駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

羽生強し

2012年08月25日 | 趣味

        

 羽生王位が藤井九段の挑戦を一蹴した。四勝一敗の数字は圧勝と言ってよく、向こうが透けて見える薄い紙一重でも歴然とした差を物語る。

 藤井はこの数年成績が振るわず一流棋士とは呼びにくい状況にあったが、最近は王位戦の挑戦者にも名乗り出たし、NHKの将棋講座講師にも採用され、復活の兆しがあった。羽生には大山的な芽を摘むような深謀はないと思うが、今回の勝負は歴然とした力の差を見せつけるもので藤井には相当こたえたと思う。羽生の一敗は藤井には悪いが、羽生が実験的に藤井の作戦に嵌ってみた要素があったと思う。あとは全て接戦のようで、羽生が間合いを見切っており、藤井の繰り出すアッパーカットや渾身の袈裟切り裾払い、全て数ミリ届かず空を切らされた。

 まあ、こんなことをヘボが書いては噴飯ものだが、羽生が最後まで読んでいたのではなく、見極めていたのだろうと思う。より遠くがより先が見える者が強く、勝者となるのだろう。

 

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