ダーリンが救急車で運ばれたのを受けて、私はかつて自分が救急車で運ばれたときのことを思い出しました。
それは、30代の半ばのある日のことでした。
ワケもなく心臓が早鐘のように打って、収まりそうにもなかったんです。運動したわけでもなく、緊張しているわけでもなく、くつろいでいるにもかかわらずただひたすら心臓だけがドクンドクン打つというのは気持ち悪いもんですねえ。自分の体が自分でないようで。
親戚の家に遊びに行っていたときだったので、家の人が救急車を呼んでくれました。不思議に病院につくやいなや動悸はおさまってしまい、そのままなんの治療もせずに家に帰されました。(なんか、ダーリンと似ているわ!)
しかし、それ以来体が以前の状態に戻ることはありませんでした。
動悸に加え、視野狭窄、めまい、胃腸の不調などいろんな症状が表れました。病院にいき、あらゆる検査を受けましたが、どこも悪いところは見つからず、消去法で「じゃ、たぶん自律神経失調症でしょう」と言われました。
そのときに初めて発見したことですが、
「ストレスの多い生活を送っていますか?」と尋ねられ、瞬時に私は「いいえ」と強く否定していました。
私は、ストレスを強く感じる人、というのは、実際に生活が忙しいとか重要な仕事を任されてプレッシャーを感じている、とかよりもそれに対して不満がつのったとき「言いたいことがあってもいえない人」のことだと思っていました。言いたいことがあればどういう話し方をすればいいのか、を考えるより先にまず口に出てしまうくらい言いたいことを思いっきり言う人だった私は、だから全くストレスを感じていないはずだ、と思っていたわけです。
医者は(これ以上言っても無駄だ)と言わんばかりの苦笑をたたえて、
「ま、そういう言い方をする人ほど、ストレスが多いって場合が多いんですよ。」と言いました。それでも私は、「私のことじゃない」と思っていました。
今になってようやくわかるのですが、ストレスの多い人、というのは、「自己の内側に強烈な怒りや不満などの負の感情を溜め込む人」なんですよね。
だったら、確かに当時の私はそれでした。
オーラソーマのボトルで言うと、5番とか6番でしょうか。
強烈に「赤」をもっていたわけです。
「赤」はそのイメージどおり、「情熱的」とか「エネルギッシュ」という意味があります。それが外に向けて、上手に発散されているときはいい循環なのですが、いった内側にためこんでしまうと、自分の内にこもった強烈なエネルギーがぐるぐる出場所をなくして自分の中をかけめぐり、結局自分を傷つけてしまうことになります。
その当時私が一番恐れていたことは、食べ物屋さんに入って、急に最初に救急車で運ばれたときのようにひどい症状がでたらどうしよう、ということでした。
もちろん、食事どころではないですし、倒れたりしたら、「うちの店の食べ物に当たった!? 」とお店の人を不安にさせ、事情がわかったら、「やあ、どうしよう。ほかのお客様の手前もあるし、迷惑な話だ。」とうとましがられるだろうな、と考えるだけでまた動悸が早くなってしまうのです。
コーヒーぐらいの話なら急に用事ができたようなふりをして飲み残しても、さっさと出てしまって公共の道路ででもぶったおれればまだ誰にも迷惑かけないかもしれませんが、コース料理の途中なんかだったりしたらもう悲惨だな、と思うと友達とどこかレストランに出かけて食事をする、と言う気にもなれませんでした。ましてや、お酒なんてとんでもない。
今でも一番印象にのこっているのは、満員電車というほどではないですが、座ることはできずに立って電車にのっていたとき、バッグをだらりと両手を下げた状態でしか持つことが出来ずに、ドア近くでコンパクトなハンドバッグを
肘を折りたたむようなかたちでもっている若い女性をみたとき、強烈に「うらやましい」と思ったことです。
こんななんでもないポーズをとることができない。そして、この光景を「うらやましい」と思った自分がいる、ということをいつまでも胸に刻みつけておこう、とそのとき思ったのです。
病気になって初めて健康のありがたみがわかる、といいますが、それだけではなく、人の痛みもわかります。
それまでは車椅子に乗った人を見ても、自分の足で歩けない、と言う不自由さのみにしか考えが至りませんでした。しかし、けっしてそれだけではないはずです。たとえば、足がつかえずに上半身でなにもかもやるために健常人の倍以上の疲れや負担が上半身にはたまっているはずです。
そんなことにも及ばずながら少し考えが至るようになりました。
それから私がまあ、これなら普通の状態に治ったといえるだろう、と言う状態になったのは1年以上を要しました。
今にして思うと、極端に耐性がなくなっている、というか免疫力が落ちた状態だったのだと思います。自分を傷つけてしまっていたから。
これからも人生折り返し地点をすぎていますからねえ。いろんな肉体面の不調はでてくることでしょう。
でも、少なくとも自分の内側に怒りや不満をためこみすぎたがゆえに結果的に自分を傷つけたことによる不調、というものにはもう陥らずにすみそうです。
肉体の不調に見舞われても、その時々の現象面だけにとらわれずに、また原因に言及しすぎることもなく、目に見えないからだであるエーテル体やアストラル体の健康にも思いをはせながら、(だから、そりゃあ、不調なことだってあるでしょ)ぐらいの気持ちで乗り切って生きたいなと思っています。
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