがもう今にも零れ落ちそうな表情をしていた・・
それに対して娘の旦那のほうは、この世であれほど冷徹な表情ってあるのか、っていうほどの冷たい顔をしていた・・
娘が感情的であるのに対して、娘の旦那が冷静でいた、という単純なことではありません。
ただ感情を表向きに出している娘と、思い切り内側に溜め込み外側には出さないようにぎりぎりのところで踏みとどまっている男がいた、って感じ。
なんかただ事ではないように見えました。
そして、私は(夫婦喧嘩は犬も食わない、って言うんだから、男女が喧嘩したらあんなものなのかな・・? 何も言わずにそっとしておいた方がいいのかな?)
(それとも、もう1度、娘にさっきのは何? 何があったの?)と聞いてみたほうがいいかな、と自問していました。
娘はダーリンの前妻の子です。
だから、当然のことながら私と娘とのつながりはダーリンと結婚してから生じたわけですからほんの5年程度。
しかも娘とはいっしょに暮らしたことがあるわけではなく、その後娘もすぐに結婚したので、娘とは今までにちらほらと外で会ったことがある、っていう程度です。
それはもう、母娘という関係ではなく、友達同士って感じくらいのものです。
でも私はそれでいい、って思ってました。
どうせこれから何十年と私が死ぬまでの長い付き合いになるんだし、いきなりダーリンと結婚するからって、
「はい~、今日から私があなたのお母さんになりました。よろしくね。」って柄でもないし、ましてや娘にしてみれば、そんな風に呼べるはずもなかろう、と思ってましたから。
そしてこのときも(何も言わずにそっとしておいた方がいいのかな?)という考えは、
1.“友達”であればそうするだろう。
2.下手に嫌われたくない。(娘は気性が激しいところがあるため、まだまだ熱いときに下手にコミュニケーションをとろうとすると、「うるさい! 放っておいて!」ということになりかねないんですわ。)
3.というわけで、損する可能性があるのを押してまでも自分のほうからコミュニケ
ーションを取りに行く必要なんてないか。
という私が娘にとっての“私”という人間の評判を落としたくない、というさもしい心から来ているだけだな、とわかりました。
そうわかったとたん、私は、「それじゃあいかん!」と行動に移しました。
これまでなら放っておくほうをごく自然に選択していたかもしれない。
でもこのときはなぜかそれじゃダメだ!と強く思ったのでした。
第一、“友達みたいな母娘”ではあっても、私と娘は“友達”じゃあ、なぁ~い!
娘に嫌われたら損なだけ、とか何を保身めいたアホなこと言ってる!
身内が苦しんでいるというのに、触らぬ神にたたりなしとばかりに、放っておいていいわけがない!
差し出がましく頭を突っ込んで嫌うなら嫌え!
私は“母”として当然のことをするまでだ!
・・・と思いまして、娘にメールしました。
内容は、「何か話したいことがあったらいつでも相談に乗るからね。頼りないと思っているかもしれないけど、少なくとも聞くことだけはできるよ。」というようなものです。
さぁ、これに娘は反応するかどうか?
もともと娘はあんまりマメにメールとか返すほうではないので、もう済んだことだと自分で思えばいちいち返信してきたりするタイプではないんです。
でも私は何だか絶対メールはくる、って確信めいたものがありました。
私がこれだけ生々しく本心を伝えたんだから、真心は必ず伝わるはずだ!みたいにおめでたく思ったんですね。
そうしたら、本当にすぐに返信がきました。
「話、聞いて欲しい。」というものでした。
パパにも知られたくない、じいちゃんばあちゃんにも知られたくない、だから明日、そっちへ私が行くよ、というメールから私は、娘からすぐに反応があって嬉しい反面、
(いや、これ、思ったより深刻かもな。実は離婚を考えてるんだけど・・)なんて切り出されたらどうしよう、どうやって答えたらいいんだろう?と今度はドキドキしてきちゃいました。
何が何でも我慢しろ、と言うつもりはない。
けれど、そっかー、もう意志が固いなら仕方がないね、なんて軽はずみに言おうものなら、私のあの一言が決め手になった、なんてことになっても困るしな~なんて、堂々と、受け入れ口広く、毅然として、しかし温かく振舞うにはどうしたらいいか、なんて悶々と考え込んでいました。
そうして次の日、娘に会うと、
「ちょっと聞いてよ~ ほんとにムカつくんだからさぁ。」から始まったその娘の軽い口調から、「あぁ、よかった。やっぱりタダの喧嘩だったみたい・・」ということがわかりました。
娘は誰かに聞いて欲しかっただけみたいで、ひととおり、
「でさぁ、こういう態度なわけよ。怒れちゃうでしょ? わたし、悪くないよねぇ?」
とぶちまけると、
「あぁ、すっきりした。ここへ来るまではもっと大変なことになってるって自分では思ってたけど、話してみるとたいしたことじゃない、って気がしてきたよ。やっぱり誰かに聞いてもらう、って大切なことだね。
あ、えっちゃん、こうして時々ランチしようよ。」と言い置いて、また嵐のように去っていきました・・
あ~、良かった・・・
娘は大事なことを教えてくれました。
オーラソーマのセッションにやってくる方にも、
「サロンへ来るまでは、自分の状態はもう大変なことになってる、と思っていた。」という場合、結構あるんじゃないでしょうか。
でも、誰かに話すと整理もされるし、「あれ? これだけのことだっけ?」ってなることも多いですよね。
こうして自分で自分に気づくんですよ。
だって、「あなたが選ぶボトルはあなた自身です。」ですからね。
そして、よし!オーラソーマ受けてみよう、あのサロンに行ってみよう!とちょっとだけ勇気を出すことによって何かと繋がりながら生きていくんですよね。
私がこの先、娘と秘密のランチデートを時々することになったように。
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