女性に多いのだが自分と自分周辺心配症と呼びたくなる患者さんがおられる。精神科の病名をすべて知っているわけではないがこういう病名はないようだ。病気とまではいかなくてもこうした病態はあると実感している。精神科的には軽度の神経症になるのかもしれない。昔は取りこし苦労とよく言った。
この心配症によって過剰な医療費が費やされることがある。勿論、そのことによって早期発見や病気が未然に防げている場合もあるのですべてが過剰とは言わないが、貴重な公費が必ずしも適切に使われないことが出てくる。
公的な資金使用には費用対効果の評価が必要なのだが、医療費の場合は全体的には賛成、自分と自分周辺には反対になりやすく線引きが難しい。心配なら人間ドックと言うのが筋かもしれないが、どういうわけか心配症の人はあまり利用されない。
心配性は日本民族の一つの特徴で、それを塩梅し有用に活用出来ればいろいろな方面でもっと良い判断と費用対効果が生み出せると思うのだが、神経の太い悪賢い連中にに利用されているようにも観測している。