今日のひとネタ

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今日もカセットテープの話

2008年02月20日 | 日記・雑記・ただの戯言
 カセットテープの話。「オーディオにおいて“音が良い”というのは、原音に忠実であることだ」とは、かのDrシーゲルこと成毛滋氏の言葉ですがいちいち引用せずともこれはセオリー。

 なのでクラシックのオーケストラを録音するエンジニアの方は、コンサートホールで聞ける音をお茶の間のおじいちゃんおばあちゃんにも届けるのを使命としてるのでしょう。(いえ、別に若い人相手でもいいですけど)

 これがロックやポップスなどの身近な音楽となると「原音」とはマスターテープの音ということになりますか。ただ、カセットテープの場合、用途を考えると原音というか音源がレコードとかFMの音楽番組ということになります。

 そこでカセットの性能が問題になるのですが、安いテープを使って録音した場合細かい音がほとんど聞こえなかったりして、もうちょっと高いテープを使うと「あれ?別ヴァージョン?アレンジ違う?」なんて思ったこともありました。これは高いテープが「音が良い」わけではなく、「原音により近い」というだけなんですね。

 そんな時に友人が「SONYのテープはCHFが一番安いけど、AHFとかBHFよりCHFの方が音がいいらしい」とたわけた事を言ってました。(私の経験で言うと前述の安いテープ=CHF、もうちょっと高いテープ=BHF、だったので)

 で、そんなアホな事があるかいなというのを証明するためにFMのノイズ(ザーというの)を同じレベルで録音してみました。そうするとやはりCHFは録音レベルより再生レベルが4割方下がり、BHFは2割位のダウン、AHFはそれよりちょっとマシという感じでした。「そら見ろ!」と思ったのですが、そこまでしても当の友人は「だってそう言ってた人がいたから」ってな感じでしたね。まぁいいですけど。細かいことを言い出すと、周波数帯域がどーのこーのという話にもなるでしょうし。でも安いテープは低音と特に高音が無茶苦茶落ちるというイメージでしたし。

 ところで、私なんぞは田舎に住んでましたので、FMはNHKだけ、AMも昼間はNHKと北陸放送しか聞こえず、夜はなんとかニッポン放送とか文化放送も聞こえるという程度。「原音に忠実に」って言ってもNHKFM以外ではそもそもがノイズだらけの音を録音してるわけです。

 さらに70年代のアイドルポップスというと元々がヴォーカルばかりが大きくてバックの演奏はお飾り程度。それをAMラジオの音声で聞くものだから、特にドラムの音が聞こえなくてスネアが申し訳程度、キックの音なんかほとんどわかりません。そこに拘った「キックの鬼」とかいう人がいれば日本の音楽シーンも変わったでしょうが、東洋チャンピオン沢村忠氏の歌はどうにもイケてなかったので、J-POPの夜明けは80年代まで待たねばなりませんでした。(言ってることが無茶苦茶だ)

 ちなみにDrシーゲルは「オーディオ製品のコピーに『透明感のある音』というのがあるが音は透明に決まってるだろ!」とおっしゃってました。こういう頑固じじぃみたいな人は結構好きです。

 前述のようにマスターテープの音を聞きたいというと「そりゃスピーカーも同じにしなくちゃ」ということで、オーディオおたくの皆さんはYAMAHAのNS-10を買ったりするわけですが、結局私は買う機会に恵まれませんでした。なのであの白いコーンはいまだに憧れだったりします。